『死者の部屋』 フランク・ティリエ | 固ゆで卵で行こう!

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死者の部屋 (新潮文庫 テ 22-1) 死者の部屋 (新潮文庫 テ 22-1)
フランク・ティリエ 平岡 敦

新潮社 2008-04-25
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失業中の男二人が夜半、一人の男を車ではね殺してしまう。

はねた男が持っていたバッグに大金を見つけた二人は証拠隠滅を図り現場から逃げさるのだが、実はその金は誘拐された娘の為の身代金だった。

プロファイリングを趣味とする産休明けのリューシー巡査長は、クリスマス休暇で手薄な捜査陣に駆り出され、退屈な業務から逃れ念願の捜査に加わる事ができて興奮を覚えるのだが・・・。





猟奇的だったり異常心理だったりと、この手のものはちょこちょこと出るようになているので、他の似たような作品との差別化が重要。

そういった意味でこの作品が成功していたかどうかというと、果たして成功しているとは言い難いかも。


人形のような格好で殺された少女。

狼の毛。

指紋の無い犯人。


などなど、雰囲気作りはばっちり。

それにたまたま人を撥ね殺してしまった失業中の男二人が、大金を手にした事によって人生が転落していく様子を絡めて描いてくのがこの物語ではアクセントになっていて、その点はよかったですね。


ただ、結構簡単に犯人に辿り着いてしまうのがどうも欲求不満をかきたててしまいます。

もっと紆余曲折あって意外な犯人に辿り着くような様子を描いて欲しかった。


しかし本書はリューシーを主人公としたシリーズの1作目らしく、リューシー自身の過去がほんの少し語られるだけで、どうしてリューシーがこういった猟奇的なものに心惹かれるのかが謎として描かれていますので、リューシー自身の謎を描いていく事によってシリーズとしての面白さや特色が出てくるのではないかと2作目に期待したいところです。