「おやおや、そんなに気に入ったかね?この街が」
その言葉で我に帰る。
エリックは笑いながら目を細くして私を見つめてきた。
「別に、ただ少し綺麗な街だと思っただけだ」
視線をそらしながらそう呟く。
「そうか、では本題に入ろう」
エリックは真剣な顔つきになり、話を始めた。
「手紙にも書いたと思うが、君にはこれから我々の仕事の手伝いをしてもらう。勿論、その内容は君が殺したいほど憎んでいる〝あの化け物〟に関連する事だ」
〝あの化け物〟……
そう、私の大切な弟を殺したあの化け物を……。
「しかし、これはあくまで仕事だ。君に奴らを殺させてはやる。だが、奴らを殺す事に私的感情を入れるな」
「どういう意味だ?」
「感情が入りすぎたあげく、命令に背くような事があっては困るのだよ」
要は、私があの化け物達を殺す事に熱くなりすぎるのは困る、という事か。
ずいぶんとチキンな大佐殿だ。
つい鼻で笑ってしまう。
「これは契約条件だ、我々の命に背かなければ私も君にあの化け物に関する情報を提供しよう。だが、一度でも背いた場合、この契約は破棄されると思え」
エリックは私を睨みつけながら低い声でそう告げた。
/続く