早朝覚醒もなく、たっぷりの睡眠薬は私を深い眠りに誘った。

5:30に起きなくてよい生活ー

久しぶりだ。とにかく疲れている。心も体も。頭が稼動しない。ぼんやりしていた。

奥さんが、「CDでも聴く?」とかけてくれたのはいいけれどメロディーも歌詞も入って来ない…。

何もしたくない。ただ憂鬱…。

でも、仕事のことは忘れられない。

1月1日付で新しい施設の準備室に異動になる。

今まで、躁鬱病と仲良くやって来た。健ちゃんや博子さん、そして奥さん、課長や施設長…。

味方は多勢いる。心強い。今回は「意地」ではなく自分のために負ける訳には行かない。

「カレー、食べたいなぁ」

ぽつりとつぶやくと奥さんはニコニコして台所に立った。

そう、こんな風に躁鬱病は私を苦しめ続けるだろう。その自覚がリアルではなかった気がする。

何もかも新しい環境で新しいスタート…。

クリスマスイヴは奥さんの誕生日。

そして入籍する。

「前途多難!」とニコニコ笑う奥さんは本当にありがたい。

明るい家庭。

今は、それが嬉しい。無理に笑わなくていい。自然に笑顔になるのだから。

クリスマスイヴには奥さんに「カサブランカ」の花束が届く予定。

彼女の大好きな花。

そして、亡くなった母も大好きだった花。

ちょっと運命は感じていた?

自覚はなかった(笑)


久々の感覚でした。立ちくらみがして…。

二次面接が終わった後でした。課長が気遣かってくれて、タクシーで自宅まで送ってくれました。

また課長に頭が上がらなくなる…。

鬱病がひどくなりながらも、そんな風に考えていました。

家に戻り、奥さんに付き添ってもらい、急いでクリニックに行きました。

主治医の健ちゃん(最近、そう呼ぶようになりました)はニコニコしながら「だから、言ったでしょう。オーバーワークですよ」
私は「面目ない」と言うのがやっとでした。

鬱病の症状が悪化した時には必ず点滴を使って応急処置をします。

看護婦さんが、冗談ぽく「スペシャルな点滴にしますね」と。博子さんは明るい。その明るさは本当に助かる。

横になって、点滴を落としながらまた、仕事のことを考えていました。

「一平ちゃん、今はゆっくり休もう。まだまだ、先は長いんでしょう」

奥さんは、そう言って涙ぐんでいました。

申し訳なくて申し訳なくて…。

最近は、一緒に暮らし始める前のようにちゃんと話す機会がなかなか作れなくて奥さんにも、こうして心配をかけてしまった…。

やはり私は自分が鬱病、躁鬱病であることを忘れていた。

(自分のためにも、家族のためにも、少し休もう)

帰りがけに健ちゃんが「入院するかい?」と楽しそうに私を茶化した。

私は「鬼!」と健ちゃんを睨んだ。

助かる。本当に助かる。健ちゃんも博子さんも、そして奥さんにも感謝の気持ちで一杯です。

今日、課長や施設長と電話で相談して有給休暇を五日間とりました。

とりあえず、休みます。疲れているし、テンションは上がらない。自分の体が自分でコントロール出来ず、食欲もわかない。

とにかく、ゆっくり静養しよう。

布団に入って、天井を見上げると…

天井が落ちてくるような、危機感と息苦しさが襲う。

久々に参った。

参った…。

中島裕之は西武入団時のインターで目標の選手を聞かれて、

「バリー ボンズ」と答えたらしい。

随分と前からメジャーを憧れ目指していたのだろう。

そして今、契約内容はともかく望めば、あのジーターやA.ロッドと一緒にプレーが出来る…。

最初からレギュラーの座は用意されていない。不安は限りないかも知れない。

ただ、中島裕之ファンとしてはピンストライプ姿でプレーする勇姿を是非、見たい!

中島裕之よ。ヤンキースに行ってくれ!

来シーズンは必ずニューヨークに応援に行く。