自社店舗を立ち上げるときに、最も頭を悩ませる事になるのが集客だろう。
大手モール内に店舗を立ち上げるときと異なり、宣伝しないと誰も来客してくれないからだ。
実際の街中にお店を作ったときは、どんなばしょであれ、通りすがりの人はみてくれる為、建物自体が宣伝効果を有する。店舗前のディスプレイなどだけでも、お客さんは立ち止まってくれるかもしれない。しかし、Webだと事情は異なり、積極的な宣伝手法が必要となる。
自動的に宣伝をしてくれる手法のひとつに、SEOといわれるものがある。ようは、Yahooやgoogleなどの検索エンジンにひっかかりやすくして、検索してきた人を集客する手法だ。しかし、本格的なSEOには多額の費用がかかり、基本的な対応は必要としても、短期的な効果は期待できない(このあたりは、後ほど)。
では、どうするか。SEOの布石として、また、直接の集客手法として簡単な方法に、ディレクトリ検索への登録がある。Yahoo!やgoogleのディレクトリ検索に登録されることによって、そこから直接訪問してもらえる可能性があり、かつ、それ自体がSEO効果を持つのである。しかも、ディレクトリ検索は一般的に初期登録費用のみで、効果は永久に継続する。自社店舗を立ち上げたなら、とりあえず登録するのが最適な宣伝手段といえるだろう。
ディレクトリ検索を考えた際に、まず外せないのは、Yahoo!カテゴリ。
ビジネスエクスプレスという名前でカテゴリ登録サービスが行われている。Yahoo!はポータル最大手であり、かつ、明確にYahoo!検索におけるSEO効果も期待できる。初期登録費用は52500円(一般企業サイト)。
この費用を払えば、優先的に審査してもらう事が可能となるが、100%登録してもらえるわけではないので、この点注意は必要だ(ただ、諸条件が課せられるが、1回目の審査時に問題点を指摘されるので、訂正して一定期間内に2回目の審査を行ってもらえば、まず登録拒否をされる事はない。)。申し込みは、ここから行うことができる⇒ビジネスエクスプレス
。
ちなみにYahoo!カテゴリには無料の推薦などもあり、そこから登録されるサイトもあるのだが、企業サイトが勝手にディレクトリ検索に登録される事は、現在では滅多にないので、期待せず費用を支払ったほうがよい。
あまり有名でないがgoogleもディレクトリ検索を行っている(googleディレクトリ)。
これらは、オープンディレクトリプロジェクト
(dmoz.org)というボランティアエディタコミュニティを利用している。
こちらは、無料の申請のみ受け付けている。
その関係化、ここに登録される確率は、かなり低めで審査も時間がかかる。編集者がいないカテゴリなどは登録自体行われていないようにも見える。そのため、google検索に与える影響は軽微と考えられる。
このオープンディレクトリに登録されれば、google以外にも、AOL Search
, DirectHit
, HotBot
, Lycos
, Netscape Search
, など
に一括で登録される。
他に、ディレクトリ検索の一括登録サービスとして、以下のものがある。
クロスリコメンド
(クロスリスティング社) :登録審査費42000円(一般サイト)
excite、goo、@nifty、OCNなどのプロバイダ系中心
Jリスティング
:登録審査費31500円(一般サイト)
(livedoor、TBS、GYAO光などのメディア系ポータル中心
登録されるディレクトリ検索サイトは、かなり知名度のあるポータルばかり。だが、登録される数が多いとはいえ、全て併せても、ビジネスエクスプレス
が持つ優位性の方が高いだろう。
しかし、これらのサービスにメリットがないわけではない。
比較的費用が安価であり、Yahoo!とは違うアプローチをとることができる為、新しい層を集客できる可能性が高い。
直接の集客だけでなく、多くのサイトからリンクされることでSEO面にも大きなメリットを持つ。
また、プロバイダ系のポータルをそのまま利用しているユーザーは、パソコンに関するリテラシーが低めの場合が多く、カテゴリ検索を利用する割合は高くなる。これらの層は、欲しい商品があれば価格にそこまでこだわらない傾向がある為、通販を行う上での優良顧客を集客できるとも考えられる。その点も踏まえると、費用並みの効果は得られるのではないだろうか。
顧客に相談を受けたとき、ビジネス展開を考えれば、初期段階で予算がなくても、最低限、ビジネスエクスプレス
は登録をするようにお勧めしている。
この登録によって、Yahoo!検索の対象となるまでの期間も大分違ってくるからだ。
クロスリスティング、Jリスティングは必須ではないが、費用的に余裕があるなら、こちらも是非登録をしたい。
今後のビジネス展開を長期的に考えた場合、初期費用だけで継続的にメリットが得られるのは大きい。
GMOZは登録されればラッキーレベルで考えて、手が空いたら審査に出してみるのがよいだろう。