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図書館革命
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「図書館」シリーズ最終巻となる四作目。
敦賀原電を襲ったテロ。
テロは防げたものの、そのテロ行為は一冊の本をの内容を模倣したような手口で行われたことによって表現の自由を巡って図書隊とメディア良化委員、そして全国民を巻き込んだ大きな騒動に発展します。
現実にも表現の自由というものは侵されがちで、それは統制や規制をすることによって安全を図るといった理論が大前提で語られています。
しかし実際にはそれだけではなさそうだと誰もが感じているところ。
規制を許してしまうことによって失ってしまうものの大きさ。
それを考えさせてくれるシリーズでしたが、それを極上のエンターテイメントとしてさらっと描いているのが特徴ですね。
図書館法とメディア良化法に関してもこの騒動の結果もたらされるものも良かったです。
正義というものは立場によって変わるものなので、単純なハッピーエンドとして描かれない点も好感が持てました。
ところで、あとがきで著者は、ある理由があって良化委員側からの視点は描かなかったと語っていますが、こういう物語で良化委員側を描くってのは難しそうですね。
実際に描くとなれば、こういったライト感覚のものではなく、もっと真正面からこの問題に取り組んだヘヴィな作品になってしまうのかも知れないですね。
さて、最終巻という事で何よりも気になるのは郁と堂上との恋の行方ですよね。
もう両想いだってのは読者は分かってるんだけど、どのように着地点をつけるのかが興味深いところ。
でどうなったのかってのは読んでのお楽しみなんですが、とにかく読んでて楽しかったですね~。
っていうか堂上ってSだよなぁ(笑)。
そういったところも読んでて楽しかったんですが、こういったあまあまな場面にももっとページをさいて欲しかったなぁ。
うーん、その辺が満足感はあるんだけれど、満足しきれないところか(笑)。
郁と堂上以外の登場人物に関してももっと色々と読ませて欲しいところですよね。
シリーズとしては完結したけれど、四月にはシリーズのスピンオフな物語が出るようなのでそれを楽しみに待ちたいですね。

