「あるいは裏切りという名の犬」 | 固ゆで卵で行こう!

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角川エンタテインメント
「あるいは裏切りという名の犬」

上映していたところが非常に少なくて、田舎住まいの者には観に行きたくても行けなかった映画「あるいは裏切りという名の犬」がDVDになったので早速レンタルしてきて観ました。


いやー、期待通り男汁100%な物語。

法を逸脱してでも実力行使でもって犯罪を取り締まっていく、部下や周囲からの人望もあるレオ。

逆に人望は薄いが法の定めるギリギリのところで犯罪を取り締まっていく上昇志向の強いドニ。

その二人の警視を主人公にして、男として、警察官としての矜持と友情、信頼、そして裏切りを描いており、全編に漂う緊張感と、一つ一つのシーンの美しさが混然と溶け合って、実に格好いい傑作フランス産フィルム・ノワールとなっています。


ただ惜しいいのはレオとドニがかつては親友同士だったという事が殆ど触れられていないという事。

レオの妻がかつてドニの恋人だったという事も、ほんの少ししか描写されていないので、この辺をもう少し描いていればより深みが得られたかも。


しかし、それを補って余りあるのは、それぞれの役を演じた俳優陣の演技と、派手な演出ではないものの美しく一つ一つの場面を描いいている監督の手腕でしょう。



ところでこの作品は既にハリウッドでロバート・デ・ニーロでリメイクされる事が決定しています。

デ・ニーロって・・・ハマり過ぎぐらいハマり役になりそうだな(笑)。

「ディパーテッド」の二の舞にならないようにだけして欲しいところです(笑)。




あるいは裏切りという名の犬@映画生活