子犬の問い合わせをいただく時に、
「白い模様が真ん中に入っている子がいい」とおっしゃる方が、時々いらっしゃいます。
頭部の真ん中に入っている白い模様のことを「ブレーズ」と呼びます。
コーギーをデフォルメしたイラストでは、このように、お決まりのようにブレーズがあるのですが、
実はこのブレーズというもの、
犬種の理想像を書いた「スタンダード」においては
「細いブレーズは、あっても許容される」
という程度のものでしかありません。
あくまで「許容」です。
「まー、あってもいいけどね、細いやつなら」
っていう感じです。
そんなものが、どうしてここまで重要視されるのか。
まあ、毎日見る顔のド真ん中についてるものだから、気になるっちゃなるんでしょうけどねぇ。
下の2枚の写真は、伝説的なイギリスのコーギーの頭部の写真ですが、ご覧のように、ブレーズはありません。
2頭とも理想的な頭部ですが、特にCowslip のほうは、ペンブロークのメスはこうあるべき、というお手本のような美しいヘッドです。
ま、なにが言いたいかというとですね、
ブレーズがあるかないか、真ん中からずれてるかどうかなんて、本質的には関係ないんです。
重要なパーツの大きさと配置が重要なんですね。
正面から見た時に、耳の先と鼻を結ぶ線が正三角形を描くこと。
目は大きすぎず小さず
目型の問題は、けっこう深い話題なので、また別の機会に…
マズルは長すぎず、テーパード(先細り)であり、リップはよく締まっていること。
マズルが長すぎる、細すぎる欠点、よくありますね。
そして、耳。
重要です、耳。
上のCowslip の写真の耳、大きさといい、形といい、つき方といい、理想的だと思います。
よく見かけるのが、小さい耳、コウモリみたいな尖った耳、立ちすぎている耳。
スカルは幅広く、フラットであること。
子犬のうちは額がまるみを帯びていますが、成長とともに平らにならなくてはいけません。
それから、色素の問題。
目はダークで、毛色とマッチしていること。チョコレートブラウンが理想で、真っ黒もよくありません。まあ、黒すぎる犬なんて見たことありませんが。
アイラインとリップは黒。
パーフェクトな犬なんてほぼいませんが、毛色やブレーズよりも、パーツの形やプロポーションのほうが、成犬になった時には、はるかに重要であり、印象を左右します。
子犬を選ぶ時の参考に…
それにしても、上のイラスト、テキトーに選んで貼り付けてみましたが、ひどいなぁ…
見れば見るほど、コーギーに見えなくなってきた(笑)