やる時はやりまっせ!

やる時はやりまっせ!

ニュージーランド南島クィーンズタウンで満天の星と赤色オーロラの撮影に人生を捧げております。同タイトルのホームページTOPを毎週移植

 

8TBのHDDが2本同時に吹き飛んだ話の結末

 

 

2026年9月8日の夕刻、オーロラの撮影に出動しようとタスクバー上にある「デバイスを安全に取り外す」アイコンから、HDDを2本立てられるドッキングステーションを取り外し、暫くしてPCをシャットダウンしました。
しかし、PCはシャットダウンされなかったので、そのままにして出動しました。オーロラは最初の出現が最も大きい事が多々あるからです。その後の事はこちらをご覧下さいませ。

結局、復旧ソフトの世話になった訳ですが、2本のHDDはどちらも「倫理的問題」という、目次が壊れただけだった事から100%の復旧を成し遂げられました。

ただ、「チェックディスクF」「クィックフォーマット」を施工したHDDの方が、フォルダー名がそのままで復旧されており、一切触らなかったバックアップHDDの方は3部門に分かれて復旧されました。
フォルダー名で復旧された容量は8TBの内、たったの2.7TBだけで、あとは「ファイルパスの紛失」が3.81TB、「再構築されたファイル」が6.98TB。合計で13.49TBと計算が合いません。

そう、3部門で同じファイルが重複するという復旧になってしまいました。結局4本のHDDを準備し、各々をそれらのHDDに書き込みました。その後に、これらを1つのHDDに集約して行く作業が始まりました。

結局、3週間ほどかかりましたが、被害なく復旧する事が出来ました。かかった費用は EaseUS Data Recovery Wizard という復旧ソフト代金だけで、支払いの段階で25%OFFの7000円程度で手に入りました。

故障したドッキングステーションは破棄し、新たに Orico DD28 (写真の中段)を導入しました。

現在PCには計16台の外付けHDD/SSDが接続されていますが、もうドッキングステーションの突然死は勘弁して欲しいでんなぁ。まあ、写真の撮り過ぎなんですけどね(笑)。

 

 

 

 

 

「ベ」

 

 

流石は春分の日(南半球なので)前後です。
3月末と9月末は地球の地軸が太陽面に対して直角になり、太陽風エネルギーが地球磁気圏に入りやすくなることから、オーロラの出現率が上がります。

難しい言葉で言うと、「ラッセル・マクフェロン効果」と呼ばれている現象で、有り得ない条件でオーロラが出現したりします。
この夜もオーロラが出るような数値ではないのに、結構大きな出現がありました。

今回はオーロラの写真ではなく、箸休めの意味も込めて、オーロラが終息気味になった頃にオリオン座が昇ってきた瞬間の写真をご覧頂きたいと思います。

右端に終息気味のオーロラが写っていますが、その左手はこの様な状況になっています。

南十字の左手にある天の川は、銀河中心部方向ではなく、太陽系の背後にあるものです。
逆さまのオリオン座を写真左端に配置してみました。

そしてタイトルの「ベ」なのですが、下の写真の様に天体を線と点で結ぶと浮かび上がってきます(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

一体何と何を結んだかと申しますと、左端に写っているオリオン座の右隣にある最も明るい星が「大犬座の1等星シリウス」で、その右手の明かるいのが竜骨座の1等星カノープス。

そして右手の赤いオーロラの上にある明るい星がケンタウルス座の1等星リギルケンタウルス。
何故この3つの星を結ぶかというと、1等星21個中、最も明るい星上位を選んだからです。

シリウスの明るさはマイナス1.5等星、カノープスはマイナス0.7等星、そしてリギルケンタウルスがマイナス0.3等星で、この3つを同時に見る事が出来るのも南半球ならでは。
残念ながら、日本ではこの3つを同時に見る事は出来ません。

この3つを結ぶと「平仮名のへ」になり、その上にある2つのマゼラン雲をいれると「ベ」になるといった小ネタです。

折角のロマンチックさも、「こんな小ネタでぶち壊すな」とお叱りを受けそうですが、3つのマイナス等級1等星が同時に見られるので、思わず線で結んでしまったんですね。そしたら、マゼラン雲も肉眼で思い切り見えているので、各々を点に例えてしまったんですね。

おやじギャグという事でお許しを。

しかし、この時期に南半球を訪れる方は試してみてください。ああ、しかし、赤道に近い南半球は南十字もケンタウルス座も地平線の下なので無理です。悪しからず。

 

 

 

 

 

ニュージーランド南島の青と紫色オーロラ 2026年10月11日早朝

 

 

いやぁびっくりしました。NOAAアメリカ海洋局が予報を出している太陽フレアの到達時間が、見事にその予報を当てました。
実はこの予報ですが、かなりの低打率で、数十回に一度しか当たりません。まあ、それだけ宇宙の天気予報が難しいという事なんですけどね。

そう、当たった事は筆者としても嬉しいのですが、実は今回は外れて欲しかったんですよ。

その理由は、フレアの地球到達時刻が当たってしまうと、その後直ぐに夜が明けてしまうからなんです。
でも、太陽風地場の向きが大きく南向きになったので、念のために出動しました。

地球から150万キロメートル離れた所にあるラグランジュ地点にある太陽観測衛星にフレアの衝撃波が到達したのが、世界時で10月10日14時33分(日本時間で23時33分、NZ時間で翌日の03時33分)。

その時の太陽風速度が瞬時に、秒速400キロメートルから秒速522キロメートルに上がったので、これだと経験からオーロラが出始めるまで早くて80分後と見積り、自宅を04時40分頃に出発しました。

上の写真は天文薄明が始まる直前の05時14分に撮ったもの。赤色、紫色、青色の3色オーロラと、天の川に浮かぶ南十字座に大小マゼラン雲も写っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、残念ながらあっという間に空が白み始めてしまいました。

しかし、これは肉眼でもはっきりと分かったのですが、頭の上に向かって光柱が伸びていき、高度65度付近に位置する白い雲、そう大マゼラン雲に達してしまいました。

天文薄明が始まって既に16分が経過した時に撮った写真ですが、その明るさを凌駕する光柱が肉眼で見えたのは印象深かったです。

その後もタイムラプス撮影を続けていましたが、流石に空が明るくなってしまい終了。最初の一枚を撮ってから、たった1時間だけの撮影となりました。

そして、スマホで太陽観測衛星から送られてくる数値を見ていると、なんと05時23分から太陽風の南北成分が大きく南向きに落ち、その数値はマイナス30nTに届くという大きな磁気嵐状態に入っていました。

しかし、時既に遅し。空は既に真っ白に明るくなってしまいました。
その時間から夜になる欧州の皆様は、物凄いオーロラが見られた事でしょう。

もしかして、北海道は未だ夜明け前だったので、オーロラを撮った方がおられるかも知れませんね。
5段階中3番目の「強い地磁気嵐」になっていたので、網走やオホーツク海沿岸にいた方はオーロラを撮れたかもよ。

 

 

 

 

 

あと10日 H3ロケット10号機は火星往復探査機を搭載

 

 

いやぁ、とうとう日本は火星探査機を打ち上げるレベルに到達したんですねぇ。

しかも打ち上げるH3ロケットは、初めての24L形態だと聞いています。
これはメインエンジンであるLE-9を2基、そして根元に取り付ける小さなブースターSRB-3を4本、最後にLの意味はロング・フェアリングだそうです。そうMMX火星探査機を覆うフェアリングカバーが長いものになるんですよね。

いつか種子島に打ち上げを見に行きたいと思っているのですが、海外に住む人間にとっては、中々のハードルの高さです。打ち上げ延期になる可能性だったありますしね。

そして、今回の火星探査機ですが、なんと採取して地球に戻ってきます。確か5年後です。

火星の月は2つあり、近くて大きい方が「フォボス」、遠くて小さい方が「ダイモス」。
MMX探査機は、大きい方のフォボスに着陸し、地表物を採取して地球に向けて再度離陸して戻ってきます。

すんごい技術ですね。

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの想像図をご覧頂きたいのですが、暗い図なので部屋の電気を消してご覧頂きたいのですが、中央にまるで彗星の様な尾をたなびかせているのがH3ロケットで、恐らくは第2段エンジンの1回目の燃焼をしている最中なのではないかと思うのですが、重要なのはこの景色が見えている場所です。

ロケットの左手に尖った建造物が見えていませんか?
そうこれは東京タワー。

こんな写真を撮る方が出てくるのかな?

しかし、問題は時刻です。
打ち上げが予定通りに2026年10月20日04時41分03秒だったとしたら、この図の様になるのは6分後の04時47分だそうです。

それとこの予想図は東京のものですが、打ち上げ場所の種子島に近いと、方角は東にずれてしまうそうです。打ち上げ6分で、第2段ロケットは太陽光に照らされる所まで上昇しているんですね。

どの様な写真が撮れるか、朝に強い方、出動してみますか?

出現高度は20度以下になるそうなので、広島近辺の方は南東、大阪近辺の方は南南東、それ以東の方は真南の空が低くまで開けている場所に陣取って下さい。

Good Luckでっせ。

 

 

 

 

 

紫色オーロラについて

 

 

オーロラは出現する高度によって色が違うことが知られており、写真の様な紫色のオーロラに出会うには、少し忍耐力が必要になります。

オーロラは太陽から飛んでくる電気を帯びたプラズマ粒子、通称「太陽風」と、地球大気圏内にある酸素と窒素と衝突する事で光る現象と言われています。
オーロラの5原色は下からピンク色、上に向かって緑色、赤色、紫色、青色と並びます。まあ、この5原色を同時に撮るのは至難の業ですが、毎日「中緯度オーロラ」を狙っている私でさえ、その成功回数は両手では足りないくらいです。

今回2026年10月4日に一晩中見られたオーロラですが、やはり夕刻と朝方は高い所に出現する紫色を撮る事が出来ました。

先ずは完全に暗くなっていない明るい内に撮った写真からご覧下さい。赤色の出現域が狭く、その上に出現する紫色オーロラが目立つショットとなりました。

オーロラ最上段に写っている白い雲は大マゼラン雲です。この中にイスカンダルとガミラス星があるんですね(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

次に場所を移した朝方に撮ったショットをご覧下さい。
1枚目の写真が2026年10月4日21時23分の撮影で、この2枚目は翌朝に下弦の月が昇った直後の04時31分のものです。因みに天文薄明の開始時間は05時31分でした。

このショットでは紫色オーロラは左端にしか写っていませんが、実は月明かりが強くなってくると、赤色オーロラの上が満遍なく紫色になっているのが背面液晶に写し出されていました。

そう、この紫色と最上段の青色オーロラに関しては、太陽光が関わっているんですね。

ですので、「真夜中のオーロラでお腹が一杯」になっても、観測地を離れたらアカンのんです。勿論オーロラが終息してしまったら撤収しますが、この2枚の写真の様に夕刻と朝方にオーロラが盛んにダンスをしていた場合、紫色オーロラを撮れる可能性が上がる事をお忘れなく。

因みに紫色オーロラは、改造してないカメラでも90%以上の透過率があるので、撤収してる場合ではありませんよね。もしオーロラが元気にダンスをしていたら、最上段の青色オーロラを撮る事が出来る可能性も上がりまっせ。

でも、皆様が行くオーロラツアーって寒い所なので、凍えてしまう可能性もあるのでホドホドにどうぞ。

さて、今夜もオーロラ出現予報が出ていますので、あとは天候次第です。バッテリーの充電と、SD/CFexpressカードの空きを確認しておきましょうかね。

 

 

 

 

14mmでも全く足りないでしょ?

 

 

見応えのあるオーロラが出現して3日が経ち、依然RAW現像を続けています。
そんな中、ご存じの方もあると思いますが、ここクィーンズタウンで山の牧草地1400ヘクタールも燃えるという大きな火災がありました。

出火は昨日2026年10月6日の午前中で、この時期恒例の山焼を始めたそうです。それが強風に煽られてしまい、手の付けられない火災に発展してしまった模様です。
ありったけのヘリコプターが湖水を汲み取り散水していますが、実は40時間経った今でも鎮火には至っていません。

火災現場が対岸の牧草地だったことから、市内の被害はありませんが、市は「外出を控えろ」とか、「窓を閉めて寝ろ」等のアドバイスを出していますが、お陰様で我家に煙は飛んできていません。
ダイソンのヒーターの表示では、室内のPM2.5/PM10の数値も、どちらもゼロを指し示しています。ちょっと料理を始めるだけで、この2つの数値が増える事を考えると、屋外にも煙は来ていない模様です。
風向きに助けられたかな。

それよりも、この火災がオーロラが出現した10月4日の夜でなくて良かったですよ。

そして本題ですが、上の写真をご覧下さい。これフルサイズの14mmという焦点距離で撮ったものなのですが、オーロラが左右にはみ出してしまっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

フルサイズセンサーのカメラに14mmレンズを装着して撮った時、左右(水平)画角は104度もあります。この夜のオーロラは、その範囲を飛び越えていたことが分かります。

私が「14mmレンズはオーロラ撮影では標準レンズ」と呼ぶ理由がお分かり頂けますでしょうか?

この夜はオーロラが明るかった為に、天の川に露出を合わせるわけには行かず、写真右手に写っている射手座付近の濃い天の川が大変大人しくしか写っていません。

オーロラは途中でその明るさを刻々と変えるので、Nikon Zシリーズのホーリーグレイル・タイムラプス撮影は強い味方です。とか言いながら写真は13年前に発売されたEOS 6Dで撮ってますけど、ちゃんとNikon Z6とZ6IIが、このEOSカメラの横に立ってます。

そして、上の画像がこの夜にオーロラを出現させた太陽の黒い穴、通称「コロナホール」。太陽の自転周期である27日前にはなかったコロナホールでしたが、今回の周期では地球が数百個も入りそうな大きな穴に発達して周ってきました。

ここから吹き出す高速太陽風がオーロラを発生させたのですが、幸運にも太陽の赤道付近に鎮座していた事から、地球に「確実に高速風を吹かせた」、てな具合です。

27日後の穴の大きさは如何程になって戻って来るでしょうね。

 

 

 

 

 

肉眼では見えていないが、実は頭の上までオーロラ

 

 

引き続き2026年10月4日の夕刻から、翌朝に空が白み始めるまで出ていたオーロラのRAW現像を続けています。
最早、筆者の備忘録状態となってしまった自身のホームページ、そしてそのTOPページの写真を移設しているブログだが、過去の投稿を見て「あの時はこうだった」と大変役立っているので、視聴者の数に関係なく続けております。

現在英語のブログサイトも構築中で、世界にこの赤色のオーロラを知ってもらおうかと脳みその活性化を目指して細々と計画を練っております。

さて、上の写真はオーロラの光柱がある程度収まり、南の空が明るくなって来た時に撮ったものです。肉眼では下の写真の様に見えていました。

しかし、天体改造機で撮ると上の写真の様に、天頂まで届く赤いオーロラに染まっていたのでした。最上段にある虹の様な架け橋は、恐らく毎度の「SAR Arc」と呼ばれるオーロラではない現象だと思われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

肉眼で見ると、この白黒写真の様に南の空の低い所が明るくなっているという印象でした。

私はショット毎に背面液晶に撮像を表示する設定にしているのですが、この肉眼では見えないオーロラに対処するためなんですよ。改造カメラはこれを捉えますからね。

先日ニコンの方に、Z6IIとZ6ではインターバルタイマー撮影時の背面液晶での撮像表示方法が違うことをレポートしました。
Z6IIではタイマー撮影中は液晶が真っ暗になり、撮った写真だけが表示される設定となっていたのですが、中古で買ったZ6は最初のショットだけ背面液晶が真っ暗になるのに、2枚目からは思い切り点灯して眩しいんですよ。
それをZ6IIと同じにするには、1枚目の撮像が表示された時に、ファインダーの左側面にあるボタンを押さなければならない仕様だったんです。

今でもこの仕様に「なんでやねん」と突っ込んでいますが、最もノイズの少ないカメラの一つなので我慢してます(笑)。

それにしても、肉眼では全く気が付かない場所にまでオーロラが出ている事実に、毎回「念のため」にレンズを天辺に向けてみる事がどれだけ重要かを思い知らされます。

 

 

 

 

 

赤いオーロラと7つの1等星+金星と水星

 

 

この写真を撮ったのは2026年10月4日21時37分。あと3分で真っ暗になる瞬間、西(右手)の空上方にはさそり座の1等星アンタレスがあり、その下方の湖面少し上には最も明るい金星と、その右下の明るい星が水星。

そして、1等星21個中7つが写っています。左上からエリダヌス座アケルナル、中央左は竜骨座カノープス。
中央の山の上に南十字座アクルクスとミモザ。そして、その右上にケンタウルス座リギルケンタウルスとハダル。

撮影地は自宅から車で10分ほどの湖岸。透き通った湖水の底に石もオーロラに浮かび上がらされています。
クィーンズタウンは水深が約400メートルもある「この美しい氷河湖」の深い場所から取水しており、浴槽に注ぐと水が水色だと気が付きます。

最終処理施設を通らない雨水に汚水を入れない為に、道路上では洗剤による洗車等は固く禁じられており、いつまでも大変美しい水を湛えています。

引き続きRAW現像を続けて参りますが、オーロラの赤色がその色の深さを増していきますよ。朝方は紫色オーロラも写っていました。
 

 

 

 

 

 

長い夜の最初の一枚 2026年10月4日

 

 

3台の天体改造機を使い、一晩で合計3887枚の写真を撮ってしまったみたいです(笑)。

夕方の未だ明るい内に撮った「最初の写真」がこれですが、まさか空が白んで来る朝5時30分まで撮り続ける事になろうとは思いもしませんでした。

最初のショットに意気なりオーロラが写りこんだ訳ですが、筆者の見立てが間違いではなかった事を改めて実感しました。いつもチェックするのは、太陽風の「磁場の南北成分」「速度」「磁場の方位」という3つの数値です。
それにDstという磁気嵐の発達度合を吟味するのですが、この夜は磁気嵐が発達せず、指標となるマイナス50ナノテスラを超えて強くなったのが、朝方になってからだった事です。

故に夜明け前に空が白んで来る前に見応えのあるオーロラが出た訳です。
これからRAW現像して行きますので、その模様は後日にお送りいたします。今日は速報という事で未だ暗くなっていない時の写真を貼っておきますね。

写真右手の明るい星は「宵(よい)の明星」です。この宵の明星の意味がお分かりになる方は、日本人の何%程おられるんでしょうね
 

 

 

 

 

 

「磁気嵐の強さ」と実際のオーロラ規模

 

 

さて2026年も10月になろうとしていますが、こちらNZ南島クィーンズタウンは「春なのに」ゲレンデの積雪が最も多いという「おかしな天候」になっています。まあ日本の様な自然災害にまでは至らないのですが、今頃冬型の気圧配置が強くなる日が続いています。

さて、筆者は毎日オーロラと睨めっこをする生活を送っており、太陽風磁場の向きや、その速度等を見ながら出動するのか、様子見なのかを判断してきました。当然、大きなオーロラを期待してタイムラプス撮影を実施しても、思ったよりもオーロラの規模が小さかったり、またその逆で大きなオーロラが出たりと、毎回予想が付きません。

そんな中、宇宙天気ニュースを主催されているS先生との会話の中から、オーロラの出現規模を左右するものとして「Dstという指標」が大きく関わっていると伝授して下さいました。

ググってみると、「Disturbance Storm-Time Index」の省略形で、「太陽風などの変動によって引き起こされる大規模な地磁気嵐(磁気嵐)の強さと発達度合いを量的(数値)に表す指標です」と書いてある。
しかも、中低緯度にある複数の地磁気観測所のデータを元に数値化しているらしい。

上のグラフは今月のものだが、数値がマイナス側に大きく落ちる事もなく、磁気嵐が殆ど発生していない事が分かる。

 

 

 

 


 

そして、このグラフは2024年5月のものですが、5月11日に折れ線グラフが大きくマイナス側に落ちており、大きな磁気嵐が発生した事を物語っています。
そう、この夜に北海道で多くの方がオーロラの撮影に成功された日であります。

折れ線グラフがボトムのマイナス500ナノテスラ近くに達したという、第一級の磁気嵐が起こった事を表示しています。

なのに、筆者は呑気にタイ王国はプーケット島で休暇を謳歌しており、この夜の大出現を一切見られませんでした。

休暇旅行から戻り、当時の同僚が撮った写真を見せて貰い、暴れそうになった事を覚えています。

 

 

 

 

 

ただ同年10月11日の朝4時前から始まったオーロラには出会えました。
生憎、出現して直ぐに夜明けを迎えてしまい、夕暮れを待ちわびたのですが、見事に大きなオーロラをたなびかせてくれました。

このグラフを見ると、磁気嵐の規模はマイナス300ナノテスラを超えて下がっています。世界時の13~14時頃に頂点を迎えており、NZは13時間先行しているので、午前2~3時頃になります。

オーロラは北の空の低空を除き、それ以外の全天を七色に染めました。

流石にマイナス300ナノテスラを超えるとほぼ全天オーロラとなり、圧倒されるようなオーロラダンスが見られる事が分かります。

その夜に5台のカメラでオーロラを撮りましたが、こちらをご覧下さい。
1台目
2台目
3台目と4台目
5台目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが、今年2026年1月20日夜のオーロラ爆発時の磁気嵐数値はマイナス225ナノテスラ程度だったことが上のグラフから見て取れます。

しかし、この日のオーロラは前述の2024年10月11日のオーロラを完全に凌駕しており、オーロラの出現規模と、このDst数値は比例していないことが分かります。

この夜の模様を撮ったカメラ毎の写真はこちら
1台目
2台目
2台目
2台目と3台目
 

 

 

 

 

 

 

 

お次はち~と昔に戻ります。まだ生まれていない方もいると思いますが、2001年3月31日にタイムスリップしますね。

ほぼマイナス400ナノテスラまで大きくなった磁気嵐が発生しました。その夜にフィルムカメラで撮った写真の一枚を使いオリジナルの写真集「オーロラと南十字星」を発刊しました。

宣伝を兼ねて、このページをご覧下さい。表紙に選んだ写真こそ、この夜に家の庭先で撮ったものです。

撮影はペンタックスLXというフィルムカメラに、タクマーの28mm F2.8を取り付けました。フィルムは6週間後に生まれて来る初めての子供を撮る為に嫁さんが買っておいた感度ASA200のネガフィルムで24枚撮りでした。

オーロラ爆発が起きているのに、一晩で24枚しか撮れなかったんですよ。今年2026年1月20日の夜は5台のカメラで合計7500枚のオーロラを撮った事を考えると、昔は乱写が出来ませんでしたね。

このページをご覧頂いている方の殆どが60歳代という統計が出ていますので、この気持ちをご理解頂けると思います(笑)。

 


 

 

 

 

 

そして、筆者が初めてニュージーランドに来てから今日までで、最も大きな磁気嵐が起こったのが1989年3月13~14日でした。

前年の1988年7月に初めてニュージーランドに来て、筆者はワーキングホリディを利用して滞在しておりました。この頃はクライストチャーチに住んでおり、ラグビージャージのお店「カンタベリー」に勤務しておりました。

それ故に夜更かしもせず、13日が日曜日だったことから、翌朝からの勤務に向けて静かに寝てしまっておりました。と言うより、まさかニュージーランドでオーロラが出るなんて知りもしなかった頃でした。

そして、14日(月)の夜はクライストチャーチの夜空が真っ赤に染まったと後で聞いたのでした。ただ24歳の若者だったこともあり、当時お付き合いしていた女性とラブラブで「それどころ」ではありませんでしたね(笑)。

しかし、上のグラフを見ると、マイナス600ナノテスラに達する巨大磁気嵐が起こっていた事が分かります。
すんごいオーロラが出たのでしょうね。もしオーロラの事を知っていたら、昼の仕事には従事していなかったでしょうね。

今から考えると、大変惜しい事をしたと思っています。「知らない」って、めっちゃ損をしていると自覚した瞬間でもありました。