人は病気になって、過去を振り返ったり、未来に対する心配をしたりする。この年になってくると、誰もが体の不調を訴えてくる。病院に行くと「加齢ですね」と言われて片付けられる。定期検診で再検査と言われると不安なる。何もないと言われると何もないことが不安となる。
先日、小学校の友達と偶然が会った。
定期検診で病気が見つかって手術をしたと言う。女性だからあんまり詳しい事は聞くのやめたが、小学校の友達と会って話をすると、昔の自分を思い出す。何気ない行動が思い出される。
彼女が言う「今の自分は本当の自分じゃない。本当の自分は小学校の低学年の時で、誰もがそうなんだ。今は良いことも悪いことも全てあの頃から身に付いた。自分の鎧だと思う。散らかった部屋を片付けなさいと言われ、きれいに整理整頓をする。人に負けないように頑張らなきゃと言って必死で受験勉強して会社に入っても同期よりも頑張ろうと思ったりする。そして結婚したら自分の結婚相手と友達の結婚相手を比較してみたりして、不安になったり、喜んだり、本当に結婚してよかったのかと思ったりもする。入院しているときに、主人が毎日のように見舞いに来て心配そうな顔しているのを見て結婚してよかったのかなと思ったりもする。良いことについても悪いことについても全て本当の自分から積み上がった嘘の自分じゃないかと思う。本当の自分に戻ったときとても清々しい気分になる。小学生の友達に会った時、その頃を思い出す。その頃を思い出したとき、自分はそうだったんだなと思うと、それが本当の自分かなと思う」そんなことを言ってた。
確かにそうかもしれない。何十年も重ねて人生を歩んできて本当の自分を見失っていたのかもしれない。だからといって別に今の自分が間違ってるとは思えない。そうかといって、その頃の本当の自分というのを否定するわけではない。でも、間違いなく本当の自分と言うのは、とても人生の中で居心地の良い本当の姿だと思う。