序、
状況:大腸がん第4期。いわゆる「ステージ4」。
転移先:原発巣そばリンパ、肝臓2か所、肺。
2016年06月、大腸原発巣及びリンパの開腹手術。大腸管30センチ摘出。
07月の療養期間を経、08月より化学療法=抗がん剤治療開始。
一、
5クール目の抗癌剤点滴開始、3-4日目。
初日の通院にて半日日帰り入院で吊るし点滴、終了後、風船点滴を装着し、帰宅する。
プロトコル:mFOLFOX6。2週間で1クールを繰り返す。
二、
3日目前半戦に於いて、今回の副作用が異様に軽快である事について、
「初日の半日日帰り入院時の、点滴管ジョイントからの抗癌剤漏れに因って、投薬量が減少し、副作用も軽減しているのではないか?」
との疑問が頭をもたげた訳なのだが、其の3日目夕刻の針抜き点滴終了通院の際に、処置が馴染みの看護婦さんだったので訊いてみた。其の看護婦さんは、通院点滴当日も午前中は化学療法担当だったので、丁度好い。
「はいはい、其れは聴いてますけど、抗癌剤の量に大きな影響を与えるとは考え辛いんですよ。と云うのも、250ccの点滴に5%程度の濃度で入れてあるので、原液ならまだしも、此の濃度では影響はないと思うんですよ。」
「軽いのはもしかして、身体が慣れてきたのかな?でも普通は、溜まって行くものだから、如何なんでしょうね??まあ、今回はラッキー、程度に思っていただければ…(笑)」
未だお若いのに、物おじせずにいつも落ち着いて前向きなのが、このお方の持ち味だ。
三、
点滴は終了なので、酒は解禁だ。あくまでも個人的にだが。
点滴中は断酒、と云うルールに則って生きている。
帰路、飲み放題コース5品付き2時間1980円目当てで、インド料理屋に立ち寄った。
インド料理屋で飲むと、、一人5000円は軽く超えるから、一人だし病院帰りの解禁祝いには丁度よい。快気祝いだったら尚好かったのだが。
此の5品がよく見れば実は6品なのだが、ま~ぁ、かなり手抜きっぽかった。
タンドリーチキンとパパドとサラダは分かるが、手前の串揚げは、単なる鶏肉の唐揚げ風衣揚げでインド風ではない。中央の謎の茹で餃子風のものと、左のナンの様なパン類の端にサラダを乗せたものも、かなりの謎っぷりだ。
まあ、インド料理屋で飲み放題だから、まあいいのである。
飲み放題だから、追加で肴を頼んで丁度良いくらいだった。
しかし、我ながらよく飲む。
店頭でお誘い下さった店員の御方が、余りのハイピッチ振りに一寸心配なさった程だ。
中瓶ビール、梅酒ソーダ、マンゴヤンラッシー、ハイボール2杯、モヒート2杯…合計7杯か、1時間半の間に調子好く気持ち好く酔っ払った。
追加で頼んだのは、インド式揚げ餃子的な「サモサ」。パイ生地の様な皮に、スパイシーな具材が好い。芋とグリーンピース。ケチャップが付いてくるのは何処も同じだ。
若い女性が此のサモサの姿を見て、「わーい、フグだ」と喜んだりするのが微笑ましい一品。
インド式玉ねぎの天ぷら「オニオンパコラ」。衣は豆の粉。此の鮮やかなエメラルドグリーンのミントチャツネが好いんだな。酸味と辛みとエキゾチックなハーブ~スパイス風味が実に心地好い。
インド式揚げ煎餅「パパド」も頼んだ。此の豆煎餅はお手軽で且つ、実に酒に合う。
此れで合計3000円弱、飲みたいだけ飲んだから、まあ好い。
四、
5クール目3-4日目、副作用のまとめ
▲発現:眠気。3日目後半戦より、通院時間に間に合うのか焦る程に本寝。其の3日目後半戦通院~外食と、4日目自宅3食~ピアノ練習以外の時間は、一体何時間寝ているのか分らない程、ひたすら睡眠。当然浅く長時間に亘る睡眠も含まれ、夢を沢山見る。
▲継続:ハスキーヴォイス。
△再現:4日目夜に、若干の鬱っぽさ。鬱気。
△継続:若干の咽喉のいがらっぽさ。
○継続:倦怠感があまり感じられない、眠気だけ。
◎回復:食欲減衰。3日目は夜にインド料理屋で外食。4日目は自宅で3食摂取。★此れは特筆的。◎継続:伴い飲酒欲。酒が美味い。
◎回復:わずかに嘔吐感、若干の胸焼け感。
△→◎回復:ピアノ欲。3日目NG→4日目に回復。
○心身共に楽な方。
5日目前半戦実況
◎継続:目覚めから空腹、食欲継続。★6食連続で摂取、此れは特筆的。
◎回復か?:眠気無し。
▲増幅:目覚めから重い鬱感。→○正午辺りに治まる感。
△継続:咽喉、イガイガ感、違和感、ハスキーヴォイス。
五、
前回:4クール目3-4日目との副作用比較
前回:4クール目投薬量80%=今回:5クール目投薬量80%
・共通点
▲発現:3日目後半戦以降の眠気。
▲継続:咽喉、イガイガ感、違和感、ハスキーヴォイス。
△軽度と思われる鬱状態。
○3日目は心身共に楽な方。
・相違点
◎食欲回復継続。1日1食→今回は毎食摂取。★此れは特記事項。飲み欲、調理欲も保持。
◎倦怠感が発現しない。★此れは特記事項。
△3日目に弾けたピアノが、今回弾けない。
◎ところが4日目に辛かったピアノが、今回弾ける。
○4日目に心身共に楽ではなかったのが、今回は軽い鬱気と睡魔だけ。
六、
5日目前半戦実況~今日までを振り返って
今回は、やはり異様に軽い。
昨夜から怪しかった鬱気が、起床時に重く襲って来たかと思えば、気付けば今は何処へやら消え去っている。何か、ポジティブさを取り戻した様な気さえする。
早くも復調か?
今回はしかも、2日目時点で鬱や倦怠感、ピアノ欲減退が早めに発現したかと思えば、治まり、食欲は3日目から、かつてあり得ない程に完全に戻っている。寧ろ太りそうな勢いですらある。
倦怠感は鬱とリンクしていると思われるが、眠気と倦怠感はどうも分離しているような気もする。
そして眠気だけは3-4日目がかなりのピーク度で到来する。此れは完全にパターンだと見てよいだろう。
今回も凄まじく長時間、眠りこけていた。
何ともまとまりがつかない。
全く分からないものだ、今回は。