思考型ミーティング-現代アート、黄金町エリアより-
どうも遊木です。
個人的に今の季節が一番過ごしやすくて、もう半年ぐらいこれで良いのでは?と物思いにふける日々を送っております。
さて今回は、自分が議長を務めた最近のミーティンについて、内容や狙いに触れつつ一連の流れを紹介したいと思います。
まず、自分が扱った議題は、ざっくり言うと「現代アートについて」です。(公式インスタではちらほらミーティングの様子を載せていました)
これだけだとあまりにも漠然としているので、特に「横浜という土地に紐づけて」読み解く方針にしました。
以下は、メンバーに対して議題告知したときに共有した内容です。
4月から、3回に渡り扱いました。
今回は横浜の、さらに「黄金町エリア」(初黄・日ノ出町地区)に焦点を絞り詳しく扱う流れとなり(創造界隈拠点全てを扱うと、それこそ半年とか一年かかりそうだったので)、事前学習、展覧会鑑賞、課題制作に取り組みました。
ざっくり各回の内容をまとめます。
■事前学習
座学で、横浜市のHPを活用しながら創造界隈拠点と、トリエンナーレの基礎知識を共有しました。
黄金町(初黄・日ノ出町地区)に関しては、戦後から現在までの歴史を振り返り、売春・麻薬時代、外国人風俗街時代、「バイバイ作戦」への流れ、そこにアートがどのように参入し、黄金町でアーティストが成してきた役割(「アーティスト・イン・レジデンス」など)などを勉強しました。
現地で展覧会鑑賞する前に、「ちょんの間」や浄化作戦について知っておくことで、作品を単体として鑑賞するだけでなく、“展示場所との関係”という視点を増やし、一歩踏み込んだ深みのある鑑賞をすることが目的でした。
特に「黄金町エリア」は、そうすることに適した歴史を持っているので、創作の上で盲点となりがちな「鑑賞力」を鍛える狙いもありました。
■現地で展覧会鑑賞
『黄金町バザール2024“世界のすべてがアートでできているわけではない”』をサークルメンバーで鑑賞しました。
個人的感想に関しては前回の記事で触れているので、そちらをどうぞ。
これは後日、感想を共有して気付いたことですが、黄金町バザールの常連組とほぼ初鑑賞組で、メンバーが丁度半々に分かれていたことが良かったです。
初鑑賞のメンバーは、当然それまでの変遷や積み重ねてきた知識がないので、常連組より“見えるもの”が少ない。一方で、常連組には良くも悪くも“慣れ”があるので、初鑑賞の素直な視点や疑問を受信する感性に衰えがある
混合することで、互いに補い合って作品鑑賞が出来たと思います。
こういうときに、単独ではなく複数で活動しているメリットを感じますね。
■課題制作・発表
前述の通り、課題は展覧会鑑賞以外に3つ出していました。
課題だけ見ると「現代アートについては?」となりそうですが、「一番良かった作品は?」や「展示作品をどう読み解いた?」的な課題は、最初から出す気がありませんでした。
というのも、その辺に関しては「個人で自由に感じて、考えてくれ(考えなくても良い)」と思ったからです。もちろん、そういう話題がメンバーから振られれば盛り上がるでしょうが、課題として取り組んで欲しい内容ではありませんでした。
課題だと、どうしても半強制になりますからね。
強制で、「感想言えよ」はナンセンスかな、と。
そもそも今回のミーティングの狙いは、与えられたテーマの「答えを見つける」ことではなく、「向き合う」ことでした。
ここ最近、発想力や閃きに重きを置くミーティングを提案しがちだったので、今回は「深く思考を巡らす」方向でやりたかった。
現代アートはその点、「白黒つかない」「正解がない」という、思考せざるを得ない課題と相性が良かったので、今回、議題として持ってきました。
もちろん、トリエンナーレが開催されていた、というきっかけもありますが。
最後に感想を聞いたところ、良い感じに狙い通りの印象をメンバーが持ってくれたようで一安心です。
今のサークルにとって、これ系のミーティングは連発するのではなく、たまに不意打ちするぐらいが丁度良いバランスだと思うので、また忘れたころに扱うかもしれません。
ちなみに私は、「美術館のキャプション」という独自テーマを追加して課題に取り組みました。
こんな感じ↓↓
あと、課題の3つ目『「表現の力」という言葉は用いずに、“表現の力”を表現する一文を創作し、発表せよ。』に関しては、手書きでフリップのように発表して貰いました。(ちょっとワークショップっぽくしたくて)
この3つ目だけ、一応“制作”に分類される課題でしたが、最初、この課題を入れるか迷ってたんですよね。
最近はメンバーそれぞれが忙しいので、課題を出すとき、内容の重さを考えちゃう。
でも、感想を発表し合うだけよりは、やっぱり何か創作して欲しいなぁと思い、「いいや、出しちまえ」と追加しました。
結果、みんなそれぞれの色が出て、このミーティングの締めとして良いものになったと思います。
(と言いつつ、私のフリップには脱字があった……締まらねぇぇえ……)
ではでは。
aki