スイスで断捨離中に発見したカツラを寄付しようと、がん患者支援団体を再訪した話しのつづき。
9年ほど前にお世話になったカツラともサヨウナラ。
もしも再発してまた必要になったら、その時はその時。
メールでやり取りをしたJさんは、受付時間外まで待ってくれた。
すぐに打ち解けて話しが弾んだ。こういう団体の人達とは既に共通点があるから、信頼関係を築くのが超早い。
わたしの面倒をみてくれたカウンセラーのRさんは数年前に引退していた。会えなくて残念。孫たちのいるイタリアで隠居生活。でも、オンラインの集まりには定期的に参加しているそうだ。ネットのこういう所が素晴らしい。わたしも足腰弱って歩けなくなったら、オンラインで色々参加したいな。
Rさんが辞めてから「後任」カウンセラーはいないけれど、他の団体と連携してがん患者や家族にカウンセリング・サービスを提供しているそうだ。
そもそも有志で立ち上げた活動だから、その時にいる人材ができる事をする。
お茶会、散歩、音楽鑑賞、本や映画の紹介、講演会・勉強会、ヨガ教室等。
この団体は、サバイバーやがん患者の家族・遺族の「経験者」でもっている。他にも貢献したいという人はいるものの、援助活動を団体として続けるとなると、なかなか大変。時間の拘束。そして責任が重大。ボランティアとはいえ、引き受けるには覚悟がいる。
Jさんも「がん経験者」だとばかり思っていたら、そうではなかった。
J: わたし? わたしはずっと医療従事者よ。精密検査機関の技術者。最後は管理職だったけれど。
蘭:あら、珍しい!
J: そう、よく言われるわ。このグループで元医療技術者は初めて。ましてや「がん未経験者」。
蘭:でも、がん検査ってとても重要...
J:『サバイバーかがん患者家族じゃないと本当の気持ちは分からない』って疑われた事もあったわ。
蘭:あら...
J: でも、分かると思っているの。がん細胞の精密検査を何十年もやってきて、患者さんの人生を見た気持ちだったわ。退職したら、人間として何か続けたいと思っていたのよ。この団体があることを知って、名乗り出たの。何かできることはありませんかって。
蘭:ほお~
J: そしたら、まとめ役に専念できる人を探しているって。
蘭:ピッタリですよ。
こういういきさつで、「まとめ役」はJさんがRさんから引き継ぎを受けたそうだ。
ずいぶんおしゃべりした。あっという間の1-2時間だった。
帰り際に、日本でもこんな活動ができるといいな、でも大変だろうな、ともらした。
J: この団体は女性がふたり喫茶店で会う事から始まったそうよ。
日本で卵巣がんを克服したカナダ人のAさんと月に一回会ってるから、もう始まってるともいえる。
今度Aさんに相談してみよう。
つづく
にほんブログ,