いつかの君へ4 修正 | 「山あり谷あり笑いあり」らんのblog

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インドアなのに司会やイベントに参加する方向音痴不思議さんの日々を綴ったり、小説や詞を書いたりする迷走系ブログ❗️時折、失踪してblog更新怠ります
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なおTwitter・Facebookは、しておりません。m(__)m

玄関で人の声がする。


かける「ごめんください、ごめんください」

桜「は~い」


玄関に向かう桜、扉を開ける。


桜「翔」

翔「やっと見つけた、携帯の電源を切るなよ。心配するだろ」

桜「ちょっ、近所に聞こえるから家の中に入って」


翔の腕をつかみ、玄関の中にいれる桜。


桜「何しに来たの」

翔「何しにって」

桜「私ちゃんと言ったよね」

翔「あれで納得出来る分けないだろ、ちゃんとした理由を教えてくれよ。なあ何を隠してるんだ?何がそんなに桜を苦しめてるんだ?」

桜「それは、翔には関係ないから。とにかく結婚は出来ないし、もう二度と会わない」

翔「関係ないって」

桜「だから、私は幸せになる資格なんてないのよ」

翔「資格がないって、何なんだよ」

桜「そう言うことなの」

翔「それは本当の気持ちなのか?」

桜「本当の気持ちよ決まってるでしょ。もう気がすんだでしょ帰って」

翔「嫌いになったならそう言えよ、幸せになる資格がないなんて誤魔化すなよ」

桜「じゃあ嫌いになった、顔も見たくなくなった。こう言えばいいの?」

翔「お前って本当に嘘が下手だな。分かった、今日はこれで帰る」

桜「もう来ないで」

翔「嫌だね、俺は諦めが悪いんだ。また来る」


去って行く翔 出て来る《わたし》


桜「ごめん翔」

わたし「まさか結婚を断ったこと後悔してるんじゃないわよね?幸せになれるチャンスだったのにって」

桜「……」

わたし「幸せになれる訳がないでしょ。あなたにはそんな資格はないんだから。それに私あの男嫌いだわ」


去って行く《わたし》


桜「…」

 

居間(夕方)ボーッと座っている桜、戻って来る友則と希美。


希美「桜、お父さんったらね散髪屋に行ってたのよ、桜?」


振り返り気を失う桜。


希美「桜‼️桜‼️しっかりしてお父さん、お父さん助けて」


希美の声に驚き入ってくる友則


友則「大きな声でどうした?」

希美「お父さん桜が」

友則「桜しっかりしろ、お母さん先生に電話して往診に来てもらって」


桜を抱えあげる友則


希美「そうね、先生に電話ね」

友則「部屋に連れて行っておくからな」


去っていく友則 


電話をかけようとして、座り込む希美。


希美「どうして、どうしてなの?やっぱりまだダメなの?どうしたらいいのかしら、桜まで失ってしまったら」


戻って来る友則。


友則「気を失っているだけだから大丈夫みたいだ。お母さん大丈夫か!」

希美「お父さん、全部私のせいなんですよね。隼人があんな風に亡くなったのも、桜の病気の事も」

友則「お母さんそれは違う、お母さんだけのせいじゃない。そんなに自分を責めるな。だからこそ今までの分も桜を守ってやらないと」

希美「そうねそうよね、桜の為に」


玄関で正也の声。


正也「こんにちは、兄さん?お~い入るぞ」

虹子「お邪魔します」


正也と虹子が来る。座り込んでいる希美に気が付き、駆け寄る虹子。


虹子「やだ、希美さんどうしたの、大丈夫!」

友則「正也」

正也「おい、何があったんだ?まさか桜か?」

友則「ああ、倒れたんだ」


顔を見合わせる正也と虹子


希美「桜、桜を見に行かなくちゃ」

虹子「私も行くわ」

希美「虹子さんありがとう」


虹子が希美をささえ、二人去って行く。


正也「おい、大丈夫なのか?」

友則「どうだろう」

正也「大分良くなって来ていたから安心していたんだが。それに、今日はせっかくいい話を持って来たって言うのにな」

友則「いい話って?」

正也「この間話をしただろ、桜に付き合ってる人がいるって」

友則「ああ」

正也「その増岡君が結婚を切り出して来てな、ココはやっぱり俺達だけじゃなく、ちゃんと実家の両親に挨拶したいって言ってくれたんだよ」

友則「そうなのか」

正也「ちょうど明日は桜の兄の命日で、二十五年ぶりに桜も戻るから、こっちに来たらどうかって言ったんだ」

友則「じゃあ、その増岡君が来るのか」

正也「その予定なんだが、桜がこんな調子じゃ」

友則「桜は断るかも知れないな」

正也「多分な、でも善いヤツなんだ、彼を逃したらもう後がないぞ」


考え込む友則。


友則「桜はまだ、自分を許していないんだろう」

正也「……」

友則「俺のせいだ、あの日隼人の遺体の傍にあった赤いサンダルを見て、俺は桜を責めたんだ。なぜ森に行ったなぜ落としたんだ、なぜなぜって」

正也「そうだったな」

友則「まだ七歳の我が子をだぞ、憎んで責めたんだ、お前のせいだって」

正也「あの時は普通の精神状態じゃなかったからな」

友則「でも、あの子は気付いていた。自分は、兄ほど愛されていないって」

正也「そんな事はないだろ、どちらもかわいい我が子だろ」

友則「いやそうなんだ。俺は憎んでいた。本当ならもう一人子供がいたはずなんだから」

正也「桜の双子の姉か」

友則「どちらか一人しか助からないって医者に言われて、だから苦渋の決断をした。でも、どこかでずっと桜が」

正也「やめろよ今さら。それに桜には関係のない事だろ」

友則「分かっている。それなのにあの時、隼人もこの子は奪うのかって思ってしまったんだ」

正也「……」

友則「桜の病気も俺が招いた事なんだよな」

正也「分かっているなら、弱音なんか吐くなよ!」

友則「そうだよな、すまない来て早々こんな事になっていて」

正也「それより希美さんの事も気にしたほうがいいぞ、あれは相当」

友則「そうだな」


虹子がやって来る。


正也「桜の様子はどうだ?」

虹子「いつもの寝顔よ、落ち着いているわ」

正也「そうか」

虹子「希美さん、桜についてるって言うから、私が晩ご飯の用意をするわね」

正也「お前大丈夫なのか?」

虹子「なによその言い方、献立は聞いて、来たから大丈夫よ」

友則「すまないな、虹子さん」

虹子「いいのよ、私ね感謝しているの。だって子供を育てる事が出来たんですもの。かわいい桜を育てさせてもらえて、本当に感謝してるのよ」

正也「俺たちは、兄さんたち以上に子供に縁がなかったからな。桜は我が子同然なんだ」

友則「そう言ってもらえて、ありがたいよ」

虹子「じゃあ、お台所を借りますね」


去って行く虹子。


正也「で、桜に双子の話はまだしてないのか」

友則「ああ、知らなくてもいい事だと思ってな。でも、そろそろ話したほうがいいのかも知れない。引き金はそこかもしれないと思うんだ」

正也「そうだな、今がその時なのかも知れないな」

友則「その時か」


台所のほうから虹子の声。


虹子「あなた~暇ならちょっと手伝ってくださいよ」

正也「暇じゃないんだが」

友則「俺も手伝おうか?」

正也「いいから、桜と希美さん見て来いよ」

友則「ああ」


去って行く友則。


正也「さてと、手伝ってくるか」

    

去る正也。


翌日の居間、希美が出て来る。


希美「もうこんな時間だわ。花とお米とお線香用意しないと」


桜がやって来る。


桜「お母さん、何かする事ある?」

希美「桜、いいのよあなたはゆっくりしていなさい」

桜「でも、やっぱり何かしたくって」

希美「じゃあ、お父さんたち呼んで来て。昨日遅くまで飲んでたから、まだ起

きて来ないのよ」

桜「分かった」


やってくる虹子。


桜「おはよう、虹子さん」

虹子「おはよう桜」

桜「お父さん達をおこしてくるね」


と言い去る桜。


虹子「お願いね❗️希美さん、洗濯物干してきたけど他に何か無い?」

希美「ありがとう無いわ。そうそう虹子さん昨日はありがとう」

虹子「いいのよそれより桜、今のところは大丈夫みたいね」

希美「そうだと良いんだけど」