レンタカー初日 スペイン・ポルトガル17日間の旅2025 12日目
さて今年2025年の休暇旅行で寄ったスペインとポルトガルの旅も残り4泊。予約しておいたレンタカーを受け取りにリスボン空港まで向かいます。
皆様毎度でございます。今日もイベリア半島の珍道中旅をお送りします。
日付は2025年6月16日(月)になります。
行程はリスボン市内の宿から2本の地下鉄を乗り継ぎ、レンタカーを受け取るリスボン空港まで向かいました。
そこから北上し、上の地図上にある「ナザレ」という大西洋に面した街、その右手に並んだ赤い点辺りをドライブします。
レンタカーは10時00分から借りていたので、空港には09時45分に着くつもりで宿をチェックアウトしました。実際には数本早い地下鉄に乗ったみたいで、空港のレンタカーカウンターには09時35分頃に並んでいました。
借りた車はアニメ「ルパン三世」の愛車である「FIAT500」の現代版。排気量は確か875cc。6速マニュアルシフト。
筆者はマニュアル車が大好きで、これまで仕事を除いてずっと5速マニュアル。でも今回は6速。しかも、左ハンドル。気分はとってもアイルトン・セナ。
その前に渡された書類に記載のある傷の個所をスマホ撮影。念の為に、おおまかな車体の写真も撮っておき、後で傷の事で揉めないようにしておきます。
エンジン警告灯が点灯しているので、それをリセットして消してもらいました。
アマゾンで購入しておいたスマホホルダーをエアコン吹き出し口の羽根に取り付け、USB-Cケーブルを接続して出発。いきなり片側4車線の道になり、しかもラウンドアバウトが2か所連続で連なっている交差点をほぼUターン状態で空港を後にします。
向かった先はここ。ヴァスコ・ダ・ガマ橋。テージョ川の河口に架かる大橋です。対岸が見えない位のロング橋です。
立派なワイヤーが見えている吊り橋なので、もしかして日本の技術が入っているんとチャウかと思い調べましたが、どうも全てポルトガルの複数企業が4区画に分けて別々に建設したものだそうです。
テージョ川の河口は最早「海」。これが大航海時代の港になったんですね。内陸なので、波も穏やかですしね。
レンタカーは直ぐ近くの駐車場に停め300メートル程歩いて来ました。
さて車に慣れる為に先を急がずに大橋に寄り、高速道路のルートなどをGoogle Mapで確かめながら大橋の景色を見ていました。
駐車所に戻り、最初の目的地までのルートをGoogle Mapに打ち込みます。そして、上の図がこの日の運転ルート。
リスボン空港の場所が最下段で現在地図にも描かれている大橋の西端にいます。
そして、宿泊先は左上の赤い点である「ナザレ」という街。
ヴァスコ・ダ・ガマ大橋を後にし、暫くは右手にテージョ川を見ながら北上。そこから高速道路に入ります。
今回借りたレンタカーには、日本の有料道路で大活躍のETCと同じ役目をする「Via Verde(ヴィア・ベルデ)」という装置が予め付いており、その使用料金として9ユーロ(約1663円)を支払っておきました。
当初は係員のいる窓口レーンにて、現金かクレジットカードで高速代金を支払うつもりだったのですが、ポルトガルの高速道路の中には、このVia Verdeでの支払いしか受け付けない路線があるらしいのです。
筆者の48時間に渡る行程と見比べると、このVia Verdeしか受付ない所を2回も走る事が判明。仕方なく1663円を払う事になりました。
一般道路を走る事も考慮しましたが、何処から何処まではその範囲なのか詳細が分からず、まあ安心料という事で納得しました。
後から思ったのですが、実はこのVia Verde、まだまだ利用者が少ないのか、他の支払いレーンは混み混みだったので、結果オーライだったと思います。しかも、ETCと同じで「停車する必要がない」のが良かったです。
大橋からA30,A1、A23という高速道路を経て、アルモウロル城の対岸までやって来ました。1171年の建立です。キリスト教VSイスラム教の戦いで勝利したテンプル騎士団の居住地です。
高速を90分間も走ったのですが、この城の下を流れている川は、先程のヴァスコ・ダ・ガマ大橋が架かっていた大河テージョなんです。イベリア半島って、意外と長い川が多い印象です。
そしてこの日の内陸は気温37度に達していました。再びエンジンをスタートさせ、冷房の世話にならないと死にそうです。自分の住むNZはクィーンズタウンで、気温が37度なんかになる事は一切無く、焼け〇にそうでした(笑)。
エンジンをかけた時計に目をやると既に13時20分。そろそろランチの時間です。もう遅いので城に最も近い街で食べる事にしました。
街の名前は「コンスタンシア」。往路で鉄橋を渡った時に、写真の様な景色だったので迷わず伺います。
メインストリートにたたずむレストランが目に入ったので、近くの無料駐車場に車を停め入店します。しかし、お客さんもお店の方も誰も英語を話していません。メニューも勿論ポルトガル語。
でも、ここはボディランゲージとGoogleレンズを使います。すると英語が解る女性が助けて下さり無事に注文出来ました。食後にトイレも借り、店外に出たら既に14時17分でした。
日没まで7時間もあるので慌てなくても大丈夫なのですが、ここでこの旅で最も悪い思い出になる人災に晒されます。宿の中国人女性オーナーが突然自分のルールを押し付けてきたのです。
予約してから半年近くが経っているのにも関わらず、突如として宿泊日にアレコレと注文してきました。
「何時に着くんだ」「パスポートをスキャンして送って来い」「非接触入室なのでホニャララ」「後で暗証番号を送るので、それを使って入室しろ」
当日の超忙しい最中にこれはないですよね。Booking.comのクチコミ投稿に同様の書き込みがあったので覚悟はしていましたが、想像を絶していました。当日に質問してくる内容ではないので、そうとうレベルが低い方が経営されていると感じました。
結局「何時に着くんだ」を道中何度も尋ねられ、「初めての地で、撮影を大いに楽しんでいるから分からんよ」と返すと半ば諦めたみたいだが、そこからが酷かった。
さあ、トマールのキリスト教修道院に着きました。
先を急ぎたいのですが、パスポートの写真ページを宿に送らなければなりません。
何故、ここでそんな事をしなければならないのかの質問にも、非接触チェックインだからとしか返って来ません。「もし非接触なら、何故何度も到着時間を尋ねるのか」と質問すると答えを濁します。
早い話、宿の掃除だけして、ゲストは勝手に寝泊まりしてくれればラッキーというのが見え見えで、宿泊税として1ユーロも室内に置いておいて・・・と言うだけ。
なのに、何時に着くんだって何度も聞いて来る。やはり中国人、特に女性は民度が低いのだと確信した。
二度と中国人には接触しないでおこうと感じましたね。
暑いのでエンジンも切れずに駐車場で作業を行いました。さあ、修道院に参りましょう。
内陸なのでとにかく暑い。
首には鳥取砂丘で購入した染手ぬぐいを巻いており、野球帽を何度も脱いで汗をぬぐいます。
この暑さの為だろうけど、お客さんは少ないです。
筆者は相変わらず外観だけの撮影ですが、左手には4Kジンバルカメラを持っており、ずっと動画を撮影しています。
このジンバルカメラはネックストラップで胸元に吊るしており、必要あらば直ぐに電源を入れて動画を撮れる体制にしてあります。
いやぁそれにしても美しい建物です。実は先程寄ったアルモウロル城と同じでテンプル騎士団の本拠地です。年代は12世紀なので、日本は平安時代です。
武士が台頭してくる前のお話ですが、欧州では既に宗教戦争が勃発しており、テンプル騎士団もその一員です。
ここは内装というより、中庭からの景色などが美しいことで有名ですのでチケットカウンターを探します。しかし、案内表示が見当たりません。本来はこのゲートの裏側に右手から回り込むのですが。
実は暑さでやられそうだったので、早く中に入り涼しむつもりでした。石の建物内部は涼しいですからね。
次に入場門の上の城壁に登れる通路に向かいます。ミラーレスカメラにジンバルカメラを持って細い通路を歩いてみました。
ずっと日向を歩いているので、汗の掻き方が尋常じゃないです。ポルトガル内陸の夏はとにかく暑いです。
事実、この時間の大西洋沿岸は気温が10度も低い27度までしか上がっていません。
外壁通路を歩いていると、とある事に気付きます。そう駐車チケットを買って、車のダッシュボードに提示していません。「ヤバイ、チケット切られる」と思い、急遽車に戻りますがセーフでした。
修道院内部を1時間ほどかけて撮影するつもりだったのですが、それも絶たれてしまったので前に進む事にしました。
Google Mapのナビをセットして、次の訪問地で Fatima ファティマにある聖母大聖堂に向かいます。
修道院訪問の1時間が浮いたので、ユックリ下道を走ればいいやと思いながら、途中で無料区間の高速道路を降ります。
そして、眼前に予定外の美しい建物が広がったので寄る事に。
これがファティマの入口にあるカトリック教会でした。雲一つない空に白い教会が美しかったです。
そこで何かしらの違和感を覚えます。胸に手を当てて考えてみます。
ワチャー、水道橋をすっ飛ばしてるやん!
と気付きます。実は修道院を出て5分の所に美しい水道橋があったのに、暑さと宿のゴタゴタの影響で忘れてしまったんです。あちゃー。
車で30分もかかる所に戻る時間は流石に無いので、前進する事に。そしてやって来ました「聖母ファティマ聖堂」。
写真では判り難いですが、実は聖堂前は大きな広場となっていて、下手をすると10万人とか収容出来る規模でした。年間何百万人という巡礼者がやって来るそうです。
100年ほど前、3人の子供の前に突然聖母マリアが現れ予言をしたそうです。その予言を信じた群衆がファティマに集まり、太陽の不可思議な動きを目の当たりにしたそうです。
誰もが聖母マリアの仕業と崇め奉り、カトリック教信者の信仰心が世に広まったそうです。
八百万(やおよろず)の神という、全ての物に神様が宿っているという感覚を持つ日本人には信じ難い話だが、世界には宗教が違うというだけで戦争を仕掛ける族が少なくない事を知っておいて下さい。
余りにも広大な敷地を歩いたので、駐車場近くの店でアイスクリームを食って、水分補給をしました。気温は相変わらず37度もありました。
腕時計を見ると、何ともう17時です。行程はちっとも早くは無かったんです。どこで時間を喰ったのか、レンタカーを使った写真撮影時の「あるある」です。
さて20分程の運転で次の街バタリャにきました。その修道院が美しいと聞いていたので撮りまくります。
レンタカーを直ぐ側の無料駐車場位に停め、再び熱風の戸外に出ます。
修道院を反時計回りに移動します。
見るからにゴシック建築です。欧州にはこの手の建物が多くて飽きてしまいますが、ここは可愛げがあって、大きくもなく、かと言って軽々しさは感じません。
これまで24時間耐久レースで有名なフランスはル・マンにあるサンジュリアン大聖堂や、チェコはクトナホラにある聖バルボア教会等の大きなゴシック建築を見てきましたが、どれも可愛げが無かったんですよ。
仏教徒の筆者が言う台詞ではありませんが・・・。
ぐるり一周すると正面玄関に差し掛かりました。西日に当たっていて、「ええタイミングで来たわ」と予定通りと無理やり納得させていました。ホンマはドタバタやったのに(笑)。
まだまだ暑いので木陰に入りました。なんかやっと日陰にあり付けた気分でした。
そう言えば直射日光に当たりまくりの一日でした。
常時持っている水を飲み一息入れました。
それでも宿の人が待っている可能性があるので先を急ぐことにしました。
やはり宿はこんな個人経営のものは落ち着かないです。オマケに当日の行程を急かされるし。
Booking.comの口コミに正直に書こうと思っています。ちなみに筆者はBooking.comの最高位レベル会員になってしまっています。
そして宿泊地の Nazare ナザレにやって来ました。しかし、宿の表玄関のチャイムを何度鳴らしてもノックしても誰も出て来ません。
この日だけでBooking.comを通してのメールのやり取りを5往復はしています。撮影に集中したいのに出来ませんでした。そして宿は無人です。
メールで知らされたのは部屋の解除番号だけで、まさか宿が無人だとは思いませんでした。ノックを何度もしていると、隣りのレストランからご主人が出て来てしまいました。
仕方がないので宿に電話をすると、中国訛りの英語を話す女性が出ました。
「何故玄関を開けてくれないのか」と尋ねると、「返送したメールに全て書いてあるので、それを読め」と言って電話を切ってしまいました。既に読んだっちゅうねん。
レストランのご主人がメールに目を通すと、「これとチャウか」と言って、送られて来た暗証番号を玄関の鍵に打ち込み始めます。そう玄関の取っ手に、人の手で擦り切れた番号の書いてある文字盤が隠れていたのです。見事に玄関が開きました。
筆者はその番号が自分の部屋のものだと思っていたのです。メールの文章に「玄関の番号」と書くべきでしたね。メッチャ疲れました。だって、入室に30分もかかったのですから。
宿は丘の上に取りました。時間は既に19時35分です。この30分のロスも痛かったです。
車を走らせ、海辺に降りてきました。久しぶりに大西洋と再会です。時間は20時になろうとしています。
この浜辺近くの宿を取る事も考えたのですが、車があるので敢えて2枚目の写真左上にある丘の上に泊る事にしました。
さて夕食のタイミングです。夕日の事を考えると、宿の近くに戻り、そこにある屋台で飲みながらの方が良いと判断。再び車を走らせます。
ポルトガルなのにフィッシュ&チップスを注文し、早速ビールにあり付きます。一日中運転していたので、この日初めてのビールです。
立て続けにビール瓶を空にし、3本目を飲んでいる間に料理が運ばれてきました。それが、魚が旨いのなんのって。結局ビールを4本飲んで小走りで夕日の見えるエリアを歩を進めます。
50人程度の民衆が集っています。
何処からの方か分かりませんが、モデルになってもらいました。
お子さんの姿もあるのですが、我家の様に(笑)仲の良いご夫婦の様です。
実はこの場所。
世界でも有名な「ビッグウェーブ」のある場所で、サーフィンの世界大会が開催されるんです。
その為に観客用の観戦エリアもあり、今日は夕日の撮影に使わせて貰いました。
撮影を終えて屋台に戻って来たら、やはり既に閉店していました。
30メートル先にもレストランがあるのですが、ホテルチェックイン後に閉店時間を尋ねた時は「20時30分」と言われたに、21時20分でも新規のお客さんを入れてました。
なんじゃそれ
さて翌日も結構走るので、さっさと風呂に入って寝る事にしました。
道中、教会を手持ち撮影で撮ります。
しかし、泊った宿のホンマの恐ろしさはこれから始まります。
実は室内に無数の蚊が常駐しており、窓も開けてないのに、耳元で「ぶーん」と飛びまくっています。
午前3時頃に2か所刺されており、その痒みで起きてしまいました。4匹の蚊を撃滅し安心して寝ますが、羽音は引き続き聞こえておりました。
しかし、全く見当たりません。ベッドの下の空間で3匹撃滅したので、今回もそうだろうと思いましたが、羽音が耳元で聞こえています。
それから一睡も出来ず午前4時になってしまいました。これでは運転に影響すると思い、何とレンタカーに非難します。しかし狭くて寝られず部屋に戻るも蚊は未だ飛んでいます。
結局午前5時前にチェックアウトする事を決め歯磨きをスタート。
5時30分に部屋を出て、海岸線の大きな駐車場に車を停めて寝ました。
近くのガソリンスタンドで朝食と珈琲・水を買い、最後にトイレを借ります。
旅行業に従事して40年近く、今回の宿はワースト記録を更新してくれました。泊った宿はこれ。
被害に遭われたくない方は止めておいた方が良いでしょうか。バスシャワーも室外共同でこの値段。
失敗しました。

















































































































































































