鑑賞後、強く思ったことがある。
それは、遊び半分で心霊スポットに行ってはいけない、ということ。
この映画は、古びた箱を偶然手に入れた娘がそれを開けると封印されていた悪魔が解放され娘に取り憑く、という話。実際にあった事件が元になっているという。
家族と悪魔祓師が協力して娘を助け、悪魔は再び封印されるのだが、衝撃的なラストも相まって、全編悪魔の強さしか伝わってこない。
自分の家族が悪魔に取り憑かれたら……ゾッとする。
先日、たまたま『映画「怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<北海道編>」』を観た。怪奇現象好きの荒くれ者達が、北海道の心霊スポットを巡るというものだ。
キーワード「平山夢明」でリストアップされたので観てみた。
平山先生は冒頭に登場し、荒くれ者に無茶ぶりをして華麗に去っていった。さすが、百戦錬磨の怪談収集家はちがうなと、あらためて尊敬の念を強くした。ただ、本編は途中で観るのをやめた。
だって、霊って怖いんだもん。
以前から、周囲には伝えている。私、ホラー映画は大好きだが、心霊ものは大嫌い。だって霊ってさ、本当に存在するじゃないですか。いや、存在するってのはおかしいかも。けど、心霊現象は起こるでしょう?
で、心霊スポットに行けば取り憑かれるじゃないですか? 取り憑かれたら厄介でしょ? いや、厄介どころの騒ぎじゃないでしょ?
だから嫌なの。
そして、この『ポゼッション』である。見どころは悪魔に取り憑かれた娘の姿であるが、それにも増して周囲の者たちがズタボロにされてゆく描写が怖ろしい。
父親は、新築の家とやっと掴んだ名誉の仕事を手放す羽目になり、挙句の果てには悪魔の奸計により児童虐待で警察に捕まる始末。
分かれた元妻(母親)は、そんな元旦那をウジ虫を見る目で睨みつけ、割れたガラスで足がズタズタになる。
姉も、実害はなかったが何がなんだかわからないまま振り回されて、一時とはいえ大好きだった父親のことを憎む羽目に。
元妻と籍を入れる直前だった歯科医の男は、歯をボロボロにされ血を吹き出して逃げ出した。
悪魔は、本当の恐怖というものを心得ている。何をしたら、人間が壊れてゆくかを熟知している(歯科医への攻撃を歯に定めたことでも明確)。
そこが怖ろしい。
挙句の果てに、このラストシーンである。
前述のとおり、悪魔は再び封印されるのだが、それでもこの破壊力で襲ってくるとは。封印とは一体何だったのか……。
このような現象、悪魔の仕業だけとは限らない。日本に限らずだが、心霊現象による被害は枚挙にいとまがない。
遊び半分で心霊スポットに行こうとする者は、まずこの映画を観るべきだ。そして、自分が娘と同じ立場になることを、家族のことを想像すべきだ。
いまいちど言おう。
心霊スポットに近づいてはいけない。
お仕事で心霊スポットに行かれる方は、お疲れ様でございます。
ご無事をお祈り申し上げます。
映画は、面白かったです。