クィーンズタウンのオーロラ 2023年9月2日
2023年9月2日(土)の夕方、「あれれ、磁気嵐発生の予報は明日の夜じゃなかったっけ?」てな具合に思っていたのですが、太陽から磁場の塊でも飛んできたのか、しかもその磁場の向きがええ感じの「南向き」。
2日前にスーパームーンの満月を迎えたばかりで、月齢はまだまだ大きな17。NZ時間で21時02分に昇って来てしまいます。
しかし、オーロラの撮影は天文薄明が終る25分ほど前から撮影出来、月出時間まで90分間もあるので出動してみました。
この判断が間違いではなかったと思われるオーロラを撮る事が出来ました。
右上に右に横たわる南十字星、左上方に2つのマゼラン雲、最下段の明るい星がカノープスと主だった天体を入れられる焦点距離として、Samyangの20mm F1.8を使ってみました。
写真は未だ天文薄明が終る前のもので、写真右端が青いのはその影響。
野次馬の襲撃を避ける為に、「誰も来ないであろう」場所に陣取り、三脚を4本立てての撮影です。
そして天文薄明が終わり、月が昇るまでの60分間の丁度真ん中。20時30分撮影のショットです。
突然、上方に SAR Arc が出現し、オーロラが2層になったかの様な状態に。
SAR Arc はオーロラでは無く、磁気嵐の高エネルギーが地球を取り囲むプラズマを過熱して出来るものだそうで、写真の様に虹の架橋の姿で出現する。
このSAR Arc は非改造カメラだと殆ど写らないもので、4台中の唯一の非改造カメラであった Sony α7RIII には、薄っすらとしか写っていなかった。
他の3台は全て天体改造カメラだったので、このSAR Arc は綺麗に写っていた。
写真右端の山の上に黒色の雲の様なものが写っているが、実は天気は快晴。
この黒い物体はなんと「山焼きの煙」なのである。
撮影地に着いた時に空港方面を見ると真っ白になっているのが見えたのだが、大事な時に上空までやって来てしまったのである。山焼きは春の代名詞なので文句は言えないが、こんな綺麗なオーロラに影響が出るのは困る。
明日9月3日の夜は、8月31日に太陽表面で発生したCME、宇宙ガス噴出現象が2つも重なって地球に襲い掛かる予報が出ている。
今日よりも派手なオーロラの出現になる物と推測しているので、現在5台のカメラのバッテリーを全て充電し、5本のレンズヒーターに使うモバイルバッテリーも充電している。
後はSDカードに空きを作る作業とレンズのクリーニングをして挑みたい。天気予報も悪くはないし、明日の夜は月出時間が今日よりも1時間も遅いので、GOODタイミングでの出現を期待してます。