今日は、先日の記事「博多だるま」に引き続いて、有名なラーメン店の味を再現する「銘店伝説」を多数手掛ける、アイランド食品さんの「佐野ラーメン 森田屋総本店」をいただきます。
佐野ラーメンは、東北のラーメンなどと特徴がよく似たあっさり系醤油ラーメンで、管理人も大好物の部類なので、今日もとても楽しみです。
佐野ラーメンについて
佐野ラーメンとは栃木県佐野市というところのご当地ラーメンのこと。
わりと知名度もあるので、ご存じの方も多いかと思います。
お恥ずかしい、ずっとラーメンの鬼「佐野実」さんのラーメンのことだと思ってました。笑
故「佐野実」氏は「志那そば屋」の創業者だけど、テレビに多数出演してた有名人だけに、今でもそう勘違いしている人は結構いそうだよね。笑
佐野市ってどんなところかというと、位置的には県内でも南西の端のあたりにあり、北側を鹿沼市、東側を栃木市、南側を足利市と群馬県館林市、西側を群馬県桐生市とそれぞれ隣接しています。
埼玉の熊谷や群馬の前橋を結ぶ盆地の一角に位置するため、夏は猛暑になることでも知られていて、過去に39.8℃を記録したこともあります。
ちなみに観測史上、日本で最も暑かった日の記録は埼玉県熊谷市の41.1℃だよ。
そして冬は上州名物「からっ風」が吹き抜けるため、冬は寒く夏は暑い土地柄です。
そんな佐野市のご当地ラーメンの特徴ですが、スープは鶏がら主体で、お店によって豚や海産物も入った、澄んだ醤油味のスープです。
朝からでも、毎日でも、食べ飽きることのないあっさりとした味が魅力です。
麺はコシのある超多加水の平打ちちぢれ麺。
その強いコシを生み出しているのが青竹打ちと呼ばれる製法です。
青竹で打った麺は、一本の同じ麺なのに太くて噛み応えがあったり、薄くてぴろぴろだったり、ぎゅっとねじれてたりと、いろんな食感があって美味しく感じるんです。
うわぁ、すっごく美味しそう。
以前に刀削麺(とうしょうめん)というのを食べたことがあるけど、食感がそんな感じだったわ。
佐野ラーメンの特徴を聞く限り、喜多方ラーメンや東北のラーメンにも似てる気がします。
以前から、東北のラーメンはあっさりした醤油味で管理人も大好きな部類だと書いていますが、佐野ラーメンも東北のラーメンと特徴がよく似ています。
とくに、福島の喜多方ラーメンと佐野ラーメンは比較されることが多いですね。
喜多方ラーメンより佐野ラーメンの方がスープの色が薄く、麺が平べったいイメージがあるよ。
でもお店によっても違うから一概に言えないかな。
似ているとはいえ、佐野ラーメンと東北のラーメンのルーツが同じってことはなく、互いに影響を受けたりもしていないようで、各々独自に発展したものです。
しいて共通点をあげるなら、夏は暑く冬は寒いという気候が似ていなくもないので、その土地に暮らす人たちの味の好みが似てたのではないでしょうか。
森田屋総本店について
森田屋総本店さんの創業は1961年と、数多くのラーメン店がひしめく佐野市界隈でも老舗中の老舗で、常に駐車場が一杯で行列必至という人気店です。
歴史を感じさせる店構えの店内には麺打ち場があって、実際に青竹で麺を打っているところを見ることもできるようです。
今も青竹打ちの自家製麺を出す店は少ないらしく、
機械で打ったり、製麺所から麺を仕入れている店も結構あるみたいだよ。
その点、森田屋総本店さんは麺もスープもメンマも焼豚もすべて自家製とのこと。
メニューは中華そばとチャーシュー麺と各々大盛りの4つだけ、創業から60年以上も変わらぬ味を提供しています。
なんとも潔よいというか、シンプルに味だけで勝負してる感じがしますねぇ。
味の特徴ですが、スープは鶏がら主体で色薄めの昔ながらのあっさり醤油スープで、麺は自家製青竹打ちでコシの強い平打ちちぢれ麺です。
さきほども書いた佐野ラーメンの特徴そのままで、まさに直球ど真ん中です。
昔ながらのあっさり醤油ラーメンなら、カロリーも気にしなくてよさそうだわ。
銘店伝説の商品化では、スープの再現はハードルが低そうだけど、コシが強くて太さもまちまちという麺をどう再現してるか注目だね。
別の記事でも書いてますが、アイランド食品さんは商品開発にあたってお店に材料やレシピを聞いたりせず、実際にお店を訪問したスタッフの味覚と記憶をもとに商品を開発し、お店のOKが出れば商品化ってなるんだそうです。
絶対味覚ってやつですよね、世の中にはすごい人がいるもんですね。
パッケージの中身と具材
パッケージには「もっちりした手打ち麺の食感の再現にこだわった」とか「ちぢれの効いた平打ちの太い麺が・・・」などと書かれていますね。
これは期待感が高まります。
パッケージの中身は、トレーに乗った麺と液体スープ2食分です。
麺
アイランド食品さんの商品では半生麺が使われることもありますが、こちらは普通の生麺です、そして生にしては消費期限もわりと長めになっています。
見た目は、文字どおり手打ち風の平打ちちぢれ麺で、加水率も高そうです。
実際に食べてみるまでわからないですが、なかなか忠実に再現されてそうな感じもしますね。
麺の量は130gとなっていて、この手の商品としては量が多い方です。
お店の麺の量は160gから180gぐらいが普通なので、これでもまだ少ないんですが、チルド商品ではなぜか標準が110gのようなので、頑張って増量してくれてます。
1.5玉だと逆に多過ぎちゃうんですね、なら130gで我慢しよっと。
麺の量がもの足りない分、今日はチャーシュー麺にするから、楽しみにしててね。
森田屋さんのチャーシュー麺はボリューミーだよ。
わーい 💕
スープ
液体スープを丼に絞り出したときの印象ですが、まろやかな醤油の香りと濃縮された鶏がらの風味、そして煮干しなどの海産物が控えめに香ります。
スープの量は270mlの湯で希釈するとありますね。
お店だと、400mlから500mlぐらいが普通なので、これだと丼の縁に余白ができて、美味しそうに見えないし、写真映えもしないという問題が生じます。
左上:スープが少ないと丼の縁に余白ができ、美味しそうに見えないうえに、奥側が暗く写真映えしない
右下:お店のように丼の縁までなみなみとスープが満たしてあると、美味しそうなうえに明るくて見映えがよい
ただ、250mlよりはマシなのと麺の量とのバランスもあるので、許容範囲とします。
写真映えの問題に関しては、6寸など小さめの丼を使うことで対処します。
商品パッケージの中身の説明は以上ですが、麺、スープときついでに、トッピングの具材についてもここで書いてしまいます。
トッピング
パッケージにトッピングの具材は含んでないので、当然ながら自分で用意します。
せっかくなので森田屋総本店の「チャーシュー麺」に乗っているのと同じ具材をチョイスしていきたいと思います。
自家製 豚肩ロース焼豚・・・・・5-6枚
メンマ・・・・・適量
刻みネギ・・・・・適量
うひゃー、僕の大好きな肩ロース焼豚が5-6枚 💕
今日の店長は大盤振る舞いですねぇ。
具材は焼豚とメンマとネギだけなのね。
最近は山みたいに肉や野菜がどっさりのラーメンもよく見るけど、これはシンプルでいいわね。
実食レビュー
お待たせしました、ラーメン出来上がりました。
盛り付けは森田屋総本店の「チャーシュー麺」に寄せてあります。
どうですか、なかなか美味しそうでしょう。
きゃー、めっちゃ美味しそう!
いかにもあっさり味の黄金スープがたまらないわ。
うわっ、チャーシューで麺がほとんど見えないよ。
これはボリューム十分だね。
まずは丼全体の景色をじっくり鑑賞します。
写真撮影する場合もそうですが、麺がのびるので慌てずゆっくり急いで。笑
丼に顔を近づけると、優しい和風だしの香りがふわっときて、醤油の香りはそれほど強くなくまろやか、そして鶏がらの風味をしっかり感じます。
そしてスープをひと口いってみます。
森田屋さんのラーメンは食べたことないので正解がわかりませんが、まろやかだけど薄すぎもしない適度な醤油味で、鶏がらの旨みに加えて豚さんも見え隠れしてます。
後味で昆布や煮干しなど海産物の出汁の旨みを感じます。
予想どおり、スープはシンプルなあっさり味。
これなら毎日でも、何杯でも、食べ飽きないね。
では、みんな大好き(笑)麺リフト、いきます。
毎回言うけど、僕もコレいつもやってます。
お店の人に「早く食べないと麺がのびるだろ」って苦笑いされるやつですね。
いかにも加水率が高そうな、もっちりした平打ち麺ですね。
太いところや薄っぺらいところ、ぎゅっとねじれたところがあるのがわかります。
そのまま口に運ぶと、同じ麺でもいろんな食感が混ざって美味しく感じます。
まとめ
東北のラーメンにも似た、いかにも佐野ラーメンらしい美味しい一杯でした。
さすが、麺の食感の再現にこだわっただけあるね。
銘店の味を多数商品化してきたアイランド食品さんの研究努力と熱意には脱帽です。
アイランド食品さんからは、先ほども少し触れた故佐野実氏の志那そばやをはじめ、当ブログでレビューした博多だるま、吉祥寺の銘店ホープ軒など、60軒近くにのぼる銘店伝説シリーズの商品が販売されているので、また今度いただいてみたいです。
大変美味しゅうございました。
今日もごちそうさまでした