ラッサム、クートゥ、南瓜の南インド式、じゃが芋と茄子のインドカレー | 駱駝ん町のブルース食堂

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お酒と音楽とカレー

一、

音楽は、ピアノブルースの類いで異彩を放つ、アメリカはニューオーリンズスタイルピアノの始祖、「プロフェッサー・ロングヘア」。

直訳すると「長髪教授」…凄い芸名だが、普通のヘアスタイルの黒人弾き語りピアニストである。

 

ニューオーリンズスタイルの伝統的リズム&ブルース音楽は、ブルース~R&Bベクトルの黒人音楽の中では、ブルージーさがかなり薄めで賑やか、ブルーなどと云うよりは寧ろ陽気ですらある。楽しいブルースと云えるかも知れない。

 

その陽気さの素は、ピアノ演奏ではブルーノートの引っ掛け音よりもカンコロッと響く転がしフレージング、ブルーノートスケールよりもメジャーペンタトニックスケール、そして何よりも特徴的なリズムにある。ニューオーリンズと云うカリブ海に近い土地柄、シンコペートしたラテンチックでカリビアン?な左手ベースパターンが何ともトロピカルな雰囲気を醸し出しているのだ。

 

フランス移民にネイティブインディアン、そしてアフロ黒人に港町、カリブ海…多彩な要素が正に「ごった煮」状態で融合した音楽が此処にある。

 

二、

上:「クートゥ」と云う南インド料理、キャベツと大根と挽割り豆とココナッツのポタージュ状カレー。

真ん中:南瓜の南インド式ドライカレーレモン味。

右:「ラッサム」と云う南インド料理、酸っぱ辛いスープ状カレー。

御飯は玄米白米ハーフのインド式ピラフ雑穀入り、付け合わせは秋刀魚用で余っていた、すだち。

先ず、ラッサムをご飯にシャバシャバっと掛け、南瓜カレーやポタージュカレーを適せん混ぜ込みながら頂く。全てごちゃ混ぜにしても美味いし、気分ですだちを絞っては振り掛け、色々な味の融合の妙を楽しめる。

すだちは余ったらラッサムに絞り入れる。酸味と柑橘の爽やかさが加わり、益々爽快なスープとなる。

 

気分の冴えない朝も、朝っぱらからトロピカル風味で気分爽快である。

あ、音楽の「プロフェッサー・ロングヘア」のトロピカルさも共通項か。

 

今回:5クール目となった抗癌剤治療であるが、5日目の昨朝、目覚めと共に鬱全開、遂に来たか…と云った状況下、何故か食欲だけは復調継続しており、此の朝飯を頂いた。

此れまででは食欲も減退して、一日一食が続いたりしていたのだが、今回は、何故か食欲が萎えない。

ラッサムもクートゥも御飯も前日の残り、南瓜は作り置きなので、全て温め直すだけだ。鬱状態でも支度は出来る。

 

簡単な料理ながら、実に美味い。酸味と辛みの刺激で実に気分爽快、そして次第に鬱まで抜けて心身共に復調したから、こんな嬉しい事はない。

 

ちなみに前夜は、南瓜ではなく、茄子とじゃが芋のカレーを付けた。

 

癌の食事療法的観点では、

・動物性たんぱく質ゼロ。タンパク質は挽割り豆が担う。

・種類は多くはないが、野菜食材が主要。と云うか、完全採食メニュー。香味野菜で玉ねぎ、生姜、にんにく、しし唐、トマト。具材で、キャベツ、大根、南瓜、茄子、じゃが芋。果実ですだち。そして豊富なスパイス達。南インド料理はベジタリアン=菜食ワールドなのだった。

・玄米使用。

 

以上程度だろうか。

 

但し、大腸観点に移ると、「ラッサム」の酸味付けに用いる「タマリンド」は木の実系で便通効果に非常に優れている。食品衛生的にも、酸による殺菌効果が格段優れているらしい。

前夜から連続で食しているが、実際、こんなに出るんか…と云った量がスルッと出るからこちらも爽快な気分。

 

原発巣の大腸摘出手術以前の人生では、考えられない程の快便状態までも、味わう。

食事の話なのに、嗚呼スミマセン。