第一章 復讐者 41 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

――お姉ちゃん……。

腕の中で、身を震わせながら。

――泣いてる、の……?。

消えかかった声で……。

――泣かないで、お姉ちゃん……。

あの子はそう言った。

〝ごめんね、ごめんね〟

ただ謝った。

それしか出来る事がなかったからだ。

――お姉ちゃん……。

連れていかないでと、何ども叫んだ。

傷ついた手のひらが、私の左頬に触れる。

そして優しく、頬を撫でた。

――お姉ちゃん……だい……ス……キ……。

あの子の瞳から、生の色が消えていく。

叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。

〝私を置いて行かないで……!〟

そう叫んだ時、あの子の瞳から生の色が完全に消え失せた。

周りは灼熱の炎で焼かれ、あちこちから絶望を叫ぶ悲鳴が飛び交っている。

でも、もう私には……叫ぶ事すら出来なかった。

そして思った、これが本当の絶望なんだと。

ただ呆然と弟を抱きかかえる。

勿論、そんな人間をあの化け物達が見逃すはずがない。

次から次へと、私の元に化け物達が餌を求めてやってくる。

私と言う餌を求めて。

でも、逃げる事すら私はしなかった。

私は寄ってくる化け物共に視線を向ける。

歯をぎちぎちと鳴らしながら食いしばむ。



/続く



にほんブログ村 小説ブログ ライトノベルへ
よければクリック!