木々の葉に遮られた先に広がる、水辺の異世界 - 高萩市 花貫渓谷、花貫ダム
使用レンズのご紹介リンク
NIKKOR-H Auto 1:4.5 f=300mm (NIKON)
山中の渓谷にでも行こうかと、高萩市の花貫渓谷と花貫ダム周辺をめぐった。
天気は快晴。光のコントラストはきわめて高いものになる。
花貫渓谷にある”名馬里ヶ淵”には不思議な伝説が残されている。その伝説は、昔、TV漫画「日本昔話」でも取り上げられたそうだ。
村で飼われていた雌馬に子馬が生まれた。子馬は頭に角があり、木に登って遊ぶのが好きだった。
村人は「これは川の主である大蛇(龍神だろう)の子だ」と恐れ、子馬を川の淵に沈めてしまった。
その夜の内に大嵐がやってきた。村は大洪水に襲われて全滅してしまったのだ。
そんな伝説が残る渓谷に沿った道の周囲には木々が生い茂っている。木の葉はその先にあるものを見せまいと、視覚的な”通せんぼ”でもしているかのようだ。
久しぶりに持ち出したレンズは画角が8°であり、被写体をかなり狭い範囲で捉えることになる。この画角によって、植物の葉に遮られた先も垣間見えるようになる。
遮られた先、そこが、あの子馬がいまもたった独りで遊んでいる場所なのだ。