むつかしいな~、こりゃ。
奥泉光氏のグランドミステリーから引っ張って
解説に紹介があったこの本。
「彷徨う日々」 スティーヴ・エリクソン著
記憶のない男ミシェルと夫に顧みられないローレン。
運命が結んだ二人の行く末と、ミシェルの祖父が
作った映画をめぐる幻想的な物語。
・・って言っちゃえばそうなんだけど・・
グランドミステリーなんてもんじゃなかった!
時間は飛ぶし戻るしどこだかわかんなくなるし。
出てくる人が誰だかわからなくなってしまい、
登場人物自身まで錯誤に陥り、ジブンが誰だか
わかってね~みたいな・・・。
この本、図書館で借りたけど、内容と人物の整理を
した人がいたみたいで、、余白に名前やメモを
書いた跡が残っており、先人の苦労もしのばれた(笑)
最後の訳者解説を読んだら、やっと一番不明だった
部分が解明された。
それでも筋道がちょっと見えたぐらい。
だめだなあ、ワタシ
雰囲気はスキ。多分、映像で見たらその良さが
すごくよくわかりそうな物語。
実際、映画が大きな部分を占める話なので。
干上がったヴェネツィアの運河を、走る自転車の
群れ。暴力的な砂嵐。すべてが読者の目をくらまし
物語がつかめそうでつかめなくする。
もっとミステリーが楽しめたらよかったなぁ。
翻訳モノという難しさもあるのだろう。
正月早々疲れた~