なんとなく借りて、なんとなく観た。

だけど、思った以上に重いテーマだった。

そんな映画です。

映画「Dear Friends」


とりあえず、内容がいっぱいで重たいです。

すごい重要なテーマがイッパイ詰め込まれている。

だけど、どことなく軽い感じがするのはなぜだろう?

でも、大事なことはイッパイ入ってます。

原作を読んでみようかと思ったけれど、yoshiらしいのでやめます。

個人的には、あの文章苦手なので。


役者さんは、今をときめく北川景子さんと本仮屋ユイカさんがメイン。

なんだろう時折、素と違う部分なのか、微妙だった。

しかし、その他の部分はあれだけ複雑な話がちゃんと入ってくるくらい、良い感じでした。

若い人なのに、すごいなと思った。

脇を固めるかたがたは、やっぱりベテランさん以外は、微妙だったけど・・・。


テーマは、とっても重要なものがフンダンにあります。

友達って何か?

大切なものを失ってまで生きる意味は何か?

愛するって何か?

家族って何か?

他人を理解するって何か?

全てを劇的に描いてる感じがします。

答えが出ないものもあるけれど。


ケータイ小説特有の妙に劇的な部分やリアリティが十分練られていない部分は鼻につく。

しかし、これもケータイ小説特有の若さゆえに忘れてしまうこと、分かることがしっかり描かれている。

そんな気がするので、きっと緻密なものを求める人には不向き。

でも、はまる人はどはまりすると思います。


観終わったあと、客席から「面白かったよね?」って声が聴こえる。

そんな不思議な魅力の映画です。

映画ソーシャルネットワーク」


さて、何から書くかこれほど迷う作品はないかもしれない。

ノンフィクションの雰囲気は分かるのだけど、エンターテイメント性がすごくあるわけではない。

ただし、面白かった。

だけど、何がどう面白かったのかと聞かれると困る。


簡単に言ってしまえば、CMで描かれているとおりなのだ。

学校中の嫌われ者が、SNSのFacebookを作ることで、世間で話題の人になる。

儲けたところで、友達に訴えられる。

この辺の大枠は事実らしい。

そして、この論争中の回想録が物語の全てである。

途中でショーンというダメな大人代表が出てくるが、こいつもアクセント。

主人公からしたら、話の分かる人くらいな感じな気がする。


とにかく、こういうミステリータッチのものにありがちな、ラストの大逆転やら複雑な真相は一切なし。

でも、端々に主人公の想いみたいなものがはっきりと描かれている。

この想いこそが主人公がFacebookを作る理由なのだが、そこは見ながら分かって欲しい。


とにかく、身構えることなく、ただし細かいとこにも集中してみると、面白いかもしれない。

なんだか不思議な映画です。



久しぶりに映画を観に行って、ラストにすごい衝撃を受けた。

まさしく、相棒ここにありという作品になっていると思います。

映画「相棒-劇場版Ⅱ-」


この作品のすごいところは、テレビシリーズが放映真っ只中でしかも、封切直前のSPで振りをしていることです。

そして、そうであるにも関わらずTVシリーズに思いっきり影響の出る展開が満載なことです。

TVシリーズの中に劇場版を入れると、全く関係ないことが多いはずがそうじゃない。

説明を入れると劇場に行ってない人の楽しみを奪うし、説明入れないと置いて行く。

「踊る大捜査線」とかもすごかったけど、そこでもできなかったことをやった凄まじい作品だと思います。


さて、TVシリーズとの兼ね合いもそうですが、相棒らしさは他にもあります。

大々的に宣伝出てくる「警視庁篭城事件」、通常の作品はこの人質の救出が全てとなってしまいがちです。

でも、相棒はTVシリーズから続く事件の裏の裏にある何かがクローズアップされていきます。

裏の裏が、表だと言われるコメディもあるけれど、相棒ではまさしく実は表さらされていることこそ真相だったりします。

そして、はじめに突っ込んだ裏には警察組織という特殊性が、影を見せます。

各登場人物の人間性、組織としての形、これらが絡み合うところが相棒なのだと思います。


水谷豊演じる「杉下右京」という人物は、変人として描かれています。

しかし、職務にただただ忠実と言う意味では、とても当たり前のことをしているのかもしれません。

ただ、それが警察官と言う職を選んだため、真実をつまびらかにすることに傾倒しすぎて、組織に逆行することもあるだけで。

ある意味羨ましい、これで切れ者だから始末に終えないわけです。

でも、トラブルを上手く受け流してくれる、認めている人々が彼の存在を可能にしています。


この作品では、TVシリーズを含め新しい風となったのが及川光博演じる「神戸尊」です。

前の「亀山薫」が右京に従い、愚直に身体を張ることで自らの正義を見出す人でした。

「神戸尊」は右京に近いところで、意見を言い時に逆らってでも自らの正義を達成します。

推理において「亀山薫」はひらめきのきっかけを与えるだけの実働部隊だったのに比べて、「神戸尊」は推理を組み立てる上ための議論の相手となりうるのです。

また「亀山薫」が感覚的な部分を強く押し出すのに対して、「神戸尊」は論理的な部分が前面に出ます。

他にも対照的な二人なのですが、この違いが似た事件でも違うアプローチの仕方を生みます。

この二人が入れ替わると、事件はまた違った様相を見せるのではないかと思います。


メインの二人以外にも、個性的なそしてなくてはならないキャラクターが揃っています。

これらのキャラクターも立場が入れ替われば、作品の様相が違ってくるのだろうと思えます。

それだけ、ただのポジションではなく、各登場人物の人間性がしっかり描かれ、利用されています。

そして、それを演じる役者さんももったいないくらい素晴らしい方が揃っています。

特に、宇津井健はいつもと違ったキャラクターをいつもの雰囲気を保ったまま演じています。

いつも少し厳しい好々爺なのに、今回は警察庁長官というポジションで裏で色んな暗躍をする役どころです。

ただそれをよくある悪代官よろしくの悪そうな雰囲気があるのではなく、ただ当然のごとくそうある人として描かれています。

警察組織をより良くするために、自らの立場を確立せねばならない。

そのための工作を悪巧みとして行う人が居るわけがないので、そこがある意味リアルなのかなと感じさせられます。


様々な人の様々な行動が複雑に絡み合いちゃんと調和し、真実に繋がっていく。

細部の演出や演技にも意味があることが、とても良く分かるストーリーになっています。

そして、人間の本質ともいえる、「あなたの正義を問う」というキャッチコピーに見合った作品になっています。

昨日のやつのもう一本です。

やはり両方見なければいけないよね。

アメリカ人が作ったという事実に少し嫉妬するそんな作品です。

映画「硫黄島からの手紙」


この作品は、前回の「父親たちの星条旗」で主題となった「硫黄島の戦い」を日本視点で描いています。

日本にとってもとても重要な戦いなのですが、本部は重要視していない。

現場の将校たちもありきたりな戦略しかもたない上に、頭が固い。

その中に、栗林中将と西中尉が入ることにより、斬新な戦略と勝ちへの執念が示されます。

このことが、戦いをよりドラマチックにしています。

そして、日本人が描いてこなかった戦争への想いをしっかり表現させることになります。


この作品では、硫黄島の戦いをとても丁寧に描いています。

日本にとって、この戦いは日本の国土で行われた数少ない戦いです。

そして、ここを奪われることで、東京など本州への攻撃が容易になることが予想されます。

そこまで押されていて、戦況が悪いと言うのに皆がまだ日本の勝利を疑っていない。

情報統制の影響が影を落とします。

そして、本部も身の回りを固めるのに必死で、重要な拠点の防衛に考えが回らない。

現場の将校も大局が見えないだけでなく、戦略眼が弱い。

そんな中、アメリカで戦略を学んだ栗林が少しずつ状況を変えていく。

その中で、彼の日本をそして家族を護るんだと言う想いがはっきりと伝えられます。

そして、悲劇的な敗北ではなく、極限までの抵抗をするために様々な作戦が立てられます。

こういった部分も日本では描かれてこなかったように思われます。


そして、兵士一人一人の心情にも気を配られます。

戦いの準備の中で、戦争への参加に懐疑的なため、上官にどやされる者がいたりします。

天皇への奉公という思いに、身をささげる覚悟をしっかり持っているものもいます。

この奉公が戦場で死ぬことだと、どこか幻想じみた信仰に多くの将校はとらわれています。

そして、その将校の命令にどこか自分の意思を十分に主張できず流されているものもいます。

しかし、栗林と西が家族を護るために、生き抜いて死ぬまで相手を殺しぬけと言うことでどこか想いが変わっていきます。

変わらないものも居るのですが、そこには権力と説明で丁寧に崩していきます。

そして、戦争への参加に国からの強要だけでなく自分の意思がしっかり入っていきます。

元々、一般兵にも自分の意思として戦うものも居るのですが、そういった人間も玉砕覚悟ではない何かを手に入れます。

そういった、自分の意思による戦争参加は日本人が触れてこなかった部分ではないでしょうか。


この作品では、役者の演技がとても上手い。

ベテランはもちろんのこと、二宮くんなどの若手もしっかりと心の変化がわかるようにしてある。

ハリウッドでとる作品に日本人が出だしてから、若手が中心になる作品がやっとでたなと思いました。

画一的な悲しい人々ではなく、いろんな人間が色んな意思を持ち集まったのがしっかり分かる内容でした。


とにかく、日本人の戦争というものについて、リアリティをもって描かれた作品だと思います。

悲劇だけで綴られる、何か大きな流れによる戦争ではない部分が描かれています。

できれば、これを日本人が先に描けなかったことが寂しい気持ちがします。

明治から昭和にかけての自国の歴史に誇りを持てず蓋をしてきたことで、見えなくなったのでしょう。

どこか、リアリティに欠ける戦争映画とはまた違った戦争が観えたと思います。

またもや昔の作品・・・。

クリント・イーストウッドが、描いた戦争2作品の一つです。

映画「父親たちの星条旗」


この作品は、第2次世界大戦末期の「硫黄島の戦い」を題材にしています。

この「硫黄島の戦い」が日米共にとても重要な意味を持つことになります。

しかし、戦いが始まる前はいずれの国もこれを重要視していなかったことが見受けられます。

戦いにおいてはどちらも戦力を最低限に抑え、現場の努力で戦っていることが描かれています。

そして、アメリカ側としては日本国土に建てた初めての星条旗が国民の心情をかえる道具になっています。

そして、この星条旗を建てたシーンの写真に写っていて生き残った3人の兵士の人生を一変させます。

戦争前の兵士の風景、戦いの悲惨さ、宣伝で有名になっていくことへの苦悩がしっかり描かれています。


この作品では、日米双方の視点で描くこともあり、戦いのシーンも丁寧に描かれています。

原作があることも手伝ってか、戦争映画にありがちな英雄譚とは程遠いできになっています。

そこがまたリアルなのですが。

この戦いで、星条旗を建てた3人はあまり活躍しません。

それが、3人をさらに苦しめることになります。


この作品は、アメリカが戦争で苦しんだ部分が描かれている数少ない作品ではないでしょうか。

特に第2次世界大戦については、アメリカは一方的な宣戦布告などで仕方なく戦ったというのが前提です。

しかし、実は国内では戦争の早期終結を望む傾向が強く、軍は財政に限界を迎えていました。

こういった内容をしっかり描かれえることが少ないので、この作品はとても新鮮でした。


そして、戦争という大きな内容だけに固執せず、3人をしっかり描いていることもこの作品の素晴らしさです。

一人は、状況に乗っかりながら楽しんでいるような、異様な盛り上がりに恐れを感じている。

一人は、戸惑いながらも、自らに与えられた役割をとりあえずこなす。

一人は、人種差別や自らも侵略された側であることから、その状況に適応できないでいる。

そんな3人の微妙な変化や感情の動き、そして身勝手な周囲の人々を丁寧にそれぞれ描き出しています。


この作品は、しっかりとした戦争映画であり、歴史物語であり、人間物語です。

きっと、これまでの戦争映画とは違った印象のアメリカが見えてくると思います。

原作を当事者の話を基に描かれた作品使用しているからこその雰囲気だと思います。