知っておきたい麻雀戦術

知っておきたい麻雀戦術

フリーで麻雀は普通にできるけれども、なかなか勝ちきれない人に、
リアル麻雀で勝ち切るための技術紹介をするブログ…のはずだったのですが、
最高位戦のプロになって、プロ活動の話ばっかりになってます。
2019年からは天鳳(ネット麻雀)の話も多くなる?予定です。

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ちょっと時間とりましたが、去年の振り返り、後半戦です。 →前半戦はこちら 


 前半戦は降級ライン上での終了と振るわなかったわけですが、これは去年のリベンジの絶好の機会でもあるわけです。

期首に誓った「去年の轍は踏まない!」という言葉を実行し切れるのか?
二つのボーダーを踏まえて立ち回れるのか?


まずは現状のボーダーから。

第6節終了時の昇級ボーダーが+110.6。
残留ボーダーが▲152.0
 
これが折り返しなので、だいたい両方とも数字が増えますよね。
普通は1.5~2倍ってところでしょう。
 
とすると、後半戦開始時点での想定できる最終昇級ボーダーが+160~220くらい、
残留ボーダーが▲220~300くらい?
 
ただ、途中降級の影響でマイナスポイントが持っていかれているので、
どちらのボーダーも、少し辛目に考えた方がいいかもしれないんじゃないかと。
つまり両方とも220くらいをとりあえず目安にしてみよう、と考えました。
 

となると、残留は負けなければだいたい大丈夫。
昇級は節平均70以上勝たなくちゃなんで、平着2.0くらいは必要かな、と。
 
とりあえず早めにマイナスを2桁にして安全圏に持ち込みたいけど、
実際問題として昇級は相当厳しいんで、着実にプラスを目指す志向でいこう、と。
 
一応、昇級もしたいんで、節に2つ順位を上げるイメージができればいいな。くらいの感じでした。
 
 
蓋を開けてみたら、第7節は100ポイントの快勝!
 
 
超久々の3連勝!
リーグ戦4連勝ってやったことなかったので、やりた過ぎて最後の半荘はちょっと無茶して、結果3着になってしまいましたが、これはもう性格上しょうがない。
よほどの状況じゃない限り、初めて~できるかもしれない!みたいな状況ではトライはするつもりです。
例えば放送対局初役満できそう、とか、最高打点叩けるかも、とか。
 
目標の18位も達成し、16位まで僅か11ポイントと大躍進!
その先はやや遠いものの、残留ラインまで80ポイントと、心理的には少し余裕を持てる展開になりました。
 
 
第8節はある程度プラスできれば良し。第9節までにはプラマイゼロくらいの位置にしたい、って感じでした。
 
実際は第8節は1着順のみのプラスでしたが、マイナスは二桁まで減らせました。
第7節と併せて、なかなかいい後半戦の滑り出しではありますが、順位は1つしか上げられなかったし、当たり前ながら昇級にはまだまだ苦しい感じです。
 
とはいえ、残留ラインまで、まだ80ちょいしかないことは変わらずで、いつか爆下がりするだろうから、地道にプラスを積んで振り切ろう!と、まだまだ残留意識は保っておくべき状況だということを再確認した感じでした。
 
 
そして第9節!
着順2341とイーブンながら、素点をプラスして▲76.0まで持ち込み、これはさすがに残留ラインはだいたい振り切ったかな?と思って結果を見たら、18位に後退。しかも残留ラインまで僅か40ポイントと急接近!!
 
結果を見て「そんなバカなことあるの?」と絶句しましたね。この時は。
昇級ラインも30ポイントほど下がったので、昇級もかなり現実的なくらいまで近づいたのですが、それ以上に降級ピンチ!!!
 
上位が総崩れ、下位がほぼ全員プラスと、超大荒れの展開。
 
いくら勝っても降級ラインが追いかけてくるという悪夢のような展開でした。
 
もちろん、付近の順位の人はみんな思ってたでしょうね。
なんでこのポイントで背中が寒い思いをしなきゃならないんだ!って(笑)


こうなると後半戦で最初に立てた想定は完全に崩壊します。
下位陣の方がむしろ好調、っていう話になると、残留(降級)ボーダーが上がるまである、っていう話だからです。

但し、こっちも3節合わせて+140をマークするくらい好調なはず。
残留ボーダーが上がれば、基本的には昇級ボーダーは下がるはずなので、こっちがペース維持できればピンチ転じて昇級のチャンス!

ここは引き続き構えをコンパクトにして、確実な加点を意識するべき局面ですね。
まぁそう簡単に確実な加点なんて出来るもんでもないんですが、一応意識としてね。
 
 
そして第10節。1着順ながら、後半戦初めてのマイナスを喰らいます。
そして残留ギリギリラインの19位まで後退。

やっぱりそう簡単に確実に加点なんてできないですね。当たり前か。


後半戦で120も勝ってるのに、なんでまだギリギリポジションなんだ!とブツブツ言いながらも、さすがに次浮いて二桁をキープすれば、残留確実みたいなポジションにはなるはず、と信じて深呼吸打法を続行します。
 
 
そしてラス前の第11節。
きっちりプラスに仕上げて残り▲59.9!
さすがに何とかなったやろ!と思って全体スコアを見たら、まだ19位…
 
 
さすがに降級ラインまでは少し遠くなったものの82.4ポイント、昇級までは170.4ポイント。

残留目標がメインではあるんですが、ワンチャン馬鹿みたいに噴けば昇級もなくはない、くらい。
もちろん4連勝かそれに準ずるくらいの成績が必要なんですが、まあ多少は楽しみですよね。
 
しかも最終節の卓組がまあまあいい。
8・10・12位が同卓なので、卓内トップなら別卓状況次第で100ポイントそこそこでもいけるかも!
 
別卓だけで100ポイントオーバーが8人揃う展開なら無理ですが、希望は持てそうです。
 
逆に21位の川村さんに捲られるようだと降級濃厚なので、基本的には卓内に集中しつつ、休憩はしっかり取って、別卓状況はその時にきちんと消化しよう、って感じで決めました。
 

 

そして最終第12節。

ここで反省の1局。

 

踏み込む隙が少なく、僕なりに我慢で迎えた1回戦のオーラス親番。

東家 猿渡 24,500

南家 三ヶ島 23,800

西家 神尾 27,900

北家 川村 43,800


さすがにこの点況は踏み込むしかない!

 

ドラ6ソーで678ソー、567ピンを仕掛けて

三三五七567sの満貫テンパイ。

 

前巡に三ヶ島さんが6ソーを勝負していてテンパイ気配。

ここに三萬を持ってきてノータイムツモ切り。

これは決めてました。

 

前提として、オリる選択肢は無いんですよ。

状況的にノーテン終了ができないのもそうだし、そもそも安牌が無い。

だからツモ三萬、四萬、七萬での変化に対してどうするか決めておくだけ。

で、全部ツモ切りで決めてました。

 

最終手出しを萬子にするより、三萬ノータイムツモ切りの方が多少出和了確率は上がるかな、と。

最終手出し七萬じゃあ四萬五萬は相当きついですもんね。打点も下がるし。

そもそも四萬と六萬の比較なら六萬良しと思ってたし、五萬入れてもツモ確率は六萬単体とそんな変わらないかなぁ。だったらせめて出和了確率少しでも上げとくか!というイメージですね。

 

どうせ七萬も危険は危険だし、打点着順点込みでも若干期待値高そう、という判断でしたが、

よく考えると、三ヶ島さんへの危険度が明確に高い。つまり振れ幅がデカ過ぎる選択なんですよね。

 

 

つまり、三萬ヒットすると三色がかなりあるんですよね。点差的にも。

三ヶ島さんは現状ラスなんで、リーチ棒は出しやすいはず。

それで6ソー勝負ってことはダマ5200以上はかなりあるんで、だとすると三色は警戒してしかるべき。

 

三ヶ島さんに三色があるとしたら、かなり下の方が濃厚なんですよね。

自分自身三色をやっていて、言うたら有名な三色の同時性ってのもありますね。

甘い!!

 

もちろん最後の三萬を三ヶ島さんが持っているパターンもあるし、確定ではないですが、

6ソー押されてドラも残り1枚に減っている以上、三萬だけはケアすべきだったかも。


まぁ、そもそも見た目広い方に受け替えるのが普通ですけどね。

決めてたんでしょうがない(笑)


この一巡の瞬間的判断を逃して、三萬が三ヶ島さんのカン三萬の234三色にヒットして5200点。

ラスに転落して、B1昇級の夢はほぼ絶たれました。


自分が下手なんでしょうがないですね。

 

 

やらかしちまった~~~っ!!と思いつつ、全体スコアを見ます。

 

いよいよヤバいです。

降級ラインと接近したのはもちろん、同卓の川村さんもかなり近い。

 

次のやらかしはマジで致命傷です。

今度こそ一切ミスはしないぞ、と気合いを入れて次に向かいます。

 

 

2回戦は三ヶ島さんとのトップ争いには敗れたものの、2着。

しかも川村さんがラスを引いたので、かなり安全になりました。

別卓もあるので、まだまだ油断はできませんが。

 


そして3回戦。待望のトップを取ります。

これで▲31.6まで戻して、降級に関してはほぼ安全圏。

箱ラスでもたぶん大丈夫。ダブル以上で危ないかな?って感じです。

 

もちろん、昇級はほぼ絶望的。

4回戦は抜け番ですが、よほどうまく転んでも、卓内トップには並びを作った上で10万点は必要。

恐らくC3時代にマークしたリーグ戦個人記録124,700点を越えなきゃならないだろう、って感じです。

作戦は基本的に軽く回して、親番だけ大連荘を狙うイメージです。


そんなの上手くいくわけないので、要するにキッチリ残留が目標、ってことですね。


 

最終戦ポイント状況(8位まで昇級)

神尾 +98.7(8位)

三ヶ島 +95.9(9位)

光永 +70.0(10位)

猿渡 ▲31.6(16位)

 

3人が近すぎて、光永さんが2着の並びを作れても、最低10万点必須。

だいたい12万点以上目標って感じですね。

7位が+158.4と遠いので、ほぼ卓内トップしか上がれないけど、

逆に卓内トップ取れればかなり上がれそう。

 

下は箱喰らうとたまに危ないけど、現実的にはダブル箱までいかなきゃ大丈夫そう。

僕を落とそうなんて状況ではないし、なんなら点数明示した感じの仕掛けなら、卓内トップの残留フォローを期待できるまである状況です。

 


おおむね構想通りいって、トップ目で迎えた南2局の親番。

もうだいたい降級はないので、あとは押すだけ。

 

ここで両面3種の三択を誤ってテンパイ取れず。最後の親が落ちて、僕の45期は終わりました。

 

 

と言っても、親の大連荘だの早い親役満で事故ったりして叩き落される可能性は常にあるので、

あとはできるだけ早く終わらせること。

 

まあ、放っておいても、ラス親の神尾さんが条件満たしたら伏せるはずなので、だいたい大丈夫なんですけどね。


万が一ポーンと突き抜けて、どうせなら優勝目指そう!なんて暴れ始めても困るんで、上家の三ヶ島さんが2着目で協力体制にあるうちに終わらせたい、って感じで進めました。

 


まあ結局協力体制はあんまりうまくいかなかったんですけど、何とか1本場で和了を決めて、トップで最後にトータルプラスにできました。

 

 

というわけで、45期B2リーグは残留で終わりました。


このリーグ戦を全体的に採点すると60点くらいですね。反省点は多いですけど、収穫もあったので、ギリギリ良しとしておきます。

 

 

ここで来期のB2リーグの今のところの予定メンツも書いてイメージしておきます。

 

B1リーグ降級組(4名)

酒井 一興(関西B2かも)

大塚 哲也

原 周平

いわま すみえ

 

B2リーグ残留組(13名)

今西 祐司

神尾 亮

光永 尚詩

男澤 寛太

立花 裕

山田 独歩

中村 英樹

猿渡 陽一郎

前田 和也

塩原 貴文

小平 崇弘

佐藤 崇(44期は休場)

木村 誠(44期は休場)

 

前期C1リーグ昇級組(5名)

浜崎 卓哉

竹内 暁彦

佐野 央

村井 諒

斎藤 巧也

 

後期C1リーグ昇級組(5名)

坂本 宗瞳

佐々木 康彦

植村 里菜

齋藤 秀樹

田渕 百恵


特別昇級リーグ優勝者

村松 海斗

 

27~28名っぽいですね。

人数は45期とあんまり変わらなそうですけど、昇降級人数は変わるかもなんで、今期の経験をなるべく活かしたいです。

まあ、終始上位争いで、今期と全然関係ない展開で昇級できるのが一番いいんですがw

 

楽しみな人もいっぱいいますね。

前期と後期に分けて抽選になるはずなので、全員当たれるとは限りませんけど、ホントに楽しみです。

 

 

来期こそは頑張って昇級めざします。

 

皆さん応援よろしくお願いします!!

 

それではまた。

 

 


最高位戦日本プロ麻雀協会

第39期後期生

猿渡 陽一郎

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