油温が上がる その1 | フェラーリ308GTB と ねこ のブログ

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最近308に乗っていて気になることがある。
 
冬場はあれだけ絶好調だったエンジンだが、このところ調子がいまいちである。
 
エンジンが冷えている間は調子がいいのだが、一度暖まってしまうと不調になる。
 
外気温の上昇によりエンジンの温度がかなり上がるのが原因ではないかと思われる。
 
本格的な夏が訪れる前に、何か対策を立てなくてはならない。
 
それにはまず、エンジンの温度を正確に把握する必要がある。
 
エンジンの温度を把握するといっても、車の場合エンジンの温度を直接表示する計器はついてないので、具体的には水温計と油温計の助けを借りることになる。
 
ところが、私の308の場合製造から既に32年も経過しているので、これらの計器が正常に作動しているのかどうかがわからない。
 
そこで、今回精度を測定してみることにした。
 
まずは、エンジンオイルの温度を表示する油温計である。
 
エンジンオイルの温度上昇により粘度が低下し潤滑効果が薄れると、エンジンに重大なダメージを与えかねないので、油温管理はとても重要だから。
 
テストは、油温計のセンサを取り外しお湯であっためて、その時のお湯の温度と油温計の表示を比較するという方法で行うことにする。
 
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308の場合、油温計センサはエンジンオイルパンの前方下部についている。(写真中央)
 
当然はずすには、エンジンオイルを抜かなくてはならない。
 
それにはエンジンオイル交換のタイミングがいいということで、前回交換時から5,000km走行するのを待っていたのだが、最近ようやく到達した。
 
自宅にはリフトがなく車の下にもぐって作業しなくてはならず、熱いエンジンでやけどをするのもいやなので、走行前のエンジンが冷えている状態で行うことにする。
 
ところが、良く考えたらエンジンオイルが冷えたままでは全部すっきりと抜けないことに気づいた。

仕方がない、今回は抜いたオイルをいったんきれいな容器に受け、作業後再度エンジンに戻そう。
 
エンジンオイルの交換は、日をあらためてやればいい。
 
ジャッキアップしたら作業開始だ。
 
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油温計センサは21ミリのめがねレンチで簡単に取り外せた。
 
外気温28度での抵抗値は、1.36キロオーム。
 
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センサに来ている配線を延長してセンサのコネクタ部に接続、さらにセンサ本体から仮のコードを引っ張りボディにアースさせる。
 
センサを暖めるお湯を沸かすための電気ポットと、お湯の温度測定用の棒温度計を用意し、ポットの中に水を入れセンサを沈めた。
 
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次に、エンジン停止状態ではバッテリ電圧が低いので、安定化電源を13.5Vに設定しバッテリに接続。
 
これで、エンジン稼働状態と同じ電源環境が整った。
 
念のため燃料ポンプのヒューズと、イグナイタのコネクタははずしておく。
 
さあいよいよテスト開始である。
 
イグニッションスイッチをオンにする。
 
電気ポットのスイッチを入れお湯をわかす。
 
助手に手伝ってもらい、油温計の表示が60度になったところで合図してもらう、するとこの時のお湯の温度は61度であった。
 
続いて、70度、80度、90度、100度のテストを行う。
 
結果は、下記のとおりであった。
 
油温計表示 お湯の温度
  60度    61度
  70度    70度
  80度    80度
  90度    88度
 100度    94度
 
意外と正確でびっくり。
 
これなら車の計器としては上等の部類である。
 
 
※油温計表示100度の場合は、お湯が沸騰して泡立ち、温度計が96度までしか上がらなかったので、正確な測定とはいえない。
※この場合の308とは'81年308GTB(日本仕様)のこと。