水澄んで、高層に拡大してゆくもの - 栃木県、奥日光 中禅寺湖周辺
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奥日光の中禅寺湖周辺をめぐった。具体的には明智平、立木観音、旧イタリア大使館別荘と旧英国大使館別荘、それに竜頭ノ滝だ。
中禅寺湖は最大水深が１６３ｍの堰止湖だ。急峻な山の河川が火山活動によってせき止められ、その谷間が深い湖になったのだ。湖岸を埋め尽くす岩は、みな火山岩だ。
中禅寺湖は貧栄養湖であり、水がきれいなので長いこと魚が棲まなかった。明治になって放流が始まってから、やっと魚が増え始めたのだ。
「貧」という言葉はネガティブなイメージを与えかねないのだが、富栄養湖は汚れている湖を指す。要するに貧しいもへったくれもない、奥日光は聖域なのであり、そこに流れ続ける水は貧なのだ。
もっとも、中禅寺湖も４０年ぐらい前から、上流エリアの開発によって水質汚染が確認され始めているのだが。
