ロンググッドバイをさかのぼる事、15年前に書かれた
作品。
「さよなら、愛しい人」
レイモンド・チャンドラー著
ワタシの記憶だと前の訳では「さらば、愛しき女よ」
だったよね。
ちょっと題名が優しいカンジなのが村上氏らしい(笑)
こっちのマーロウはまだちょっと血気盛ん。
アツいところを見せてくれる。
・・・しかもさらに饒舌
ま~ぁ、いったいどこからこんな表現を思いつく
のかとあきれちゃう。やり過ぎで、よくわかんなく
なっちゃう部分もあるが、チャンドラー絶好調!
ですな。
マーロウと普通のお嬢さんアン・リオーダン、百戦錬磨の
グレイル夫人。
2人の女性とのやり取りの違いなんかを見ているのも
かなり面白い。
血気盛んで、しかもラスボスのところへ乗り込むとき
ブルブル震えちゃうような素直な若さ。
それでもはったりかまして見事切り抜ける。
こっちのマーロウもとっても魅力的だ。
・・今回もかなり叩きのめされ、殺されそうになり
そしてまたしても金にならないが(笑)
一体どうやって、生活してるのよ?
感想としては、こっちを先に読んでいたらもっと
面白かったかもしれないって事。
なぜなら、やっぱり「ロンググッドバイ」の方が
傑作だと思えたから。
やっぱり、探偵もベテランの方がいいか
港のヨーコを探してる大男。ヒモ男にその愛人の富豪夫人。
何の治療をしているのかわからない医者。マフィアのボス・・