- 著者:デイヴィッド&リー・エディングス
- 『純白の梟 (女魔術師ポルガラ③) 』 (ハヤカワ文庫)
ベルガラスの語った物語を補完するかのようにポルガラが引き続き話し始めた“ベルガリアード物語”と“マロリオン物語”の前史も完結です。
ボー・ミンブルの戦いの裏でポルガラがどのような活躍をしていたのか。
ポルガラが作り上げたセンダリアという国や国民性への愛情。
西方諸国を転々としながらいかにリヴァ王の血筋を守り、そしてその家族との間の深い繋がりを描きながら、何よりも父親であるベルガラスとの間に隠されている大きな愛情が語られます。
特にポルガラが、普段はベルガラスとの間でユーモアあるものの辛辣な言葉を交わしているが、3千年以上もの間その裏に隠してきた父への深い愛情に気付くシーンは思わずこちらまで目頭が熱くなった。
世界の裏側で強い女性であり続けてきたポルガラ。
だが、本編ではあまり描写されなかった彼女の心情などが実にいきいきと描かれ、ポルガラの実に女性らしい優しさや愛情を見せてくれたシリーズだった。
それにしてもこれでこの世界ともお別れ。
実に寂しい。
しかし本編が最初に刊行されていた、発売日を心待ちしていた当時の想いが蘇ってくるような半年だった。
再びベルガリアードの世界へ連れ戻してくれた著者は勿論、早川書房や訳者の宇佐川晶子さんなど関係者には感謝です。
そして・・・
またあの世界に戻りたくなったら、本棚から取り出し、そっとページをめくりたい・・・。