第一章 復讐者 9 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

「入りたまえ」

 司令部の最上階にある豪華な部屋。

 エリックは私にそう言いながら先に部屋に入る。

 私は無言のまま、後に続き部屋に入った。

 壁には世界地図、地球儀などが置かれている。

「すまんね、あまり面白みのない部屋で」

 微笑みながらそんな事を呟くエリックの顔を私は睨みつける。

 何故だか分からないが、私はこの男が気に食わない。

 エリックは自分の席に腰を降ろした。

 私は彼の机の前まで移動する。

 部屋の中は薄暗い。

 窓を完全にカーテンで仕切っていて、太陽の光が入らないせいか。

「暗闇は気に入らないかね?」

 エリックはそう言うと、机の上に置かれていたリモコンのボタンを押した。

 すると、彼が座っている席の後ろのカーテンがゆっくりと左右に開く。

 それと同時に太陽の光が暗闇の部屋を照らした。

 ガラス張りの窓の向こうに広がる街。

 これが新都市の街全体か?

 私はその景色をしばらく呆然と眺めていた。


/続く