アルスラーン戦記 98 | 大掴ひつじ物語

大掴ひつじ物語

たいへん狭い範囲の非常に分類しにくいうえによく途中で切れている記事置き場

意気揚々と鬨の声を上げつつギランの港へ

攻め込む海賊の皆さん。しかし現場には船が

一艘もなく人の気配もなく。「なんだよ

びびってんのかー」とそのまま中心部まで攻め

行って「総督府をいただくぜー」と調子が

よかったが。ふと、「ここってこんなに水位

低かったかな」と気になりはじめたところへ。

山深い川の上流にうず高く積まれた土嚢が切り

崩され、せき止められていた川の水が一気に

河口に押し寄せ、鉄砲水となって次々海賊船を

飲み込む事態に。結果、ほとんどの船は転覆

それを免れて脱出しようとした船もダリューン

指揮する一団に攻め込まれ、20隻ほどあった

海賊団は今度こそ壊滅。

 

船を失い、引っ立てられる海賊連中を横目に

見ながら、「(ペラギウス総督追放に伴い)

空いた総督職にグラーゼを総督代理として

置きましょう」と進言するナルサス 。

地方とはいえ勝手な人事を行っていいのかと

問うギーヴとファランギースに(気楽に酒盛りを

してる様子だったがまわりに酔いれた商人が

ごろごろ倒れていて草生える)「将来のために

有力な味方を確保するためだ」と答え。もし後々

「勝手なことしやがって」とアンドラゴラス王が

グラーゼを解任したとしても彼の恨みは父王に

向くだけだし、そもそもの話アンドラゴラス氏は

(陸路に重きを置いて)海路は重視してない

から王太子の追放にこっち方面を選んだわけで。

めっちゃいい機会だし堂々とパルスの南半分

頂こうではないか、と微笑む目は本日も笑って

ないナルサスさんだが「もしグラーゼがいな

ければシャガードを代理につけるつもりだった

のだろう」と問われ、痛ましげに目を伏せる。

 

同じ頃、話題になった当の本人シャガードは

遠く見える河口付近に煙があがるのを無言で

眺めている様子。この騒動をほったらかしで

いいのかと思ったが、ここではただの富豪で、

別に具体的に役職についてるわけでもない

らしいから・・・。

…これ、原作は読んでない、アニメも観てない、

まっさらな読者にはどう見えてんのかしら 。

 

生き残ったものの、まとめて牢に押し込まれ、

こんなはずではーと歯噛みする海賊団(残党)に

「あの方」から言づてが。

「てめえ見殺しにしやがったな」と息巻く海賊団に

「曲者で知られるナルサスを油断させるためだ」と

説明、「王太子は優しいことで知られ拷問や

処刑はしない」と安心?させ。「こっちの言う

とおりに動いてくれれば今度こそ面白いことに

なる」と「ある策」を伝える 。

 

↑それを聞いたためか、取り調べの場でも

つーんと黙秘している海賊連中にダリューンが

仁王立ちで自ら尋問を行うと宣言。

その迫力に早くもビビリ「王太子は拷問とか

手荒なまねはしないと聞いたぞ(*非正規情報)」と

騒ぐのを「王太子殿下はその通りのお方だが

尋問するのはこの俺だ」とギロリと見据え。

その猛き眼光のまま、無言でナルサスを

引き寄せて

「どうしてもしゃべらぬというならこの男に

おまえの肖像画を書かせるぞ!!」と大音声

言い放ち。実はこの男は魔道の使い手

こいつに絵を描かれる命を吸い取られ

あっという間に干からびて死んでしまう

んだぞー」とさらに高らかにいうとその場に

いた何人か(*ナルサスの絵を見たことが

ある王太子殿下とジャスワント)が演技では

なくこの世の終わりのごとくひいいいいい

のけぞったので信憑性が爆上がりしてしまい。

そこへホンマに正真正銘、何が何だかよく

わからない筈なのにダリューンの合図を見て

「おおおお、あの絹の国伝来魔道

使い手がこんなところにいたとわ

ああああ」ナイスアシストとかいうレベルを

遙かに越えた迫真の演技をみせるグラーゼ

船長。ノリノリすぎやん。そんなアホなと

いう話をものの見事に成立させ、「なんでも

しゃべるからそれだけはやめてー」と、相手を

心底ビビらせることに成功。

 

そこで海賊が喋りだしたのは「例の海賊王の

財宝」がサフディー島にあるというヨタ話 。

有名なヨタ話だろうが、と蹴ってみたら「最近

詳しい場所が判明したんだぜ」とか言い出す。

…これが「あの方」が立てた策なのか 。

「せっかくだし行ってみますか」とナルサスが

問題の島を指さすというところで次号へ。