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知っておきたい麻雀戦術

フリーで麻雀は普通にできるけれども、なかなか勝ちきれない人に、
リアル麻雀で勝ち切るための技術紹介をするブログ…のはずだったのですが、
最高位戦のプロになって、プロ活動の話ばっかりになってます。
2019年からは天鳳(ネット麻雀)の話も多くなる?予定です。

自粛期間を境に全然書いてなかった、昨年のリーグ戦を振り返ってみようかな、と思います。

 
 
 
思いつくまま書くので、グダグダになるかもしれませんが、ヒマつぶしにでも読んで頂ければ幸いです。
 
 
 
2020年のリーグ戦は終始マイナス域での闘いで苦しみました。
もちろん、楽しくがモットーなんで、
どうしてやろうかな?とか、
こっから逆転出来たらカッコいいぞ!とは終始思ってました。
 
客観的に見て苦しい状況ほど、そういう発想しか出てこないのが、僕の強みであり、弱点でもある部分なんですよね。
 
 
その前の年はそれが裏目に出たというか、要するに昇級ラインしか見てなかったんですね。
いよいよ昇級は絶望的、ってなった時に、振り返ってみたら残留もだいぶ見込み薄い、ってなってた。
 
 
リーグ戦の闘い方として、これじゃダメなんですよね。
最初から昇降級の両方をしっかり視野に入れておかないと。
 
リーグ形式じゃない他の大会は大負けも惜しいも一緒な場合が多いので、基本的に1個の勝ち抜きボーダーだけ意識していればいい。(ジャンプアップボーダーみたいなのもある大会もありますが、要は負けにペナルティが無いってところですね。)
勝ち抜きを目指すためならどんな無茶したって大丈夫ってところがあります。
 
でも、リーグ戦にはボーダーが2つあります。昇級ボーダーと残留ボーダー。
もちろん昇級の方が華があるし、重要なんだけど、しっかり残留するのも無茶苦茶重要。
当たり前のことなんだけど、わかってなかったです。
 
 
B2リーグで降級する前に降級したことが1回しかなくて、しかも特昇リーグで取り返したもんだから、降級の痛みってものを知らなかった。
(↑だから落ちたって話なんで、別に自慢じゃないです。)

で、いつまでも昇級ボーダーばっかり見てて、残留ボーダーをないがしろにした。
そりゃ、あんな成績でそんな気の持ちようでは当然落ちますわな。アホですな。

まぁ結局、人間いったんやらかさないとわかんないんですよ。うん。
 

今期のB2リーグ(リーグ再編成で去年のC1から名称変更)は途中降級アリの通年リーグ。
誰も経験のない、要は3つボーダーのあるリーグ。
残留ボーダーも大事なのは痛感したけど、正直、蓋開けてみないと全く分かんないな、って思ってました。
 
ちなみに、今期からC3以下のリーグにもジャンプアップ制度が導入されまして、3つボーダーになりました。
B2のとはだいぶ意味合いが違うけど、あれも無理やりジャンプアップ狙って昇級逃す人もいるかもしれないですね。
 
例のないリーグなので予想は難しいんですけど、目標が細分化する分、逆にわかりやすいかもしれないし、
しょうがない、やりながら考えよう!って感じでスタートしました。
 
心に誓ってたのは一つ。
とにかく去年の轍は踏まんぞ、と。
 
 
で、開幕戦。いきなり100オーバーの大負けを喰らいます。
2節目も負けてこそいないものの振るわず、降級エリアにて自粛期間に突入します。
 

当然のごとく、自粛期間はほとんど寝ても覚めてもパソコンに張り付いていましたね。
何しろ基本的に外出できませんから。

ブログにもアップした天鳳を媒体として、段位戦、指導対局、研究対局など。
やっては検討、やっては検討の繰り返し。
 
でもやっぱりリアル麻雀の方が好きなので、自粛期間が終了したら全然触らなくなっちゃいましたけど。
四段坂を登り切るのはいったいいつになるのか…
 
 
で、再開直後の第3節は少し勝ったものの、第4節でボロ負けを喰らいました。
 
これが当時は不可解な負けでした。
そもそもその前の第3節がちょっと不本意な内容で、最後大トップで勝ちに回れたからいいようなものの、見落としが多かった。
そうは言っても勝ったし、久しぶりのリーグ戦だったからと軽視していたのですが、第4節は同じような見落としがクリティカルヒットになってしまい、ボロ負けを喫してしまいました。
 
この負け方には大ショックを受けました。踏み込んだ結果、やりすぎで負け。なんてのは、しょうがないと諦めがつくのですが、ロン!とかポン!とか言われてから、あっそうか!と思ってるようじゃ話になりません。
 
この負けで考え込んでしまい、ブログの更新もここから途切れてしまいました。申し訳ありませんでした。
 
 
将棋の棋士とかでも年をとると見落としが多くなる、みたいな話があって、自分でもそれは感じてはいたのですが、それにしてもヒドい!頭が全然回転してないとしか思えない!糖分も水分もちゃんと補給してるし、睡眠もしっかり取ってるし…って考えた時に、ふと思ったんですよね。
 
「ひょっとして、酸欠だったんじゃ?」
 
対局中マスク着けてるなんて初めてですからね。
まぁ無理やりのこじつけかもですが、理由をひねり出してみたわけです。

意識的に深呼吸したりして、脳に酸素を取り入れよう!ってね。
合ってれば見落とし減るかもだし、ダメならまた対策を考えよう。って感じです。
 
 
これに加えて第5節の直前、左手に痺れを感じまして、
「うわー!これ、脳梗塞とかの前兆ちゃうん?」と、ビビりまくり。
 
即、病院に電話して調べてみたら、「頚椎症性神経根症」という、首の軟骨が加齢ですり減って、通っている神経が圧迫されて生じる症状とのことでした。

心配していたような命にかかわる病気ではないものの、左手に違和感がある状態では所作に影響が出るわけで、特に第5節はそちらにも気をつかいつつ、深呼吸もしっかり意識して、と、なかなか大変でした。
 
 
しかも前節の大敗でこんなスコア↓
1名のみとはいえ、あと2節で最下位に落ちたら途中降級。
この2節はプレッシャーかかりましたね。
 
 
まあ、第5節は結果的にはまあまあうまくいきました。
牌こぼしたりとかもなく、「判断ミスだったかなぁ」みたいなのは当然ありましたが、ポカは無し。
成績的にも微プラスで耐えました。
 

だからといって、マスクによる酸素不足という判断が合ってたかというと、これがかなり疑わしい。
 
今改めて振り返ってみると、第3節・第4節の前に、スリアロチャンピオンシップっていう大会がありまして、そこでは特に問題なく準優勝までいってます。
ただ、放送や時間制限などもあって、各半荘ごとにそこそこ間隔が空いているので、そこで酸素補給できてたのかもしれませんけど。
 
というわけで、酸素補給を意識して深呼吸とかしてたけど、実は定期的に卓から一歩離れるイメージで、深呼吸して落ち着いて考える、という作業自体がいいルーティンワークになっていた可能性が高い。というのが現在の分析です。

加齢で思考が穴だらけになっているのを深呼吸による整理である程度埋められているのか、酸素不足で思考の死角が増えているのかは分からないので、理由はさておき、とりあえず対局での深呼吸は継続して意識しています。
 

ただこの方法、万人には通じないと思います。特に若い人は、どっぷり卓に頭までつかって集中を切らさないイメージの方が、うまくいく人は多いと思います。少なくとも僕はかつてそういうタイプでした。

若い時って意識しなくても必要な分だけ体が動くんだと思いますね。
年取ると、かなり意識してないと体幹保てなかったりしますよね。呼吸も同じで、時に意識的に深くしないと、ふと気づくと浅くなっているものなのかもしれないですね。

だからむしろ麻雀関係なく、僕クラス以上の年齢の方の、集中力の維持とかに有効な話なのかもしれません。
オフィスでマスクしながら日がな作業している人とかね。
最近仕事のミスが多いとお悩みの方、是非お試しあれ!
 
 
…と、話をリーグ戦に戻して、ここでもう一つ大問題が。

第6節を別日対局にせざるを得ない卓が出まして、第5節から成績を発信することもできなければ、他の人の成績も知ることができない、という事態になりました。
 
つまり、200負けても大丈夫かもしれないし、100勝ってもワンチャン危ないかも、という、第5節以降の情報を封鎖された状態で、前半ラストの途中降級が決まる第6節を闘うことになりました。
 
しょうがないのでイメージ!
「普通に考えたらさすがに誰かは▲200越えるでしょ。ボーダーの数字は膨らむのが普通だし、大きく負けなきゃ大丈夫。」
「あと、小平さんが同卓なので、できれば第6節では小平さんにはあんまり離されたくないな。」

第4節終了時点で約90ポイント違い、こちらは第5節でちょっととはいえ浮いているので、恐らくは逆転には至っていないだろうけれども、離されないに越したことはない、ということはぼんやり考えました。
 
 
実戦では、手はまだ痺れを残してるし、変わらず深呼吸は意識しよう状態だし、とにかく普通にフラットに打とう、しか考えられない状態ですね。
1回だけデカい判断ミスはしましたが、30ポイントほどの負けで済みました。
 
 
計算通り、小平さんよりは上位で、200オーバーも複数出ましたので、終わってみれば全くの杞憂でしたが、何とか前期の途中降級は免れました。
 

前期をやった感じでは、3ボーダーではなかったですね。
途中降級の1ボーダーだけが下位陣には大事で、上の2ボーダーは関係ない感じでした。
 
プラス域の人に関してはあんまり通年と変わらないんじゃないかと思いますが、通年リーグでプラス域にいたことがほぼないから、実感はわかりません。
人によっては誰誰が落ちると後期がやりやすい、とか考える人もいるんでしょうけど、A1くらい人数が少ないならともかく、この人数なら自分のポイント最優先になるとは思うんですよね。
だから関係ないような気はします。
 
 
ちょっと長くなったので、前期が終わったところでいったん切ります。
 
それではまた!
 


最高位戦日本プロ麻雀協会

第39期後期生

猿渡 陽一郎

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