『夢の終わりとそのつづき』 樋口有介 | 固ゆで卵で行こう!

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著者:樋口 有介
『夢の終わりとそのつづき』 (創元推理文庫)

刑事を辞め、雑誌への寄稿で食いつないでいる柚木草平の元に美女が訪れる。

男を一週間尾行するだけで二百万円もの報酬を出すと言う美女の言葉に、その裏に何が隠されているのかいぶかしみながらも引き受ける。

男を尾行しはじめて三日目、男が餓死するという事態に。

だが男は死の直前まで飲み食いしていたのだが・・・。






柚木草平シリーズ最新作?

もともとはデビュー前に著者が書いたものが『ろくでなし』というタイトルで、主人公も柚木草平とは違って単発ものとして発表されたもの。

今回、改題・改稿されて柚木草平最初の事件として復活です。



明らかに裏があるような、美女からの依頼を引き受けた主人公が、競馬に行くために代わりに尾行を頼んだ近所のスナックの経営者である夢子に頼んだ事から、夢子をも巻き込んで事件の真相を探し始める事に。

その中で交わされる草平さんと依頼人を含む女性陣との会話のやりとりには、やはり思わずニヤニヤしながら読んでしまいます。


うーん、自分も草平さんのようなセリフを臆面もなく口に出来るようになりたい(笑)。


事件そのものは、まぁ、なんとも意外な方向というか、その背後にあるものを含めて大きな風呂敷を広げたなって感じに(笑)。

このへんは単純にミステリとして楽しみたい人には不評のようで(笑)。


しかし、謎の依頼をする美女、軽妙な会話、そして草平さんが本気で事件に取り組もうとする時の真剣さ、そして謎めいているけど妙に可愛い夢子、それぞれが魅力的なのは間違いない。

柚木草平が警察を辞めるきっかけとなった事件の事も触れられているので、シリーズのファンなら勿論買いですね。