
今年のお盆休みは休日の並びが良く、久々の5連休だった。
ところが、前半の3日間は家内が実家に一人で住んでいる私の父の世話をしに行くので、私は自宅で留守番をしなくてはならない。
具体的には、ねこや人間の食事の用意がメインであるが。
そのために、この期間は遠出することが出来ない。
後半の2日間だけが、私に与えられた自由な時間である。
せっかくだから、どこかへ出かけることにした。
この猛暑の中出来れば少しでも涼しいところがいいのと、たまにはのんびりとした気分を味わいたいということで、しばらく行っていなかった岐阜県の「白骨温泉」に向かうことにした。
あいにく、二男がお盆の間も出勤とのことで、家内と共同利用している車を占有するらしい。
そのため、当初使おうと思っていたバックアップ用の車を家内が使うことになり、私は問題山積のBXで行くことに。
念のため、ありとあらゆる修理道具と材料をトランクに詰め込む。
BXはエアコンの効きが弱いのと、今回はハイドロトラブルでリターンホースに代替のビニールホースを使用しているので,暑い時間帯は避けたい。
早起きし、ねこや人間の食事の用意が終わった6時15分に出発。
車に負担をかけないようにいつもより控えめな速度で走行し、9時45分に目的地の「白骨温泉」に到着。

早速奥の方にある、行きつけの日帰り入浴施設に向かう。
ここだと大広間があり、入浴後にゆっくり過ごすことが出来るので、とても気に入っている。
ところが、何か気配がおかしい。
建物の周囲が草ボウボウである。
嫌な予感がして、通りがかりの人に尋ねてみると、何年か前に廃業したとのこと。
そういえば前回訪れたときも,以前よりはずっと観光客が少ないような気がしていた。
考えてみると、2004年に全国的に報道された「入浴剤混入事件」が発生し、その影響で観光客が激減したようである。

やむを得ず駐車場に車を停めて、入り口の方にいくつかある別の日帰り入浴施設に向かう。
今回はその中の「煤番庵」を選んだ。

落ち着いた佇まいの建物である。
カウンターで入湯料を払い、湯殿へ向かう。

浴槽の幅は4メートル程度とそんなに広くはないが、私にとっては十分な広さである。

シャワーも4人分設置されているので待たされることも少ない。
目の前の木々や青空を眺めながら、のんびりとした時間を過ごす。
気がついたら45分も入っていた。
館内で食事を摂ることもできるようだが、今回は何もなかった時に備えて弁当を用意してあったので、それを食べることにする。
玄関を出て適当なベンチがないかと探したら、温泉入り口の近くにバス停小屋を発見。
次のバスが15時20分まで来ないようで、誰も待っている人がおらずちょうどいい。

この時点でも、温泉の入り口手前にある道路標識の気温表示は、25度とかなりの涼しさ。
ちなみに、スマホで地元の気象情報を参照してみたら、36度と予報通りの猛暑で実に11度も差がある。
来て良かった。
心地よい風に吹かれながら食事を終える。
あまりの気持ちよさにうとうと。
この後、大変なことが起こるとは知る由もなかった。
続く