いやぁ、年は取りとうないです。若い頃は重い荷物もなんのその、で大きな営業バッグにタップリと資料を入れて働いておりましたが、最近はあきまへんわ。
DIYでコンクリートブロックを地面に叩きつけて、地ならしをした翌日から手首から肘にかけての腱を痛めてしまい、皿でさえ落としそうになる始末。
なので、ヘビー級の赤道儀一式を使った撮影をする時は至難の技。夏場は電源にモバイルバッテリー2つで何とか全電源を賄っていたが、これから冬を迎える南半球なのでそれでは足りません。
そこで重量23キログラムもあるディープサイクルバッテリーの世話になるのだが、正直皿の持ち運びでさえ苦労しているので、こんな重い物を運べるか不安である。
そこでコンパクト赤道儀に目が行くわけだが、我家にあるコンパクト赤道儀はサイトロンさんのナノ・トラッカーのみ。
正直自由雲台だけを直付けした時のバランスは最悪。ギアにも悪影響っぽいし、追尾の正確性も不安。オマケに電気を食いそう。
そこで他のコンパクト赤道儀の物真似。
手元にあるものを組み合わせると、運良く、何だか面白い物が組みあがったので、最近は必ず持参している。
ちゃんとバランスを取れば、長いレンズを使わない限り追尾エラーも目立たない。なんせ南半球の極軸合わせは「のぞき穴」を使っても無駄なので、水平だけ気を遣って、後は三脚雲台の角度をここの緯度である45度に合わせている程度である。後は八分儀座に向けてやるだけ。
ちなみに写っているカメラはいつもの天体改造EOS 6Dで、レンズはEF15mmF2.8。自由雲台はベルボンのQHD-33という直付けの最も小さいやつ。
そして、このシステムで最も重要なのが、バランスを取る為の40cmの超望遠レンズサポート。
これは地平線近くに陣取る彗星などを望遠鏡で撮る時に、出来るだけ光軸を真直ぐにする為に導入したもの。
これの片側に1/4-20のネジ穴をタップし、そこに六角穴ボルトを通して自由雲台を固定してます。レンズサポートのカメラと反対側にはバランスを取る為にアルカスイスの縦棒も残してあります。
実はこれで簡単にバランスが取れます。またシステム的には。写真の様に天頂部分を撮る時などに重宝します。まあ緯度が45度もあるので、元々ナノトラッカーがかなり上を向いているのですが。
各々の重さは、①パノラマ雲台 185g、②カメラ+レンズ 1076g、③自由雲台 131g、④レンズサポート 617g、計2009gで、ナノトラッカーの設計搭載重量である2キロ丁度になります。
まあVixenのポラリエなども搭載重量が2キロだが、システムアップしてバランスを取ってやると6キロ越えに増えますよね。
筆者利用のこのナノトラッカーシステムも、バランスを取っているので、もしかしたら、もう2キロくらい増やしても追尾に支障が無いのかも知れません。
レンズが重くなった時は、重りとして小さなアルカスイス自由雲台等をレールにはめて対処しています。