夏に入る前、岩盤の上に成り立った領域をめぐれば - 福島県 矢祭、久慈川

 

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UPSILON TELE 1:5.6 f=300mm (メーカー不詳)

 

 

いよいよ立夏だ。関東北部の海岸側地域は、新緑が終わったあたりで立夏を迎える。このタイミング、なんだか上手く嵌まっているような気がする。
と言いつつ、この記事の写真は立夏の少し前に撮影したものだ。つまり超・晩春のものだ。
 
福島県の矢祭(やまつり)に行った。そもそも地名が良い。この地名でなかったら、こんなにしょっちゅう矢祭に行っていなかっただろう。
と思う。
 
このエリアは硬い岩盤によって形成されている。周囲の山々には巨岩が露出している。
久慈川の川床もまた硬い岩盤だ。浅瀬のあちこちに白い波が立っている。
それはまるで、白龍の子どもたちがワーワー歓声を上げながら、遊び戯れている姿であるかのようだ。
 
山々の木々が、岩盤に堆積した土に、かろうじて根を張っている姿が印象的だ。
岩盤が硬いため根を深く張れず、多くの木は大木になる前に倒壊してしまう。このあたりの木々は、ほぼ、大木になることができないのだ。
 
夏に入る直前の日、出自不明の謎レンズを連れて、そんなエリアをめぐったのだ。