- 著者: G.M.フォード
- 『白骨』 (新潮文庫)
ノンフィクション作家のフランク・コーソは、裁判所の出頭要請を無視し行方をくらまそうと、半ば無理やり同行させた元・恋人であるカメラマンのメグ・ドアティと吹雪の中を車を走らせる。
激しい吹雪の中で事故を起こして凍死寸前の二人は空き家を見付け避難する。
床などをはがし、暖をとって一命を取りとめるが、その床下からは何体もの白骨死体が現れる。
記者兼ノンフィクション作家の“フランク・コーソ”シリーズの3作目。
自分の書いた本の記述の根拠を示せという裁判所の出頭命令に対し、その記事の証言をした人間が失踪している為、裁判所でコーソが記事の根拠を示せなければ名誉毀損に問われ、裁判所の出頭命令を無視すれば逮捕される。
しかし、裁判所の命令には期限がある為、そのあいだ姿をくらまそうとするコーソ。
裁判所へ連行しようと保安官補が派遣され、コーソの顔を国中にTVで流される中、なりゆきで白骨死体のあった家に住んでいた女性の行方と素性を調べる事になるが、コーソは更に警官殺しの疑いで追われる事にもなるといった、緊迫感溢れる作品でした。
コーソ自身も命の危機を迎えながら事件の真相に迫るが、その結末もまた悪夢のようでもある。
「虐待は繰り返される」
そう言われるが、負の連鎖を止めるのは難しいのか。
だが、スピード感ある展開にもそれが現れているように、本書はあくまでもエンターテイメントとしての立場を貫き通しているようだ。
それが本書に何か物足りないと感じさせる部分もあるかも知れないが、じゅうぶん楽しめる一冊だ。
ところで今回の話には“メリッサD”なる組織が暗示されている。
この辺りは今後のシリーズへの伏線でしょうか。
次作も楽しみ。
新潮社さん、早いとこ邦訳頼みますよ(笑)。