『あなたの隣にいる孤独』 樋口有介 | 固ゆで卵で行こう!

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あなたの隣にいる孤独 あなたの隣にいる孤独
樋口 有介

文藝春秋 2017-06-23
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母親が〈あの人〉から逃げるためにと出生届を出さなかっため、14歳の玲菜には戸籍がなく、母と二人で町から町へひっそりと移り住む生活を繰り返してきた。

学校に通えないので一人で勉強をするために教科書を買い求めるリサイクルショップで、主人の秋吉とその孫の牧生とも顔見知りになったある日、突然「あの人に見つかった」という電話を最後に、母は消息を絶つ。

 

 

 

母が言う〈あの人〉から逃げる為に、戸籍も無いまま母と二人だけで暮らしてきた14歳の玲菜。

 

しかしある日、母から〈あの人〉に見つかったと連絡があった後、母は消息を絶ってしまい連絡がつかなくなります。

 

〈あの人〉に見つからないように、これまで人との接触を出来る限り避けてきた玲菜は孤独と絶望に陥るところでしたが、普段利用しているリサイクルショップで知りあい、計らずも繋がりをもってしまったリサイクルショップの店主の秋吉とその孫の牧生に助けてもらい、母親を探し始めるのですが、その果てに見つけた真実とは。

 

学校にも通わず人との必要以上の接触を断ってきた玲菜が、リサイクルショップの店主の秋吉とその孫の牧生との交流を経て、その顔に張り付いてた緊張のあとが、いつの間にかほぐれていく様子が微笑ましかったですね。

 

そして真実を知った後も、そこで得たものや覚悟をもって生きてきた玲菜の真っ直ぐさは、この先の人生でも、自身の〈核〉として存在するのでしょう。