開かれてゆく城跡と、野生が寄せてくるエリアに響く音 - 高萩市 松岡城跡、市民の森

 

使用レンズのご紹介リンク


 

高萩市郊外の”松岡城跡”と”高萩市民の森”をめぐった。それぞれは直線距離なら2キロ程度の場所にある。

 

高萩市森林公園は、本来は森だった場所が整備されて自然公園になった。

しかし中心から離れた、あまり人が踏み入れない場所では、階段などが野草に埋もれつつある。

 

もともと森だったのだ。もし放置されればふたたび森に戻ってしまうのだろう。

水の流れる音が聞こえてくる。人が踏み込まない土手の下にせせらぎがある。

 

近隣にある松岡城跡は長く森に覆われていたが、地元の有志による整備が進んでいる。野生に埋もれていたエリアが、ふたたびゆっくりと人の側に移行しているのだ。

周辺には竹林が深い。強い風が吹くと竹林特有のコーンコーンという音が響く。

 

レンズを代えると、最初の数コマは暖機運転のようなものになってしまい、そこから次第にテンションが上がってゆく。

今回のレンズのように個性が強いレンズの場合、テンションの上がり方も、なんだか独特のものになる。

 

しばらくテンションが上がりまくった状態が続き、突然、集中力が切れたような状態になる。

そうなったら、じたばたせずに終了する。

なんだか、次第に乗ってくるスロースタートの音楽みたいだ。

 

押し寄せる野生と、そこに拡大してゆく人の領域。交錯するさまざまな音。そうして呼吸と鼓動と熱。

スタートアップから終了までの一連の流れは、まるで歌であるかのようだ。それがなかなか楽しいのだ。