『騙し屋ジョニー 魔界都市〈新宿〉』 菊池秀行 | 固ゆで卵で行こう!

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騙し屋ジョニー 魔界都市〈新宿〉 (ソノラマノベルス) (ソノラマノベルス) 騙し屋ジョニー 魔界都市〈新宿〉 (ソノラマノベルス) (ソノラマノベルス)
菊地 秀行

朝日新聞社 2008-03-21
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念法を駆使し「阿修羅」という木刀を振るい<新宿>そして世界を二度救った高校生、十六夜京也。

その名は誰もが知るような有名なものとなっていたが、その名を騙って結婚詐欺を働いてる者がいる事を知った京也は、その者を追って<新宿>を駆け回るのだが・・・。





菊地秀行のデビュー作である『魔界都市<新宿>』、そしてその続編である『魔宮バビロン』からなんと20年ぶりの続編が登場。

魔界都市<新宿>といえば秋せつらやドクター・メフィストなどのシリーズが有名であるけれど、その元祖ともいうべきシリーズの復活です。


もともとジュブナイルとして描かれているので、過激なシーンは抑え目。

そのかわりにロマンチックな部分はアップしていて、どちらかというと最近の菊地さんの作品よりはこういう方が個人的には好みかも。


人をくったような騙し屋ジョニーはこの作品において道化役のように跳び回り、それを軸に世界的なテロリストから<新宿>、そして世界を救う闘いに身を投じる京也の前に現れるもの。

その正体とは・・・。


その正体となる敵もそうだけど、ある目的の為に死霊となっても<新宿>中を走り回る“ライダー”と呼ばれる存在がなんともいい味を出していた。

敵でありながらも京也とライダーとの間に通じるもの。

それが目の前で壊された時に京也の怒りとともに目覚めるチャクラの炎。

クライマックスまで読み応えがあって、久々に菊地さんの作品で楽しいと感じながら読めたかも。


もっとも冒頭で出てきた風間や恋敵である医師の坂巻などに関してはおいてけぼりのようになってしまってるのが消化不良な感じ。

彼らの登場する場面や活躍の場がもうちょっと見たかったかも。