円安と物価上昇の功罪
米ドル円は、10月13日お昼時点で
だいたい149.79付近です。
円安の良い点は、
海外展開して輸出できる企業
政府と癒着した企業は儲かります。
日本の根幹を支える大企業
(トヨタなど)には有利なので
政府は円安に誘導したがります。
そして、短期的に大きく為替が動けば
円を売って外貨を買って持っておけば
儲かります。
インバウンドも短期的には有効で
日本のものが割安で買えるバーゲンセール
状態であるので外国にとってはチャンスです。
一方、円安の悪い点は、
実質インフレになるということ。
日常生活に関わるコスト、
水光熱代の上昇、社会保険のコスト、税負担が
ますます増える中で、
日本円の価値は
どんどん目減りしているのが現状。
以前に100円で買えていたものが
200円払わないと買えなくなり
100万円あった預金は、実質価値が
目減りしているので、
額面100万円使えないことになります。
輸入依存度が高い小麦価格などが
上がると多くの食品にとっては厳しいです。
資源の少ない日本にとって
原油や天然ガスの価格が上がることは
多くの商品原価が上がるため
これもきついです。
どんどん円安が進めば進むほど
一部の大企業、それも国・政府と関係が深い企業
だけが儲かり、
国民全体はますます
生活コストすべてが上昇し、
お金も吸い上げられて
貧困化していきます。
国・政府は、円安=日本円の価値低下を
放任放置し続けています。
最初から他力本願で
もはや「下がってくれ~」と祈ることしか
できない状況になっています。
目先の補助をやって
何かやっている感を出してはいますが
実質根本的な対策をやっていません。
根本的な問題として、日米の金利差が横たわります。
米が利上げして米との金利差が広がれば
ドル買いが進み、ますます円は売られる展開。
根本の環境に変化がない状態で
日銀も口先介入と”焼石に水”の実質介入
を限られた額で時々入れるだけ。
その手の内は見透かされている。
以上のような状況になることは
最初から国・政府や日銀はわかっていて
ある意味確信犯と言えるのでは。
インフレにもっていけば
日本が抱える借金も目減りするので
国・政府にとってはむしろ好都合だからです。
いつも一番困って搾取されるのが
勤勉な大多数の国民・庶民です。
📝
とりあえず
すぐ対応すべきなのは
(対象を限定した一時的な補助ではなく)
個人の減税、具体的には消費税減税です。
法人税減税ではありません。
米ドル円は110円くらいが
国内外のバランスがとれた
適温ではないでしょうか?
過度な円安の持続は
日本という国をじわじわと蝕んでいく。
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