- 著者:栗本 薫
- 『豹頭王の挑戦 (グイン・サーガ 109巻)』 (ハヤカワ文庫)
本編109巻目のタイトルですが、一体何をグインは挑戦するか?!
・・・という事は、表紙を見れば一目瞭然ですな(笑)。
そんな訳で、パロを目指すグイン達一行の楽しいひと時を堪能。
楽しんでやっている様子には、読んでるこちらも楽しい気持ちになってくるもんです。
そんな中、今回印象に残ったのは、やはり著者のスーティに対する思い入れの深さでしょうか。
ほんとにスーティに愛情を注ぐあまりに、そのぶん完結の日が遠くなりそう気が・・・(汗)。
ところでもう一点印象に残った部分。
それは、序盤、グインが自分の力で状況を打破できない事に思い悩む様子。
人間ばなれした力を持つ豹頭王も、自分の力だけでは自身のその目立つ風体を人目から避けてパロへ向かう事がどんなに難しいか考え、マリウスやリギアに任せているしかない事に苛立ちをおぼえる様子は、なかなか人間らしい、というか、自分の力で切り抜けていく事こそ本来の姿であるグインをよく現しているようだ。
さて、一行に新たに加わった登場人物、スイラン。
その正体も気になりつつ、次の110巻は10月発売です♪