その時にだけ織りなしている光の中を歩んでゆけば - 水戸市 七ツ洞公園
雪が降った翌日、晴天になったので水戸市の七ツ洞公園に行った。
ここはどんな焦点距離のレンズを持って行っても、必ず被写体が見つかるという、まるで「大吉しか入っていないおみくじ箱」みたいな場所だ。
で、太古の超望遠ズームレンズを持ち出した。1969年にタムロンから出た「CZ-500」、フルメタルボディのアダプトマチックレンズだ。
フルメタルだから、途轍もなく重たいところがヘルシーだ。
昨今、健康ブームとか言われるが、実態を見ればカメラもレンズも軽量化が進み、何事も便利になり、どこがヘルシーなんだかさっぱりわからない。
いや、そんなことをわーわー喚いても仕方がないのだが。
今回、ちょっと珍しい写真が撮れた。下から4枚目の写真なのだが、水鳥が水中にもぐって小魚を捕らえ、浮上した瞬間のものだ。
通常、撮影するときはどんどん移動しながら撮影してゆくのだが、めずらしく一定時間、立ち止まっていて拾った絵だ。
なるほど、立ち止まっていればこういう絵も拾えるのだなと思ったりもする。
水に浮いている水鳥はのんびりしているように見えて、水中の足は常に激しく動いていると言われる。
これは「見えないところで努力しなさい」という教訓に使われたりもするのだが、足が水中で激しく動いていたら小魚が寄ってこないではないかと思う。
ふとどこかから、くすくす笑う声が聞こえてくる。
「いつも、余計なことまで考えるんだね」
「いや、そう思うから、そう思うんだ」
「阿呆ってね、下らないことばかり考えつくんだよ」
「うるせえ」
立ち止まっていたのは例外だ。結局、変わることなく、歩んでゆくしかないのだろう。
なお、これらの写真は前回アップしたものと同じ日、同じ場所で撮ったものだ。たくさん撮りすぎたので、写真がだぶらないようにして記事を二つに分けた。