アルカイク・スマイル(奈良旅行二日目) | オヤジのおもちゃ箱

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行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず・・・・・・

奈良旅行二日目の最終訪問地は法隆寺。
法隆寺を訪れるのは4回目でしょうか。
言葉では言い表せない、不思議な雰囲気を持った寺院です。

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上の画像は国宝の食堂(じきどう)。
屋根の形がシンプルで、とても美しい。
唐招提寺や浄瑠璃寺もそうですが、この造形には“癒し”を感じます。
世界で一番古い木造建築物というだけの事はあって、独特のオーラを持っていますよね。

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上の画像は金堂と五重塔。
金堂は歴史が古く、天井に使用されている木材が伐採されたのは
年輪法によれば西暦で668年前後だといいます。

実は最近、いろいろな事が分かり始めておりまして
法隆寺は670年頃に火災で全焼しており
その場所は今の法隆寺(西院伽藍)の場所とは異なるそうです。
今の金堂は火災の前から存在しており、内部の仏像も火災の被害の痕跡が無い事から
前もって金堂に移されていたという説が浮かび上がってきました。
なんでやねん?!

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金堂内部の様子です。
ここを訪れる度にとてもミステリアスな気持ちになってきます。
仏像の雰囲気が一種独特です。

で、話を戻しますと。
663年の白村江の戦いに敗れたヤマト政権は唐の侵攻に警戒して
国内の中央集権化を進める訳ですが、その過程の中で法隆寺や
聖徳太子の存在を利用したのではないか?

「和を以て貴しとなす。」=「唐が攻めてくるかもしれませんよ! 仲良くしましょうね!」
まだヤマト政権の基盤は固まっておらず、各地の豪族が力を持っている状況ですから
いろいろなもので国家の意志統一を図りたかったのでしょう。

日本の歴史は邪馬台国あたりから、中央集権化への試行錯誤の繰り返しが続く。
法隆寺もその手段として利用された可能性は高い。

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法隆寺の本尊の釈迦三尊像。
向かって右側のお釈迦様の顔はとても意味深です。
一種の不気味さも感じます。
まるで“人間のはく製”のような気がして、オカルティックな表情だと思います。
でも、見れば見る程引き込まれるのですよ。

こういう微笑の事をアルカイク・スマイルと言うそうです。
wikiによりますと・・・・・・
「アルカイク(archaic)は古代ギリシア語のarche(古い)から派生した語で、意味は「古拙」に近い。古代ギリシア(およそ紀元前600年 - 紀元前480年)期を通じてアルカイク・スマイルが彫刻が見られるが、広く彫刻されたのは紀元前5世紀中頃から遡って2世紀ほどの間である。ギリシアだけではなく、周辺で広く見つかっている。
アルカイク時代はいかに静止像に動きを与えるかが造形課題であった。そのため、生命感の表現としてアルカイク・スマイルが流行したと考えられる。」

本当に魅力的な法隆寺ですが
ちょっと難点が・・・・・・・・

拝観料が高すぎですよ。
大人1,500円也。

法隆寺はん!
なんとかなりませんやろうか?

過去の法隆寺訪問記はこちらからhttps://blogs.yahoo.co.jp/ranpante37/36330465.html

                        https://blogs.yahoo.co.jp/ranpante37/35814156.html

                        https://blogs.yahoo.co.jp/ranpante37/34188289.html