『終わりなき道』 ジョン・ハート | 固ゆで卵で行こう!

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終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
ジョン ハート 東野 さやか

早川書房 2016-08-05
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少女監禁犯を拷問の上に射殺したとして刑事のエリザベスは、世間からも同僚からも激しい批判にさらされ、州警察の調査を受ける事になる。

同じ頃、かつてある女性を殺した罪を認め服役していたエリザベスの元同僚の警官が刑務所から釈放される。

エリザベスは尊敬する彼の潔白を今では信じているが、その彼が犯したとされる殺人事件と同じ手口の新たな殺人事件が発生し・・・。




ミステリとしては読み進むうちに事件の大よその真相は分かってしまいます。


特にエリザベスが何故真実を語ろうとしないのかといった点は割と早い段階で明かされます。

釈放されたエリザベスが慕う元刑事が何故罪を認めたのかといった点も予想通りですし、真犯人についても途中で予想がついてしまいます。


けれども、痛みを抱えるエリザベスを中心として一つ一つのポイントで丹念に描かれているために、それぞれの登場人物が抱くことになる想いがじんわりと、それでいて強く迫ってきて読ませます。


主人公が冤罪により収監されていた元刑事に抱く感情の強さなどは、それを読者に訴えかけるような描写はちょっと弱く感じてしまい、どうしても感情移入しきれるものではなかったのは残念なところ。


しかしながらやはりジョン・ハート。


誰もが誰かを守ろうとして描く愛をじっくり描く本作も、やはり家族の物語。


堪能させていただきました。