①道路交通法第1章第1条(目的)
この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする。
法令に違反すれば違法行為ではあるが、法令にはそれが作られた「目的」があり、その目的や趣旨に合わない取締りには法的拘束力がない。だから道路交通法の目的は知っておくべきである。細かい説明は抜きにしてこれをまとめるとこうなる。
危険性がなく、交通の安全と円滑を妨げない行為は、外形上道路交通法違反に見えても、罰するほどの違法性(可罰的違法性)はない。
というわけで、警察にも善人がいるもので、以前はこのような通達があった。
②警察庁依命通達(昭42・8・1 警察庁乙交 警察庁次長)
交通指導取締り等の適正化と合理化の推進
1 交通指導取締りに関する留意事項
1)交通取締り指導のあり方
交通指導取締りにあたっては、いわゆる点数主義に堕した検挙のための検挙あるいは取締りやすいものだけを取締る安易な取締りに陥ることを避けるとともに、危険性の少ない軽微な違反に対しては、警告による指導を積極的に行うこととし、ことさら身を隠して取締りを行ったり、予防または制止すべきにもかかわらず、これを黙認してのち検挙したりすることのないよう留意すること
2)交通指導取締りに当たる警察官の態度
交通取締りに当たる警察官は、違反者に対しては、毅然たる態度で臨むべきことはいうまでもないが、常に洗練された行動と良識ある態度をもって接するよう努め、警察官の品位を損なう言動や感情的な態度をとることのないよう配慮すること。
2 交通規制に関する留意事項
1)民意を反映するための体制の確立
交通規制に伴う違反に対する指導取締りの適正を期するには、交通規制が常に適応し、かつ国民に納得されるものであることが必要である。このため、交通規制についてできるだけ民意を反映するよう、審議機関の設置等について検討すること。
2)速度規制の合理化
自動車専用用道路および歩道ならびに歩行者横断施設の整備されている主要幹線道路の制限が、交通の流れの実状に適応しているかどうかについて全面的に検討を加え、交通の安全上支障のないものについては積極的に速度制限の緩和を図ること。
なかなか良い事を言う。と思われるだろう。事実少し前まではこれを言えば現場での対応が少しはマシになったのだが、最近になってこの通達は人知れず「廃止」された。30年以上効力があった通達をわざわざ「廃止」したという事は、警察はいよいよ反則金収入をアテにしだした、ということである。運転中の携帯電話の使用を禁止した最初の1ヶ月間に全国で2万件もの取締りを行ったことがその表れである。1ヶ月に2万件も取り締らなければならないような行為を今まで放置していたと言うのか?いや、そうではなく、その反則金収入が美味しいのである。片手に無線を持って交信しながら走っているパトカーの警察官だけはどういうわけか「危険ではない」らしい。携帯のハンズフリー化は賛成だが、少なくとも通話中の奴は画面を注視してないのだから、無線中の警察官と大差ないだろうに…