ロマの人々 | 三龍建築士

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BOX・ドラマ・映画・・・ときどき読書(笑)の日々に変更~

初めての岩波ホール。


とっても静かな小さな映画館だった。いいカンジ。


「パプーシャの黒い瞳」



ジプシーって差別用語になっちゃうのかな?

今じゃロマの人っていうらしい。


映画では、ジプシーで通している。


家を持たず放浪する人たち。


小さい頃は、とってもロマンがあるようであこがれた

その存在。

国にもヒトにも何物にもとらわれず自由に生きている

のだと思っていた。


実際のジプシーは人々から蔑まれ、過酷な自然の

中での暮らし。

国からの圧力で、旅も禁じられ定住を強いられる

事も。


文字を持たない人々でもある。文字は悪魔の呪文と

恐れるから。


そんな中でもパプーシャは、文字に興味を持ち、

読めるようになりたいとポーランド語を密かに

教えてもらった。が、その為に結果的に不幸になって

しまった。


どこの世界でも先がけは異端と排除されるのだ。

本当なら、豊かな才能と能力に恵まれた女性だった。


本当に自由な心と、それを表現する自由を与えられた

世界があるという事が、どれほど幸福かわかる映画だ。







アーチスト以来の白黒映画。荒れた大地とジプシーの隊列が

美しく物悲しく撮影されている。