第二章 友達の絆 11 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

私は悪魔から目を逸らす。

「まさかとは思うけど、怖がってんのか? アイツらの事」

冷たい声で悪魔は私にそう聞いてきた。

「怖がってなんて……ない……」

「ならどうしてあの時震えてた? どうして涙を流した」

その言葉に、私はどう反論して良いか分からなかった。

ただ黙って、悪魔から視線を逸らす。

すると悪魔は私の両胸を両手で力強く掴んできた。

「あぁッ!」

痛みで声が出てしまう。

それでも悪魔は容赦なく私の胸を掴む手に力を入れていく。

「ハァ、んぅ、あぁッ! やめ、ろ……」

いつのまにか目には涙が溜まっていた。

それに気づいたのか悪魔は胸から手を離す。

そして私の頭を優しく撫でてきた。

「過去に囚われたまま戦うから悪夢なんて見るんだぜ? もうそんなの見たくなかったら、切り替えるこった」

コイツはたまにこんな事を言ってくる時がある。

体を舐めたり触ったりしてきたのは今回が初めてだけど。

「出来ることなら、オレはアンタを……」

何故か、悪魔は私を寂しげな目で見つめてきた。

それから鼻で軽く笑うと私の体から離れ、立ち上がる。

私は体をお越して両頬と首についたヨダレを拭き取った。

 そして悪魔に殺意混じりの視線を向ける。

「ヒュー、怖いねその顔。初めて会った時はそんな顔なんて持ってなかっただろうに。オレ的にはあん時のアンタが好みなんだけどね」

私は何も答えず、ただ目の前の悪魔を睨み続ける。

「あー悪かったって! 別に興奮してやった訳じゃねーんだぜ? ただ少しご褒美が欲しかったっつーか何つーか」

苦笑いしながら言い訳をする悪魔。

私はナイフを作り出して悪魔に投げ付けた。

ナイフは悪魔の首をギリギリ外れて壁に突き刺さる。

「今度こんな事したら……ただじゃおかない」

私はベッドから出ると、床に置いている赤いコートを羽織る。

そしてテーブルの上に置かれた携帯を手に取った。

携帯の画面にはメール受信のメッセージが表示されている。

差出人はエリックと書かれていた。



/続く



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