「ほぁ~!まさかこんな所でお会いできるなんて~エレナとても嬉しいです!」
ニッコリスマイルでそんな事を言われる。
私はこの女子生徒に何かしたのだろうか?
思わず目が点になってしまう。
「あぁ、申し遅れましたぁ!私、神楽咲エレナと申します!」
エッヘンと胸を貼りながら私に自己紹介をするエレナ。
その仕草はどこか小動物を連想させる。
「総合コース所属で、得意属性魔術は……えと、得に無いです。強いて言えば格闘技が得意ですぅ!」
少々苦笑いをしながら大きな声で自分の事を紹介している女子生徒。
正直、こんな事をされても困ってしまう。
別に自己紹介なんて頼んでもいないのに。
はぁ、とため息をしてしまう。
「あ、あれ……何故そこでため息?」
「いや、別に……。気にするな」
「はぁ……、あ! ところでライトさん、どうして学院に居るんですか?」
曇らせていた顔を一気に明るくするエレナと言う女子生徒。
こう言うのを活発系な女、と言うのだろうか。
まぁ、昨日話した生徒会長とはまた違う活発性だが。
「ただの見学だよ。エリックは一度は見ておく事をオススメする、ってさ」
コチラとしてはそんなに興味は無かったのだが。
「あぁ~なるほど! でもライトさん、見学するなら魔術コースと学科コースは止めといた方が良いですよ?」
「ん、何かあるのか?」
「いや、その……ライトさん、その二コースでは悪い意味で有名になってますから」
悪い意味で有名?
その言葉についイラっとしてしまう。
「どう言う意味だ、それ?」
低い声で、震えた声で目の前の女子生徒に迫るように問いただす。
「え、え~っとですね? 覚えていらっしゃるか分からないのですが……。ライトさん、総合コースを除く、全コースの女子生徒を昨日敵にしてしまった訳でして……」
その言葉でだいたい理解できた。
あの男、上原王子の事か。
全女子生徒の憧れ?の的でアイドル的存在……らしい。
そんな男を私は昨日投げ飛ばしたんだっけ。
しかし、なるほど、それが全女子生徒を敵に回す引き金になるとは。
と、今更ながら昨日食堂で王子の信者共に絡まれた事を思い出す。
/続く