今日は、チャーシュー麺でもないのに焼豚が丼を覆い尽くし、見た目のインパクトが抜群という、巷で話題のちゃん系ラーメン風の一杯を作ってみました。
東京都内を中心にラーメン界を席巻中のネオノスタルジック「ちゃん系ラーメン」、そんな話題の一杯がいただけるというので、今日もとても楽しみです。
ちゃん系ラーメンとは
今日取り上げる「ちゃん系ラーメン」とは、お店の名前のことではありません。
ご存じの方も少なくないと思いますが、2020年頃から東京都内を中心に、似たような屋号や業態で続々とオープンしているお店の総称です。
「ちゃん系ラーメン」って聞いたことありますよ。
友達が気に入ってるみたいで、今度、一緒に食べにいくことになってます。
あたかもチェーン店であるかのごとく、どこも似たような屋号だし、赤地に白抜きのテントに看板、入店を促すキャッチコピーもそっくりだし、提供されるラーメンまで何から何までそっくりなのに、チェーン店ではないというから謎です。
私は聞いたことがないけど、「ちゃん系」って名前が可愛らしくて、そっちが気になるわ。
では、ちゃん系ラーメンに共通する特徴について説明しますよ。
まずはお店の名前=屋号で、「ちえちゃんラーメン」「シンちゃんラーメン」「はるちゃんラーメン」のように、○○ちゃんラーメンで原則統一されています。
たまに「ともちんラーメン」のように「ちゃん」でなくても許容されています。
次にお店の外観ですが、さっきもちょっと書きましたが、テントや看板などは赤地に白抜きの文字と決まっています。
さらにそこに書かれている文字や配列が同じで、テントや看板の上(もしくは左)に「中華そば」の文字が、下(もしくは右)に「もり中華」の文字が、そして真ん中に円で囲った屋号の頭文字が入ります。
つまり「○ちゃんラーメン」の○部分、例えば「えっちゃんラーメン」なら「江」、「ひろちゃんラーメン」なら「広」です。
文字で説明してもわかりにくいと思うので、百聞は一見にしかず、こちらやこちらのリンクを見てみてください。
実際に画像で見ると一目瞭然ですね。
なるほど、これだとどこから見てもチェーン店だと思っちゃいますが、違うんですね?
前にほっかほっか亭が、真似したとかされたとかで裁判沙汰になってたけど、チェーン店じゃないならそんな揉め事にならないか心配だわ。
そっくりな点はこれだけじゃないですよ。
店頭に置かれる看板には、「味の店」とか「切りたてのチャーシューが抜群」など、同じキャッチコピーが書かれています。
指南役がいるのは間違いないよね。
きっと時代の流れを読める凄腕プロデューサーだ。
ここまでは、お店の外観の話ばかりでしたが、なんといっても提供されるラーメンがどこもそっくりなので、これは完全にやってるなって話です。笑
まず、ほとんどのお店で、青磁の丼を使っています。
そして丼の縁までスープがなみなみと注がれてるので、スープがこぼれないよう受け皿の上に丼が置かれた状態で提供され、スープの表面に多めのラードが浮いてるところも共通しています。
そして、中華そばを注文してるのにチャーシュー麺のように焼豚が丼を覆い隠すように敷き詰められ、麺がほとんど見えないようなビジュアルになっています。
しいて言えば、喜多方ラーメンで有名な坂内の肉そばみたいな感じです。
いやぁ僕ら世代には肉が敷き詰められたラーメンはどストライクですよー。
肉盛りと聞くとスープも濃厚なのを想像するけど、家系や二郎系などと違い、むしろあっさりしていて食べやすいんだ。
そうなんです、麺を覆い隠すチャーシューは、若者も飛びつくし話題性もあるけど、麺やスープはどうかっていうとほぼ喜多方ラーメンじゃねって言われてます。
これがネオノスタルジックと呼ばれる所以でもあります。
朝からでもいけそうなあっさり醤油スープにもちもちの縮れ麺は、原点回帰というか新しい時代のラーメンのトレンドを見据えているんじゃないかって話です。
なるほど、さっきの凄腕プロデューサーがいるって話は、そういう意味だったんですね。
ベースがあっさりしてるんなら、両親や子どもにも是非食べさせたいわ。
さて、いろいろと謎な点や気になる点が残るけど、そこはあえて掘り下げず、次にいくよ。笑
ちゃん系ラーメン風の一杯を作ってみる
では早速、ちゃん系ラーメン風の一杯を作っていきますよ。
毎回書きますが、お店の味を完全再現とか、素人がそんな大風呂敷を広げるつもりはなくて、あくまでも見た目と味の雰囲気だけ寄せて、おうちでお店のラーメンを食べたような気分にひたって楽しんでくださいね、というのが趣旨です。
私も毎回言うわ、家でお店のラーメンを食べた気になれれば、それで十分満足なのよ。
いろいろ謎が多いちゃん系ラーメンですが、中身はほぼ喜多方ラーメンではないかという情報をもとに、喜多方ラーメン風の麺とスープをベースにして、手切りした焼豚と青磁の丼で雰囲気を出していくことにします。
麺
多加水 平打ち中太ちぢれ麺・・・・・160gぐらい
今日は、喜多方ラーメンの製麺業者として知られる「えどやフーズ」さんの「太麺」という商品を使い、麺の量も多めの160gぐらいとします。
指定の茹で時間よりかなり短め(写真撮影なども考慮)で茹で上げます。
スープ
豚だし系の清湯醤油スープ(液体)・・・・・1袋(※1)
顆粒 昆布だし・・・・・小さじ1
顆粒 煮干しだし・・・・・小さじ1
白だし・・・・・大さじ1
塩・・・・・ひとつまみ
ラード・・・・・大さじ1
水・・・・・500ml
(※1)今回は喜多方らーめん本舗の「蔵熟成らーめんスープ しょうゆ味」を使用
今回のベースは、鶏感よりも豚感が勝っている豚だし主体の液体スープ(※1)です。
やや甘めで醤油感がしっかりあるタイプの商品となります。
液体スープは300mlのお湯で希釈となっていますが、丼になみなみ注ぐため完成時で500ml程度になるよう、各種和風だしや塩分を加えます。
青磁の丼に熱湯を注いで液体スープの小袋を入れ、丼とスープを温めておきます。
小鍋に沸かした熱湯500mlに顆粒だし等を溶いて丼に注ぎ、ラードを浮かべます。
トッピング
ちゃん系ラーメンの「中華そば」と同じ具材をチョイスします。
自家製 豚肩ロース焼豚・・・・・ランダムにスライスしたもの 10-12枚
メンマ・・・・・適量
刻みネギ・・・・・適量
青磁の丼にスープを準備し、茹で上げた麺を丼に移したら、刻みネギを散らします。
手切りした焼豚を並べていき、メンマを添えれば出来上がりです。
自己採点
お待たせしました、ラーメン出来上がりました。
盛り付けはもちろん、ちゃん系ラーメンの「中華そば」に寄せてあります。
どうですか、なかなか美味しそうでしょう。
きゃー、めっちゃ美味しそう!
焼豚の量がすごいけど、スープがあっさりしてそうだから案外ぺろっと食べられそうよ。
おーっ、麺がほとんど見えないぐらいまさに肉盛り祭りじゃないですか。
スープも縁までなみなみで、満足度MAX確定です。
まずは丼全体の景色をじっくり鑑賞します。
写真撮影する場合もそうですが、麺がのびるので慌てずゆっくり急いで。笑
丼に顔を近づけると、豚がらや鶏がらに醤油の香りがまさしく喜多方ラーメンっぽいですし、スープの表面にはラードが浮いて、ちゃん系の雰囲気が出ています。
では、スープをひと口いってみます。
醤油の色は薄めですが味がしっかり濃いめで、微かに甘みも感じます。
ラードが多めに浮いてますが、さほど油っこくなく、さっぱりと飲めるスープです。
油っこいように見えるけど、あっさりした醤油味のスープになってるんだね。
では、みんな大好き(笑)麺リフト、いきます。
毎回言うけど、僕もコレいつもやってます。
お店の人に「早く食べないと麺がのびるだろ」って苦笑いされるやつですね。
もっちりした平打ちの中太ちぢれ麺です。
ちゃん系ラーメンらしい雰囲気が、ばっちり出てますねぇ。
それじゃ今日のお店風ラーメンを自己採点するよ。
では、自己採点いきます。
色薄めの醤油スープにラードが浮かび、麺を覆い隠すほどの肉盛りな麺顔(ていうか麺が見えないので丼顔?)が食欲をそそり見た目は85点、見た目ほど油っこくないあっさりスープに平打ち中太ちぢれ麺など、ちゃん系ラーメンらしい味に仕上がったので味も85点です。
何度も言いますが、お店の味を完コピしようってわけじゃないので、おうちでお店のラーメンを食べた気になって楽しんでくださいね、というのが趣旨です。
大変美味しゅうございました。
今日もごちそうさまでした