冷気に閉ざされる前の、赤と黒のハイコントラスト - 日立市 小木津山自然公園

 

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快晴だ。快晴の日は、光のコントラストが最大限に高まる。同時にまた、深々とした黒が出現する。

赤と黒の猛烈な対比を切り取るなら、望遠レンズの出番だろう。

 

とか思いつつ、日立市の小木津山自然公園に行った。五億年前、カンブリア紀の岩盤があちこちに露出するエリアだ。
露出する岩盤ゆえに、宅地には向かなかったのだろう、野趣豊かな公園だ。数年間放置すれば、本来の森に飲み込まれてしまうのだろう。

 

異界の断片は随所に姿を表し、エルフたちはいつでもそこに潜んでいる。

「ねえ、そこの異界ハンター」

「呼んだ?いや、こんな日は赤と黒が凄そうだから来たんだ。撮ってやろうか?」

「え、きみに?よせよ、きみごときに?」

「あの、静かにしてくれない?」

 

無彩色の季節に移り替わる最後の色彩が赤であることが不思議だ。

五億年も前の岩盤はそこで何を語るのだろうか。