古代の女神さまも嫌がった! 奥出雲に伝わる鬼が通う渓谷 | 運の良い座敷童子的な生き方

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こんにちは。

わたしは四国の中央構造線の真上で育っているので、渓流育ちなのです。

四国には断層の境目があるので、渓谷がけっこうあるのですが、広島では見当たらず、引っ越ししてきたときは、残念に思っておりました。

しかし、島根県奥出雲町にはあったのです。

 

 

 

 

神話の里・奥出雲町には、黒雲母花崗岩で作られたV字型の渓谷があり、地名はなんと、「鬼の舌震(おにのしたぶるい)」といいます。

そこには古代の女神さまが本気で嫌がった鬼が伝わっているのです。

 

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※鬼の舌震え

 

 

最初のスタート地点は、なんとこの吊り橋。

高所恐怖症はここで、悲鳴をあげて引き返すエリアです。

うちの娘はいつも木の上にいるので、どうも平気みたいです😅

 

 

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この「鬼」は、日本海のワニ🐊だと伝わっております。

つまり、奥出雲町は、ワニが川をつたってやってきた場所でもあるのです😅

しかし、ワニは日本には生息しておりません。

 

 

 

このワニとは「サメ🦈のことだ」と奥出雲は説明しているのですが、出雲地方はサメのことをなぜか「ワニ」と呼んでいるのです。

なんでワニがサメなんだよ、というと、

 

 

 

 

 

こちらの記事で書いている通り、出雲地方は沖縄にルーツを持っているので、沖縄では昔はサメのことを「ワニ」と言っていたのです。

サメというのは、それだけ凶悪でうみんちゅ(海人族)にとって困った存在だったわけですが、

なんと古代インドでは、そんな困った存在がワニ(爬虫類)だったようなのです😅

だから、ワニ=サメなのですね。

 

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※届かない…

 

 

さて、わたしは古代史にとりかかってから、ずっとこの「鬼の舌震」のことが気になっていたのです。

というのも、この渓流に伝わる、とても美しい女神さまの名前が、

 

 

 

玉日姫(タマヒメ)さま

 

 

 

であることなのです。

「タマ」って、タマヨリヒメからわかるように、「古代の祭祀王」である証、でもあるのですね。

昔は「祭祀王」と「統治王(軍事王)」に分かれて、政治を行っていたのですね。

 

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そんな古代の祭祀王だったかもしれない玉日姫さまのお宮がなんと、見上げないと見つけられない場所にあります😅

ここはレアなので、鬼の舌震えに行かれたかたは、上も見上げてくださいね✨

 

 

 

 

「玉日姫さまは、恋慕ってくるワニを嫌がり、渓流にたくさんの巨石を置いて、侵入してくるのを防いだ」

 

 

 

 

という伝説が奥出雲に残っているのですが、とんでもない巨石がゴロゴロと置かれているので、これは女神さまは相当に嫌がったに、違いありません😅

 

 

※大きい!

 

 

なお、この川は斐伊川の支流なのですが、谷底にたくさんの巨石が川をせきとめて、その浸食による奇形が「鬼」にも見えるのですね。

 

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※鬼の落涙岩

 

 

なお、ワニというのは、和邇氏のことであると思っております😅

古事記に書かれた「因幡の白兎」に出てくるサメも、「和邇氏」のことだからです。

そういえば、豊玉姫は出産のときにサメの姿に戻り、それを山幸彦に見られたため、去っていったのですよね。

そんな山幸彦を地上に送り届けたサメも、和邇氏だとわたしは思っておりますよ。

 

 

 

 

「因幡の白兎」というのは、丸裸にされたウサギが、和邇氏に「財産をぜんぶ取られた」のですが、

そんなウサギに領土を与えて助けてあげたのが、オオクニヌシなのですね。

なお、2000年以上経とうとも、ウサギはそのご恩を忘れておりません。

 

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※ずっと見てるよ…

 

 

 

そんなウサギは大分県の宇佐まで領土を拡大して、宇佐神宮を築きました。

宇佐神宮の宮司である宇佐氏がそのウサギの子孫であり、古代豪族の中でももっとも重要な氏族のうちのひとつとなります。

 

 

 

なお、「月の女神」という記事でも書きましたが、

この宇佐氏が信仰していたのが、月読命(ツクヨミノミコト)であり、八幡さまが宇佐神宮にいらっしゃるまでは、宇佐神宮は「月の宮」でございました。




「ツクヨミ」という名前は、古代は月の満ち欠けを読んでいたことから、付けられているのでしょうね😆

 

 

 

 

 

さて、奥出雲町というのは、すごく奥まった場所にありますので、ヤマト朝廷が征服できなかった場所となり、けっこう古代の聖地が残されております。

 

 

 

 

ちょうどこの奥出雲に近い場所に、イザナミのお墓が伝わる比婆山があり、「黄泉の国」が点在している場所なのですが、この奥出雲にいまだに残されているのが、「ヤマタノオロチ伝説」ですね。

なお、イザナミがいらっしゃる場所は「熊野」という地名が多いのですが、

 

 

 

 

熊野=古代米(神にささげる神饌)

 

 

 

 

の産地であり、クマノというのは、神のお米を指す古語なのです。

 

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※イザナミの古代米

 

 

だから、全国各地の「熊野町」は、おそらく歴史を数千年さかのぼると、古代米の産地だったのではないかな~と思っております😅

ノ=野ですが、〇野さんという苗字が日本ですごく多いのは、作物を栽培する土地を所有していたからしれないですね。

 

 

 

 

古代米は、めっちゃ古い原始の苗代らしくて、「黒いお米」なのです😆

この奥出雲町は全国ブランド「仁多米」を栽培しており、「東の魚沼、西の仁多米」と称されるほど美味しいですよ~✨

なお、スサノオの奥さんである「イナダヒメ」も奥出雲町出身です。

 

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ちなみに、巨石で川をくいとめて、舟でやってくるワニが諦めるかと思いきや、さらにワニは玉日姫さまを恋い慕ったそうです😅

 

 

 

したふ=したふるえ

 

 

 

なんだそうです。

よって、まさかのここは恋人の聖地。

え…😅

 

 

 

 

なお、ここは2キロくらい延々と歩いて(往復おおよそ60分)、川沿いまでたどり着きますが、巨大な「はんど岩」や「天狗岩」もありますので、ぜひ奥出雲の渓流にいらっしゃってください✨

地名が怖いとおっしゃる方もおりますが、ここは花崗岩地帯なので、エネルギーが高いエリアですよ♪