わかりやすく、の第一歩 | 野心家サラリーマンの昇給・昇進スキルアップ講座

わかりやすく、の第一歩

こんにちは、イナミネです。

今の時代「わかりやすく説明することが、お金を生む」とお話しました。

「日中の戦略的互恵関係からみた経済指標と軍事関係について」という説明よりも、「日中の関係のぎくしゃくを直す3つの方法」とした方が、人は耳を傾けてくれます。

商品の説明も、わかりづらければ、お客さんの頭に残らないか、立ち去ってしまいます。

Web関連だと、読み手が「さらに読みすすめるかどうか」の判断は一瞬なので、すぐにどこかへ行ってしまいます。

ここでは、「わかりやすく説明する」ために必要な第一歩を、カンタンな資料作成や口頭での説明の場合を想定して、考えてみます。

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「わかりやすく」説明や表現が出来るというためには、いくつかの要素が必要です。

項目を挙げてみると、

1)トピックが内容ごとに、まとめられていること

2)トピックが整理されて、適切な順序で構成されていること
 例としては
  結論・理由・詳細
  理由1、理由2、理由3
  ネタ、詳細、オチ
 などなどといった、構成。

3)相手が理解できる用語をつかっていること

4)必要に応じて、絵、写真、図面、表、グラフを使う。

などです。

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この中で、まずやらなくてはならないのは、トピックの整理1)と構成2)です。

説明の表現形態は、文章であったり、動画であったり、パワーポイントであったり、いろいろです。

しかし、まず、コンテンツが整理されていないことには、どんな表現形態でも、うまく伝えることは出来ません。

図のキレイさや文章の美しさでは内容はカバーできないのです。

といいながらも、実際は、文章テクニックや、手間だが単純作業になりやすい作図、表に気が回りがち。

トピックの整理や構成は、頭を使う作業なので、面倒くさいからです。でも、そこが、差をつけるポイントです。

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トピックの整理と構成には大まかに二つの方法があります。

1)大まかな構成を考えて、それにトピックを入れていく。

2)トピックをたくさん書き出して、まとめ、並べながら構成を考える。

私のお勧めは、1)ですすめながら、新たなトピックがでてきたら、微調整や修正を加えていくというものです。


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具体的にはこんな感じです。

まず、パターンを作ります。

1)投げかけ、または内容を端的に述べた冒頭
 例:
 「30代で1000万の収入をもつために」
 「今回の新製品、お勧めする理由」
 「帳票入力Aの手順」
 内容としては、この小見出しの下に、以下のようなものが入ります。
  ・なぜ、この記事が必要かの理由
  ・背景の説明
  ・理由や説明を補完する証拠、根拠
 など。
 次の詳細説明に惹き込むための魅力あるキャッチが必要です。

2)詳細の説明や展
 ここの小見出し以下にはいるのは以下のようなものが入ります。
  ・具体的な手順
  ・証拠の羅列。証拠1、証拠2、証拠3、、、。(それぞれに数値や世の文献からの引用などのバックデータが入る)
  ・具体的な例
  
 など。

3)オチ
 ここは1)の投げかけにたいする、返答として、まとめを書きます。
 たとえば、主要なポイントを再度挙げる。または、具体的に行動を始める場合の第一ステップなどを述べる。
 この、オチは結構大切で、「推移を見守りましょう」「がんばりましょう」とか「大切です」というような一般論よりも、「気をつけるべきなのは○○である」とか「xxを用意せよ」などと、動き出せる具体論であったり、結論としての「○はxである」的な表現がないと、説明の印象が薄れます。

以上の構成の1)、2)、3)の小見出しの下に、それぞれ、トピックを当てはめていきます。または不足のトピックも付け加えていきます。

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トピックは、そのの趣旨をずばり表した短文で代用し、並べ替えや構成に注力します。
 
つまり、

 文章ならば「カンタンに説明できることは、社会で大きな価値をうみます」を、「カンタンに説明 -> 金になる」

という感じの短文にして、並べたり、削除したり、移動したりするほうが、この編集過程では扱いやすい。

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次に、この全体構成に当てはまらないトピックが残ったり、新たに作りたい場合の微調整を行います。

そんな、上記の三部構成にはまらない場合は、4部構成にしたり、真ん中の「詳細や展開」をさらに細かい段階に分けていきます。

 ・証拠1、証拠2、証拠3、
 ・例1、例2
 ・考え方、具体的な手法、事例

などです。これらは「詳細と展開」よりも、詳細という意味で下位に位置する内容です。

上位、下位が決まれば、
上位を先に書く、上位は大きな文字で、下位は小さな文字
などの表現のルールを作りやすくなります。

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一般に定型が決まっているものは作りやすいものです。

たとえばカタログ、チラシ、説明資料での製品紹介のようなものはだいたい構成パターンが決まっています。

 ・製品名称
 ・製品のアピールポイント、キャッチ
 ・製品の特長1)、2)、3)...
 ・製品の特長に応じた、写真、表、説明図など。
 ・価格
 ・オプション
 ・特記事項

こういう構成が決まっているものに、トピックを当てはめていくわけです。

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もうひとつの例として、報告書のような形態も社会常識としてきまっています。

これについては、別記事で書きました。

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この項目の整理や上位下位のレベルチェックは、実際に文章を作る過程で、何度か校正しなおすべきです

自分で複数回見直すと、ぐっと質が上がります。

トピックの整理には、ワードのアウトライン表示という機能を使うと便利です。見出し、小見出し、上位、下位がつけやすく表示できます。

このようなトピックの整理がうまくなるには、どうしても量稽古は必要です。

トピックの整理が出来た後に、文章や図、写真などの表現形態を検討していけば、わかりやすい説明により近づいていくのです。


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